NoteWorthy Composerのテクニック


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■■2017.09.27 V2.75aのリリースに伴い、全面的に見直しました■■

最初に述べたようにNWCは大した初期設定が要らず簡単に使えるのが長所です
少し使ってみれば基本的な要領はすぐ分かります
しかし言われてみなければ気が付かない便利な機能や、裏ワザみたいなものもあります
ここではそういったテクニックの一部を順不同に紹介します


≪1 NWCが元々持っている機能を利用する≫

  なくても何とかなる、こういった機能はHelpを見てもなかなか気が付かないものです
    1-1 編集画面の色を変える
    1-2 8分音符を自動的に桁で繋ぐ
    1-3 移調する
    1-4 クレッシェンドの上下位置を変える
    1-5 クレッシェンドの左右位置を変える
    1-6 Layer機能を使う


≪2 V2.75、V2.75aで追加された装飾機能を使う≫

  これら新しいバージョンでは音の装飾に関わる機能が充実し、記号の表示だけでなく
  再生時の音も自動的に演奏されます。このため従来のように見るための譜面と再生の
  ための譜面を分ける必要が少なくなっています
    2-1 トリル
    2-2 アルペジオ
    2-3 トレモロ(16分音符の省略)
    2-4 アッチャカトゥーラ


≪3 その他の記号を使う≫

  その他の装飾機能や省略記号などです
    3-1 ターン
    3-2 複数小節の休み
    3-3 小節の繰り返し
    3-4 スラーの修正
    3-5 Beam(桁)のグループ化
    3-6 小節番号の途中リセット
    3-7 オクターブシフト記号


≪4 見栄えを良くする≫

  この手を使わなくても不自由はないのですがより見栄えを良くします
    4-1 最終行の右端を揃える
    4-2 Stemの伸びを修正する
    4-3 音符の間隔を縮める(伸ばす)
    4-4 行の間隔を途中で変える
    4-5 一部分だけ2段の譜とする
    4-6 大譜表で上下段の桁を繋げる


≪5 Swingする譜面≫

  Jazz系の音楽など、8分音符をSwingして演奏する場合の方法です
    5-1 Swingさせる
    5-2 Swingの中での3連や16分音符



1-1 編集画面の色を変える
   インストール直後の編集画面の背景色は白で、選択された段の
   色は藍、非選択段の色は黒です(1段だけの楽譜なら常に藍)
   色は別に機能に関係しませんが、長時間画面を見続ける場合に
   背景が黒の方が目が疲れない気がして私はこのような配色にしています
   色の変更は上部メニューの Tools → Options → Color で
   背景色は Screen 楽譜は Active staff、Inactive staff などを
   設定することで行えます
   私の設定例です




1-2 8分音符を自動的に桁で繋ぐ
   8分音符や16分音符の桁を繋ぐには、繋ぎたい音符を選択しておいて
   Ctrl+B で繋げますが、まとめて繋ぎたい場合は Tools → Automatic Beam で行います
   繋ぐ単位は曲の拍子記号で変わり、4/4拍子であればその分母の4分音符を1拍とし、
   1拍づつを単位として繋ぎます(但し6/8は例外で8分音符3個づつ)

   しかし16音符の混ざらない8分音符だけの連続であれば4個づつまとめるのが普通でしょう
   この場合は拍子記号を一時的に2/2に変えてやれば4個づつ繋ぐことができます
   既に繋いである音符がAutomatic Beamで影響されることはありません

Automatic Beam 前
4/4で桁繋ぎ
2/2で桁繋ぎ


1-3 移調する
   移調楽器を含む曲のスコアを作る場合、私は全ての楽器をまず実音(Concert key)
   で作成し(BassやGuitarなどは楽譜上はオクターブ上げて楽器の選択画面で音は
   オクターブ下げる)、スコアからパート譜を作った後に移調しています
   移調は Tools → Transpose Staff で、半音何個分上げ下げするかを指定します
   例えばAlto Sax in Eb なら実音から+9します

