英文法では厳然と区別される受動と能動。日本語ではその区別があいまいであると言われる。「髪を切りに(美容院に)行く」はその代表的な例だ。英語では、「髪を切られに行く」という。そのほかにも気になる例を挙げてみた。
タクシーの乗車拒否。乗車をするのは客であるのに対し、拒否をするのは運転手である。一つの単語の中に二つの主語が存在していることになる。したがって、正確には「被乗車拒否」、または「乗車被拒否」と言うべきだ。
同様な例に「取材拒否」がある。
散々な目に遭うという意味の言い回しだが、散々な目に遭うのは話者であるので、「踏まれたり蹴られたり」と言うべきだ。
これも主体と客体の混同が見られる。正確には「やらずぼったくられ」と言うべきである。
(2005/3)