"brasil"「ブラジル」は、マメ科の小高木「蘇芳(すおう)」のことで、 紅色の染料に使われる木。 ブラジルに、この木が多くあったことから、国名になったのだろう。 法廷で、被告の人定質問の時、裁判官が "nacionalidade"「ナスィオナリダージ」、つまり「国籍」を尋ねると、 "nacionalidade brasileira"「ブラジル国籍です」などと答える。 すると、裁判官は、「ブラジル連邦共和国のことですか?」と 確認したりする。正式の国名のことで、ポル語では、 "a Repu'blica Federativa do Brasil" 「ア ヘプーブリカ フェデラチーヴァ ド ブラズィウ」 なのだが・・・ 裁判官は、国籍を尋ねているのに、国名を答えさせようとしている。 日本語では、国籍を尋ねると、国名を答えるのが普通だからだろう。 「あなたの国籍は?」「日本国です」という具合だ。 ところが、ブラジルでは、「日本の」国籍です、というように、 「国籍」という言葉に、「国名」を形容詞にしたものをつけて答える。 かくして、裁判官は、2回尋ねてやっと望みの答えを得ることになる。