〔揺籠のうた〕
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揺籠のうたを カナリヤが歌ふよ
ねんねこ、ねんねこ ねんねこ、よ
揺籠のうへに 枇杷の実が揺れる、よ
ねんねこ、ねんねこ ねんねこ、よ
揺籠のつなを 木ねずみが揺する、よ
ねんねこ、ねんねこ ねんねこ、よ
揺籠のゆめに 黄色い月がかかる、よ
ねんねこ、ねんねこ ねんねこ、よ
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〔曼珠沙華〕
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GONSHAN.GONSHAN.何処へゆく、
赤い、御墓の曼珠沙華、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
GONSHAN.GONSHAN.何本か、
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
ちやうど、あの児の年の数。
GONSHAN.GONSHAN.気をつけな。
ひとつ摘んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN.GONSHAN.何故泣くろ。
何時まで取つても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐や、赤しや、まだ七つ。
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〔ちんちん千鳥〕 |
ちんちん千鳥の啼く夜さは、 啼く夜さは、
硝子戸しめてもまだ寒い、 まだ寒い。
ちんちん千鳥の啼く声は、 啼く声は、
燈を消してもまだ消えぬ、 まだ消えぬ。
ちんちん千鳥は親無いか、 親無いか、
夜風に吹かれて川の上、 川の上。
ちんちん千鳥よ、お寝らぬか、 お寝らぬか、
夜明けの明星が早や白む、 早や白む。
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〔ペチカ〕 |
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ。お話しましよ。
むかしむかしよ。 燃えろよ、ペチカ。
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ。おもては寒い。
栗や栗やと。 呼びます。ペチカ。
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ。ぢき春来ます。
いまに楊も 萌えましよ。ペチカ。
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ。誰だか来ます。
お客さまでしよ。 うれしいペチカ。
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ。お話しましよ。
火の粉ぱちぱち、 はねろよ、ペチカ。 |