雨、 雨、 雨。 雨をぬけると、見たこともない列車が停まっていた。 乗ってしまっていいものだろうか。 夢の国からお迎えが来たのかな。 懐かしげなにおいに誘われて、夢に吸い込まれていった。 雨、 雨、 雨。 窓の外、斜線を描く雨。 いつもと同じ線路を通って、いつもと同じ景色が流れて、 それでもいつもと違うこの気持ちはなんだろう。 はかない、はかない身、ひとつ。 雨、 雨、 雨。 夢の終わりは、雨から始まった。 記憶喪失でもないのに、今までどこへ行っていたか解らない。 虚脱感とともに、生命は帰って来た。 それでもひたすらに、 雨、雨、雨。 雨、雨、雨。 |