ストーリー重視で、リアルなキャラクター描写のゲームなどに、「ゲームを超えた」という形容が為されることがあるが、私は、ゲームには、ゲームを超えて欲しくないと思う。ゲームは、ゲームのままであって欲しいと願う。
ゲームを大きく2つに分けると、「RPG系ゲーム(ロールプレイング、シミュレーション、アドベンチャーなど)」と「アクション系ゲーム(アクション、シューティング、パズルなど)」になると思う。私は「RPG系」をほとんどプレイしない。なぜなら、「アクション系」より「RPG系」の方が、つまらないと思うからだ。では、具体的に「RPG系」の、どこがつまらないのだろうか。
まず、「RPG系」は、面倒くさい。時間のかかるイベントをクリアしないと先に進めなかったり、経験値稼ぎをしないと先に進めなかったり・・・・・・・とにかく、すんなり先に進めなくて、イライラする。1度も「面倒くさい」と思わずにクリアまで到達できる「RPG系」は、存在しないんじゃないだろうか。
「アクション系」でも、すんなり先に進めなくてイライラすることもあるが、アクション系は、すんなり先に進めないところが面白い。先に進めないところを、頭を使って、工夫して、練習して、クリアして、「達成感」を得られることが、「アクション系」の醍醐味だと思う。昔の「RPG系」には、難しい「謎解き」がちりばめられた高難度のものもあったが、ほとんどの「RPG系」は、何の工夫もせずに、ひたすら時間をかけさえすればクリアできるものだ。簡単にクリアしたところで、達成感など得られるはずがない。また、高難度のものであっても、「RPG系」は、攻略本を読みながらやれば、簡単にクリアできてしまう。「アクション系」であれば、練習しなければクリアはできないので、攻略本を読んでも、クリアした時の達成感は格別である。
次に、「RPG系」は、やり込み甲斐がない。「RPG系」のやり込みといえば、「キャラを最強にする」とか、「最弱でクリアする」とか、まあだいたいそんな感じになるだろうか。「最強にする」のはひたすら時間をかければ誰でもできることだし、「最弱クリア」は、思い通りのパターンを引くまで、ひたすら時間をかけてリセット繰り返し。いずれにしても、「RPG系」のやり込みは、ただ単に時間のかかる、「つまらない作業」になってしまう。
「アクション系」のやり込みも、行き着くところまで行き着いてしまえば、「作業」にはなる。が、それは「つまらない作業」ではない。少し気を抜けばミスに繋がる、「緊張感のある作業」である。「RPG系」の「作業」は、気を抜いたって、ハナクソほじりながらやったって、ミスらない。そんな「作業」が、面白いはずがない。
と、「RPG系」のつまらない要素を力説してはみたものの、悲しいかな、「アクション系」よりも「RPG系」が受け入れられやすい現実がある。何故「RPG系」が受け入れられやすいかといえば、上で述べたように、「誰でも簡単にクリアできるから」にほかならない。近年、「RPG系」は、世界観、キャラ、物語重視のものが増え、「謎解き」重視のものはめっきり減った。頭を使わず、誰でも簡単に気持ちよくゲーム世界に没頭できるようになったわけだ。これは、努力して「達成感」を勝ち取るというスタイルが、苦労嫌いな人間が多い現代日本には受け入れられないということなのかもしれない。しかし、ゲームに関して言えば、それだけでは片付けられないだろう。
ゲームの歴史とともに、「アクション系」ゲーマーの腕前も進化した。それに比例して「アクション系」の難度は上がり、操作も複雑になった。私が小さい頃の「アクション系」は、シンプルで解り易く、低難度の、「誰もが遊んでみたくなるゲーム」だった。しかし最近の「アクション系」は、どうだろうか。複雑でとっつきにくく、難度が高いものばかりだ。「アクション系」の敷居の高さが、より一層人々を「RPG系」に没頭させるきっかけになっているのは、間違いない。
「アクション系」のプレイを通じて、私は色々なことを知った。頭を使うことの面白さ、努力することの大切さ、目標を達成する喜び・・・・・・・等々。ある意味、私は「ゲームに育てられた」といっても過言ではない。今後も、私を育てたゲーム達のように、「人を育てるゲーム」が登場し続けることを願ってやまない。
2003.11.1
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