マッチング:就職活動(面接)
最大の難関ですよ。
一般入学・編入学・再入学のいずれであれ、後輩にとって多少の役に立つと思いますので、面接について述べておきます。何かの足しになれば幸いです。
年食った医学生、必見……とまでは行きませんが。
なお、病院によっては過去の採用試験問題を研修医が復元して取りまとめ、情報を流してくれるところもあります。
面接で頻出した質問
- どうして医師を目指したのか(転職の理由)
- どうしてこの病院を選んだのか
- 将来は何科の医師になりたいのか
- チーム医療とはどのようなものと考えているか
- 産婦人科や小児科など医師不足に陥っている科が少なくないが、あなたはどのような解決策を提案するか
- 新しい臨床研修システムについて、どのように考えるか
- 後期研修に残るつもりはあるか
- 大学に戻る予定はあるか
上記のうち、学士編入者・再入学者に特有と言えるのは転職理由くらいですか。
聞かれる可能性のきわめて高い質問
当方については「履歴書を見るだけで体力馬鹿である事は判る」という特徴がありますので、聞かれる事はほとんど無かったですね。
ただしこれは、当方がラッキーだっただけに過ぎません。聞かれることは予測しておいたほうがいいでしょう。
また、年のいった学生だから体力についてはそこそこでいいだろう、年齢について考慮してくれるはずだから、などというありがちな甘い考えは通じません。社会人ならご存知のとおり、なんせ採用側は常に同級生の、20代の連中と比較しますからね。
体力はディスアドバンテージだと思って、加齢に伴う体力低下に目をつぶってもらえるほどの価値を提示するべく、頑張ってみるしかないでしょう。
実際に体力に自信があるかどうか問われた方もいますし、自信がありますと言い切ったところで、相手は医者です。顔色、姿勢などのわずかなしぐさで不調を見抜かれることもあります。面接担当者は医師、それで飯を食ってる人々ですからね。口先だけの『大丈夫』は通用しないと思っていいんじゃないでしょうか。
いささか微妙だった質問
問われた瞬間に「なんだかなあ」と思った質問です。
対応を間違わなければ、なんら問題はありません。
- 医師という特別な職業を選んだ理由は?
「特別な」という余計な一言がついていなければ全く問題の無い、良くある質問です。
後述する非常識質問とセットでこれを聞いてくれた御仁もいましたが、単純素朴なお人柄のうかがえる、こちらとしては苦笑するだけで済ませる方もいらっしゃいました(あまりの純朴さにずるこけそうになりましたが)。
- 大学院に進学したようだが、博士課程に進まなかったのは何故か?
当方の場合は単に金が無かったせいなので、はっきりそう言っておきましたけどね。
しかし質問された方は他学部において博士課程進学はデフォルトではない、という事を知らないようでしたので、その辺の認識をすり合わせる必要がありました。
質問そのものに問題があったわけではありません。
面接担当者の常識を疑うべき質問
面接の場では残念ながら、こういうものも出てきます。
すぐ怒りたくなる方は、覚悟の上で面接に臨んでください。
ご覧になる方も不愉快になるかもしれません。しかしこういう質問をする人の下で働きたいか?は重要な問題になるはずですから、敢えて掲載しておきます。
- あなたは○○歳だが、今後の生活設計はどうなっているのか
採用側に立った経験のある方はご存知でしょうが、年齢について面接で問うことは望ましくありません。違憲行為になりかねませんから。
……が、これを某国立病院の担当者一名が「年齢の事は聞いてはいけないのですが」と前置きした上でやってくれたのには、頭を抱えたくなりました(断れば聞いていいってもんじゃないだろうに)。
ちなみにこの質問、「今後の生活設計をどうお考えですか」だけであれば、何の問題もありません。年齢についてわざわざ口にする必要はないって事ですね(口にしなくても、空気を読んで答えればいいだけです。応募者側に年齢相応の常識があれば、これは分かるはず)。
- あなたの年齢では採用は難しいのだが、なぜ応募したのか
この質問、私の応募先では問われませんでした。別の人が憤慨していた質問です。
発言自体に前述のとおりの問題を含んでいる他に、体質的な問題を含んでます。
最終的に採る採らないは自由なので置いておくとして……コスト意識なさそうです。
面接するのだってタダじゃない(面接担当者は出勤しなくてはいけませんから、一人一人の面接に費やす時間がコストになります)んですから、採用しそうにない人物の面接に時間を割いてはいけません。こういう場合は、何らかの理由をつけ、履歴書の段階で切っておくべきじゃないんですかねえ(一般に、就職採用試験でやってることですね*)。
なんかコスト管理が杜撰そうな病院だよな〜、というのが正直な感想でした。
- 転職するということは、すぐに物事を諦める人間だと思う。そんな貴方が、医師という厳しい仕事を続けられるのか?