   移調するとBeamした8分音符の向きがおかしくなる所がありますから
   Tools → Audit Note Stems で直します
   注意すべきは、臨時記号(Accidental)を使った小節の次の小節で注意を促すために
   本来必要のない元に戻す記号を書き加える場合がありますが、これは移調すると削除
   されるのでもう一度付け直す必要があることです

Transpose 前
Transpose 後
in C → in Eb
Audit Note Stems 後
Accidental 書き加え


1-4 クレッシェンドの上下位置を変える
   日本語では「松葉」というCresc./Decresc.記号は英語ではHairpinです
   挿入したい部分を選択して、> または < (不等号)で挿入できます。
   私は音を再生する時の音量にはあまり重きを置いていないので、専ら
   譜面上の体裁だけを気にしていますが、実際に音量の増減を実施したい場合は
   この記号はどうもうまく機能しません。Multi-Point Controllerの機能を
   使うのが確実です

   この上下位置は、その直前に挿入したDynamic記号(ffmp など)の
   位置になります

   使用する記号はInsert → Dynamic Variance からRinforzandoを選択し、非表示とするのが
   実際の音量に影響を与えないので良いとされています


非表示のRinforzandoで上下位置が決まる様子を示す
音量関係の記号なら何でも良い


1-5 クレッシェンドの左右位置を変える
   クレッシェンド(デクレッシェンド)の左右位置は基本的にはその音符の位置から
   次の音符または小節線までとなります
   しかし、1つの音符の継続の間に強くしてすぐ弱くしたいなど左右位置をずらしたい
   場合があります
   また、スペースを調節するため音符の後にスペーサーを入れると、クレッシェンド記号は
   そこで切れてしまいます

   このような場合には非表示の休符(音符でも良い)を挿入して休符にクレッシェンドを
   付けることで実現できます
   非表示の休符(音符)であっても、2個並べて間にスペーサー(非表示でない)を入れると
   クレッシェンドは表示されます。スペーサーにクレッシェンドは付きません


   一番左の小節:クレッシェンドは音符の長さ
   2番目の小節:スペーサーを入れると切れる
   次の小節:スペーサーの途中に8分休符を入れてデクレッシェンドを付けた
            分かり易いように休符を表示しているが実際は非表示とする
   次の小節:音符の真下にmpを置き、クレッシェンド/デクレッシェンドを連続させるように
            休符とスペーサーを入れた


   休符を非表示として印刷したところ



1-6 Layer機能を使う
   Layer機能とはあるStaffとそのすぐ下のStaffを重ねて表示することです
   上のStaffを右クリック(またはF2)してStaff Properties → Visual のLayer with next staff
   にチェックを入れ、上段メニューからPage Setup → Contents の Allow Layering
   にチェックを入れると重なります
   3段以上をLayerすることも可能です
   この機能はいろいろと応用が利きますが、込み入った重音を記述するのに便利です



Layerする前、印刷したくない休符は非表示としておく
スラーやタイの向きに注意

上段のPropertyでLayer with next staffを選択し
Page SetupでAllow Layeringを選択すると
このように重なる
非表示の休符を下にずらしてあるのは説明のためで
実際には必要ない



2-1 トリル
   新しいバージョンでは「Insert」メニューに「Object」が追加され、ここに様々な機能が
   追加されています
   よく分からないものや、分かっても殆ど使わないもの(ウクレレのコードとか)もあり
   ますが、知っていると大変便利な幾つかを紹介します

   トリルを付ける音符の直前にカーソルを置いて「Object」の中のメニューから「Trill.ms」
   を選択し、OKを押すとパラメーターの設定ウインドウが開きます
   「Class」は分かり難いですがとりあえず「Standard」とします
   「Note Span」は続く幾つの音符にトリルを付けるかで、普通は1です



「Scale」は記号の大きさ
「Accidenatl Style」は臨時記号の位置
「Accidental」は臨時記号の種類
「Line Type」は波線の形状
「Playback Note Type」は再生時のトリルの細かさ
「Play Whitch First」は表示音からスタートかそれ以外か
「Auxiliary Note Interval」はそのそれ以外の選択
「Start/End Offset」は記号の横方向位置
です。まあこれらは説明するよりいろいろいじって
みればすぐわかります


