楽器あれこれ

謎の尺八
Mysterious shakuhachi



我家には代々伝わる謎の尺八がある
ま、実はそんなに大層なものではなく昔父親から貰っただけのものだが

素材の竹は色といい艶といい結構良い材料に見える。管の内側には漆が施してあり、穴の加工も大変
丁寧にできていて、素人が手慰みに作ったものとは思えない
ところがこの楽器の素性や名前すらよく判らない
父親は「さつま尺八」と言っていたが、これをヒントにいろいろ調べても今もって不明である




大小2本がある。大は全長470mm、小は400mm、小は裏側を示す
どちらもこのように表に5孔、裏に1孔を有し写真では分かり難いが裏側下端(右)から凡そ1/4の所に開放孔が
横に2つ並んでいる
吹口は管の内側から曲面で削ってあり、普通の尺八のように管の外側から平面でスパッと切り落とした
ものとは異なる



左:普通の尺八(但し私の手作り)
右:本品




長年に亘り調べた結果これに近いものとして以下の3種が浮上した

・洞簫(どうしょう)
  数千年の歴史を持つ中国の楽器で現在も使われている
  サイズはかなり長めで60cmくらいはあるようだ
  表に5孔、裏に1孔というところは一緒だがサイズは違うし吹口はV字型の切れ込みということで
  これも違う





・一節切(ひとよぎり)
  現在の尺八の前身ということになっている楽器。節が一つなので一節切
  表に4孔、裏に1孔は現在の尺八と一緒
  長さは1尺1寸ということらしくかなり短め





・天吹(てんぷく)
  鹿児島でのみ使われる楽器ということで「さつま尺八」と言うキーワードには最もふさわしい
  しかしこれも一節切と同じく表4孔、裏1孔である。長さは30cm程度とこれまた短い。3節を持つ
  江戸時代に薩摩の武士に盛んに吹かれたようだが明治以降は殆ど消滅し、最近また復活させているようだ





という訳で今のところこれ以上のことは分からない
穴の数というのは非常に重要なのでその意味では洞簫に近い物かなと思うが
どなたか情報をお持ちの方はおらんかねー


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