転職経験があるために幹部面接で問われたものですが、これはダメダメな質問、というか担当者でした。
いまどき技術職の転職をここまでネガティブに捉えるのも時代錯誤ですが、その他にもいろいろ問題のある方でして、この担当者の面接ではリアルで
一瞬(゚Д゚ )ポカーン
こいつ、昭和の遺物かよ……?
↓
気を取り直して面接に集中
↓
いやその、圧迫面接って、普通はもうちょっと慎重にやるだろ(
*)……
病院の「顔」を演じてる担当者が下手なこと口走ると、あとあと面倒なんだしさ……
↓
え、担当者さん、マジで言ってますよ。ヤバイですよ。
↓
もしかして……自分がやってる事に気がついてませんね、この方は。
↓
(´Д`;)うへぁ
という流れで進みました。
「採用人事担当者の『これはダメ!非常識ワード』展覧会」に付き合うのはちょっと疲れました。
応募しないほうがお互いの幸せにつながりそう(*)なので、応募は見送りました(敵前逃亡した、とも言います)。
その病院に特徴的な質問
病院側として気になること、なんでしょう。こういう質問も出ます。
主に環境に関わる質問でしたね。
- うちは見てのとおり田舎にある病院だが、2年間こんなところで耐えられるか(ほぼ原文ママ)
- 地域医療を担当してもらう場合、本当に僻地に行ってもらうことになる。あなたは耐えられるか。
都会っ子には不向きな場所というものがあります。
実際に私の友人(東京生まれ東京育ち、大学も都内)でも、とある病院を見学して「わ〜、私あそこダメ!あんなところ暮らせない!」と、非常に素直な感想を述べ応募を見送った人がいました。たしかにあの病院、田舎だよなあ。
車がなければ孤立するしかない田舎育ちのうえ、サルが出るようなド田舎勤務経験者の当方としては、田舎と言っても屁でもない場所でしたが……当方の比較対象はいろいろ間違ってますから、参考になりません。
「あなたには聞かなくていいよね」とスルーされた質問
「学士だからこれは聞かれる」というものの対極ですか。スルーされる質問もあります。
マニュアルどおりに質問してきた担当者もいましたが、以下のような、良くある新卒採用面接向けの質問はカットされる傾向にありました。
- 学生生活で得たものは何ですか
- 部活動などで得たものは何ですか
- 学生時代に一生懸命やってきたことは何ですか
頻度不明だが印象に残った質問
こういうものもあります。対応に担当者の方のお人柄が出てくるので、非常に楽しめました。
- 仕事の内容について教えてください
新卒採用された企業があまりにもマイナーな業種だったこともあり、ほとんどのところで聞かれました。他の方が同じ質問をされるかどうかは正直、微妙なところです(編入者、再入学者と集団面接で鉢合わせても、なぜか当方だけがこれを聞かれました)。
……それは良いんですが、元勤務先の名称を正確に読んでいただけないことが多すぎました^^;
読みにくいので、社員も社名をジョークのネタにしてた会社です。仕方ないといえば、仕方ないことでした。
- 部活動などで根性を鍛えるなどの経験をしてきましたか
仕事でなら根性やらマッチョイズムやらに触れてきましたので、その旨回答しておきましたが……
担当者氏、微妙に固まってました。予想外にゴツい名前を出したせいなのか、「そんなの部活に比べたら目じゃないのに、何言ってんだこいつ」と思われたせい(*)なのかは判然としません。
所属先の名前は履歴書にちゃんと書いたんですが、読んでないんですか^^;、と一瞬思ってしまったのが表情に出たのでなければ、よいのですが。
- 事前の足きりは一般的
- 腹を立てても意味はありません。履歴書を送付するのは応募者の自由、それを見て面接前に落とすのは採用側の自由です。
ダメなら一つのところに拘泥せず、さっさと次に行きましょう。
- 普通もうちょっと慎重にやる
- 敵意も悪意も感じさせずに圧迫するのが最上でしょう。
威圧したりこき下ろしたりすれば良いってものではありません。まして、噛み付くような口調でやるものではありません。
そういう意味で、採用者にとって一番難しいとされるのが圧迫面接なんですけどね。
なお、他の市中病院では、実に見事に(そして机の配置にいたるまでセオリーどおりに)実施していました。
- お互いのシアワセにつながる
- 先方は「こんな年寄り要らん!」オーラを出しまくってましたし、
こんなのの下になったら、いずれ何かのトラブルに巻き込まれそうだ((( ;゚Д゚))) と私も思いましたし。
ここはワタクシも一つ大人になって、逃亡しておこうと思った次第です。
- 他業種の仕事なんて、部活のハードさに比べたら目じゃない
- 本気でそう思ってらっしゃる方もたまにいます。
編入・再入学後に「この業界ってもしかして、センス・オブ・ワンダーランド?」と思える事柄の一つです。
この場合は説明しても無駄ですので、「そうですか、すごい大変な部活にいたんですね」とだけ答えてますが、この応答に周りで笑いをこらえている人も珍しくありません。どうかご安心を(つまり、ごく一部の人が勘違いしているだけです)。

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