2-2 アルペジオ
   「Insert」→「Object」→「Arpeggio.ms」でメニューを開き必要なパラメーターを設定します
   「Extend arpeggio with Marker」にチェックを入れると小さな三角が表示され、これを
   選択して上下に動かすことで波線が延長されます
   下図はこうやって大譜表に適用した例です。ただしアルペジオで再生してくれるのは、この記号を
   挿入した段のみです



2-3 トレモロ(16分音符の省略)
   「Insert」→「Object」→「TremoloSingle.ms」を選択します
   この記号は横棒の数が1または2の時は8分音符または16分音符の省略記号として使われ、3または
   4本の時はバイオリンなどのトレモロとなるのが普通でしょう
   横棒の数は「Number of Beams」で1−4が選べ、実際にその数に応じて再生されますます
   全音符の場合は音符の上または下に記号が置かれます
   Split Chord Memberというのは、stemが上下に分かれる和音の場合にどちらに記号を付けるか
   の選択ですが、そこまでやるかな。その下のVarianceは良く分かりません
   中央の全音符はトレモロですが、これはあまり良い形ではありません
   私としては(再生できないけれど)右端のBoxmak2フォントの方が好きです



2-4 アッチャカトゥーラ
   アッチャカトゥーラというのは装飾音符に斜線が入ったものです
   「Insert」→「Object」→「Acciaccatura.ms」を選択します
   装飾音符は別に用意しておき、これで挿入されるのは斜線だけです。装飾音は1つの八分音符
   だけが可能です
   アッチャカトゥーラと斜線のないアッポジャトゥーラの違いについては、いろいろ難しい説明が
   あるのですが、簡単に言えば前者が短く後者が長目ということでしょうか



3-1 ターン
   ターンの記号は「Object」にはないので予めBoxmark2フォントをUser Fontに設定しておいて
   これをテキストとして挿入します(Xキーで挿入)
   Boxmark2で「r」を入力するか、「Char Map」を押して表示される一覧から選択します
   ターンは挿入場所がいろいろありますからExpression Placementは適宜使い分けます
   再生に反映させたい場合は下図のように別に演奏用の段を作って非表示にしておき、ターン記号
   入りの段はミュートしておきます
   また上下に臨時記号が付く場合があります、この場合はフォントNWC2STDAを使い
   テキストとして挿入します。NWC2STAは音符、休符などの記号を表示するフォントで
   NWCをインストールした時点で自動的にフォントとして追加されます
   =d  =e   =f です



上段は印刷用Staff
特殊フォントBoxmark2 の「r」を使う
右は臨時記号を加えた場合
フォントNWC2STDAでd,e,fを使う

下段は演奏用Staff


3-2 複数小節の休み
   パート譜では休みが何小節も続く場合がよくあり、休みをまとめて小節数を書きます
   Insert→Multi-measure restを選択し必要な小節数を入れるだけです
   小節番号は自動的に調整されます
   休みの小節数に合わせて記号の横幅を伸ばしたい時は、休みの記号の右側に適当なスペーサー
   (3-4項参照)を挿入することで可能です



小節数5としたMulti-measure restを挿入


印刷した状態
小節数は自動的に調整される


横幅を伸ばしたい時は
記号の右にスペーサーを入れる


印刷するとこのように伸びる


3-3 小節の繰り返し記号
   同じ内容の小節を繰り返す場合はBoxmark2に記号が用意されています
   使用する文字は\でこれは半角円記号ですが、これは不思議な文字で英文ではこのコードに
   対応する文字はバックスラッシュです
   しかしこのページのような通常の日本語環境ではスラッシュの隣の「ろ」のキーを押しても
   バックスラッシュは出て来ず、\になってしまいます
   NWCの使用環境下ではちゃんとバックスラッシュになります
   面倒な場合は「Char Map」を押して表示される一覧から選択すれば簡単です
   Expression Placement → Preserve Widthにチェックを入れます。次の3-1項を参照して
   水平方向の間隔を調整して下さい

   更に不思議なことにBoxmark2に付いて来るサンプル楽譜にはこの記号がありません
   このためこの記号の存在はあまり知られていないかもしれません

   1小節内にこの記号だけで音符も休符も何もないと小節数としてカウントしてくれませんから
   下図のように非表示の休符を入れておくのが良いでしょう。もちろん再生時に前の小節を繰り返す
   わけではありません

   この記号は元来手書きの譜面で手間を省くためのものであり、機械書きの場合はコピー&ペースト
   で簡単にコピーできるのであまり使うことはないかも知れません





3-4 スラーの修正
   スラーの曲線はなかなか微妙で、普通に付けたままではちょっと気に入らない場合もあるでしょう
   そんな場合のヒントです

   臨時記号を含む場合、これを避けようとして曲がり方が急になる場合があります。これは特にフラット
   の場合に顕著です(小節1)
   こんな時は通常のスラーでなく「Object」→「Slur.ms」でスラーを付けます(小節2)
   他の記号と同様に細かい設定があり、縦横位置、曲がり具合、曲がりの偏りなどが調整できます
   再生には反映されません。またスラーの途中で改行する時は使えません

   スラーの上下は最初の音符のStem方向で決まりますが、変えたい場合もあります(小節3-4)
   この場合は最初の音符を選択してCtrl+Eでプロパティーを開き、Notesタブの「Slur Direction」
   で変えられます




3-5 Beam(桁)のグループ化
   Beamで繋いだ16分音符の一部のBeamを1本の横棒にしたい場合があります
   下図のような3連を含む場合がその典型ですが、これは3連の最初の音符を選択しCtrl+Eでプロパティー
   を開き、Notesタブの「Beam group start」にチェックを入れます
   なお、3連の表示位置を変えたい場合は先頭の音符の直前に「Insert」→「Marker」でTripletにチェック
   を入れたマーカーを挿入し、マーカーを選択しておいてCtrl+Shiftを押しながら上/下矢印キーを押すこと
   で調整できます




3-6 小節番号の途中リセット
   ページ途中で第1楽章から第2楽章に変わるような場合、途中で小節番号をリセットする必要があります
   この場合は「Insert」→「Object」から「BarCounter.nw」を挿入します
   通常の小節番号と重ならないように、Page SetupのMeasure NumbersはNoneにしておく必要があります
   そのため曲の冒頭にも同じものを挿入します
   この表示が反映されるのは印刷プレビュー画面だけで、通常の編集画面は通し番号となるのが欠点です




3-7 オクターブシフト記号
   加線が増えて見難い場合に譜面上はオクターブ下げて(上げて)記述し、オクターブ上げて(下げて)
   演奏することを指示する注記を書く場合があります
   再生音をシフトするにはスタートの音の前に「Insert」 →「 Instrument Change」を挿入し、Transpositionを
   12(-12)に設定します。シフトを終了するには同様にTransposition 0を挿入します
   まずこの作業をしておいて、シフト開始の前に「Insert」→「Object」から「Ottavamatic.ms」を挿入
   すると、シフト開始と終了を探して自動的に8vaの文字と破線を引きます
   記号の上下位置はシフト開始の「 Instrument Change」の位置と連動します




4-1 最終行の右端を揃える
   何の処理もせずに普通に最後まで楽譜を作り印刷すると最後の小節線である終止線は
   通常は行の途中に来ます
   このままでも何の不便もないのですが、市販の譜面のように最後を右端に揃えたい場合は
   Page Setup → Options で Extend last systemにチェックを入れるというやり方が
   用意されています

   しかしこれだと単に右端が移動するだけで非常に不自然です
   そこで、終止線の直前に小節線を入れ、この線のプロパティを Style=Section Close
   Force System Break とし、一方 Staff Properties → General でEnding Bar=Open(hidden)
   と指定すると最終行は均等に割付られます

   更に全体の行の小節数を平均化するように適宜強制改行(Bar Line の Propertyで
   Force System Break)を行えば自然な感じになります




何も処理しない譜面


Extend last system で右端を延ばしたが
スペースが延びるだけ


強制改行の終止線を挿入、右端線はOpenとする
均等割付となる


10、15小節の小節線を強制改行とする
自然な感じの譜面となった
   この方法は全体を少し長めにして調整する方法ですが、逆に音符の間隔を縮めて少し短めにし
   最後の行を減らす方法もあります
   減らすやりかたは 4-3 音符の間隔を縮める(伸ばす)を参照してください
   実際には両方をうまく使って調整することになります


4-2 Stemの伸びを修正する
   休符を挟んだ音符の桁を繋ぐ場合に、音の高さによってはStemが長く伸びすぎて形が悪く
   なることがあります
   このような場合は休符を選択してCtrl+Shift+↑または↓で上下に動かすことで改善できます

Beamした直後
Stemが長すぎる
休符を選択し、Ctrl+Shift+↑で
上に移動する
するとこのように見栄えが良くなる


4-3 音符の間隔を縮める(伸ばす)
   通常音符間には1.0(単位は4分音符の頭1つ分)あるいはそれ以上の幅のスペースがデフォルトで挿入されて
   いるのですが、スペーサーを挿入することでこのデフォルトスペースはなくなり挿入したスペーサーに
   置き代わります。従ってスペースを通常より長くも短くもできます
   このスペーサーは挿入する時または挿入した後に任意の幅を指定することができます
   スペーサーは「Insert」→「Spacer」で挿入します(ショートカットは「INS」キー)

   隣り合う音符の間隔は通常はその音符の長さ(全音符、付点4分音符など)に従って長くなります
   この長くなり具合は任意には変えられないので、「あと少し縮めれば1ページに収まるのに」
   ということが良く起きます
   こんな場合は全音符や2分音符の後にスペーサーを挿入することでこれらの音符が占有する長さ
   を短縮することができ、スペースをかなり節約できます
   スペーサーの値は任意ですが、私の場合は長さ1.5のスペーサーを、2分音符(休符)の後には2個
   付点2分音符の後には3個、全音符の後には4個入れることにしています

上:スペーサーなし
下:左から、1.5のスペーサー×4個、×3個、×2個

   更にもっと短縮したい場合は、File→Page Setup→Optionsで、「Increase spacing for longer notes 」
   のチェックを外すと全ての音符間隔は4分音符の頭1つ分になり、楽譜全体の長さが飛躍的に短くなります
   この場合はスペーサーを使って全音符や2分音符の長さを、今度は「長く」した方が良いでしょう
Increase spacing for longer notes
のチェックを外す

   なお、16分音符の間には常に0.5程度のスペーサーを入れた方が見栄えも良く、スペースの節約にも
   なります
   楽譜のある部分をページ内にうまく収めるには、このスペーサーの利用と、「Page Setup」から左右の
   マージンの調整が大事になります
16分音符の間隔を狭くしたところ
左から、スペーサなし(=1.0)、スペース0.6、0.4、0
上にスペースが表示される


4-4 行の間隔を途中で変える
   途中で非常に高い音が現れた場合などに、その音符と上の行がぶつかってしまうため
   行の間隔を変えたい場合があります
   行間は、その段のプロパティ(段を選択してF2)のVisualタブで上下のマージン値により
   調整するのですが、これだと一部だけを変えることはできません

   こんな場合は、Insert → Boundary Change → Boundary タブで
   一番上の「Set new boundary offset」をマークした記号を挿入します
   Upper またはLower(あるいは両方)にチェックをいれますが普通はUpper    だけで良いでしょう

   この値がどのような意味を持つのか、今一良く分かりません
   大きくすると間隔が拡がるのは確かですが、やってみるしかありません
   挿入すると縦棒の記号が入ります

   元の間隔に戻すには「Reset to default」をマークして挿入です
   挿入する場所は間隔を拡げたい行内のどこでもOKです
   元に戻す記号は、拡げた行内または次の行の先頭に入れます

Boundary Changeを入れる前
上の行とぶつかる

Boundary Changeを入れた後
56小節の先頭にSet new boundary offsetを
69小節の先頭にReset to defaultをいれた


4-5 一部分だけ2段の譜とする
   複数の奏者が1つのパートを演奏する場合に、途中の一部分だけ
   2つ(またはそれ以上)のグループに分かれて別の声部を演奏する
   場合があります(ディビジ divisi div.)

   普通は重音の形で記述されますが、少し込み入った分かれ方を
   する場合は一部を2段に分けて記述します

   まず基本的には全部を2段の譜面として作成します
   そして前項と同じ、Insert → Boundary Change → Boundary タブで
   Start a collapsible sectionをマークしたものを下段の先頭に挿入します
   2段に分ける必要がある部分にCancel/forbid collapse from this bar
   をマークして挿入します
   2段部分が終わったらまたStart a collapsible sectionを挿入します

全部を2段の楽譜として作成し
下段先頭にはStart a collapsible
sectionを置いて隠す
下段の45小節にCancel/forbid
collapse from this barを挿入
して2段表示とする


4-6 大譜表で上下段の桁を繋げる

   ピアノの2段譜(大譜表)で右手と左手が連続したフレーズを構成して
   いる場合に、そのことを明確にするように8分音符や16分音符の桁(beam)を
   上下で繋ぐ場合があります

   桁の下側と上側の両方に音符がある記述はNWCではサポートされていません
   しかしトリッキーな方法でそれらしく見せることはできます

   要点は、Note headが玉なし、Stem長が0、Leger line(加線)なしの
   音符を追加して桁を延長することです
   追加する音符を非表示にしてしまうと、桁も非表示になります
   そして桁の上下位置や傾きを調整して上下でうまく重なるようにします
   V2.75aではStem長の調整単位が0.1pt(1pt=五線間隔の半分)となったのでほぼ完璧に重ねられます

桁を延長するための16分音符を追加
桁が繋がっていない16分音符はスラー
の延長用
この段階ではすべての音符と休符を表示
Defaultとし、上下段の間隔を広げてある
桁延長用16分音符をNote headなし、
Stem長0、Leger lineなしとした
スラー延長用の16分音符は非表示で良い
休符も非表示
上下段の間隔を本来のものにすると
このように重なる
印刷するとこんな感じ


5-1 Swingさせる

   Jazz系の音楽では8分音符をSwingさせる、つまり均等な長さでなく
   4分音符と8分音符の3連という、2:1の長さで演奏する場合があります
   これを忠実に3連で記譜するのでは譜面が大変煩雑になります
   近似的に付点8分+16分とする場合もありますが、これも見難いので
   Jazzであることが分かっている場合は全て8分音符で記譜し、奏者の
   判断で2:1に演奏するのが普通です

   しかしこの方法で作成した譜面をそのまま再生したのでは、当然均等な
   長さでJazzらしく聞こえません
   この場合はTempo Track を追加してSwingさせることで気分が出ます


Tempo Trackにはこのように8分休符8個を置き
1つ目と2つ目の前にMulti-point Comtrollerを挿入します


Multi-point Comtrollerの内容はこんな具合
2つ目のTempoを1つ目の倍とすることでSwingします
(希望のテンポ×0.75)を1つ目
(希望のテンポ×1.5)を2つ目のテンポ値とします
例えばテンポ120なら1つ目は90、2つ目は180です

ここで注意することは、V2.75で仕様が変更され4ヶ所
のテンポが全部同じだとうまく動作しないことです
なぜだか分からないのですがこれを避けるため隣合う
テンポをこのように1だけずらします

このTempo Trackはローカル・リピート機能で必要な
小節数を繰り返してもかまいません


5-1 Swingの中での3連や16分音符

   このようにSwingさせると、こんどは8分音符でない3連や
   16分音符が均等にならなくなってしまいます
   正しく演奏させるにはこのようにします


3連の場合はこのように16分音符2個と8分音符
1個でOKです


16分音符を均等に演奏するのはちょっと複雑で
こんな具合です
スラーの掛かった部分が16分音符4つに相当します
いずれにしても音を聞く譜と見る譜は別建てです



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