オニがう T

この人は一体何をしたいんだろうか?

所詮中忍のオレには上忍様の考えてることなんて理解出来ないってことなんだけど

蛍光灯の明かりの下、俺の頭の中では今更ながらの疑問が手を取りあってダンスを踊っていた

でもこの銀色の男からは俺の望むような答えがまともに返って来たことはないのだ

 

里でも憧れの的の銀色の上忍に告白されてから早数ヶ月、

華々しい噂はあくまで噂だった事を俺は身を以て知ってしまった

冷静沈着・冷酷無情・コピー忍者・超美形・閨の業師etc・・・ 

そりゃ噂どおりに美形だったさ あっちの方だって・・ 最初から気持ち良かったし

その反面人としてどうよって事も多くてさ つまり一般常識ってヤツが決定的に欠けていたんだ

この人の行動の数々にお付き合いをした事を後悔することが幾度と無くあった今もまさにその時だ

 

ごそごそやってるのは夢だと思って寝てしまおうかな ああ現実逃避しても許されるよな?

 

 

「う〜ん こっちをこうして ダメだな んじゃ こうかな?」

「あの〜カカシさん いったい何やってるんです?」

「ああイルカ先生は気にしないでいいですから オレが勝手にやってるだけですし」

「気にしますよっ! てかここは俺の家なんですけど しかも真夜中・・

いきなり忍び込まれたら気にするなってのが無理ってもんでしょうが」

「ダメですよ しゃべっちゃ もうちょっとで準備できるから待っていて下さい」

「アンタの言う準備が終わったら拙いことになりそうだから聞いてるんですっ!」

 

ああっ もうイルカ先生が動くとうまくいかないんですよ〜 ほらぁ縺れちゃった〜〜

 

「だって今日は節分じゃないですか イルカ先生が誘ってくれたでしょ」

「はっ? 節分? 別に夜中じゃなくて明日の夜でいいんですよ」

 

 

そうだった・・ 仕事終わって一緒に帰る道すがらに話した事を思い出した

確かに俺はカカシさんを節分に誘ったさ

でもあれは決してこういう事では無かったはずだ・・

 

 

「カカシさん 今度の金曜日節分ですけど俺の家にいらっしゃいませんか?」

「節分ってあのあれですよね? 虎縞ビキニの鬼っ娘が豆を撒くってヤツ

子供達にもせがまれちゃってね〜 一緒に豆撒こうって約束させられましたよ」

 

今、何を言ったこの男・・ 子供達と豆撒きはいいけど 豆を撒くのは合ってるけど

鬼っ娘っていったい しかもビキニ? そりゃ拙いだろうっ コスプレじゃないんだから

カカシさんの頭の中で節分の定義ってどうなってるのかなぁ

 

 

「……ちょっと違うっていうか」

「ええっ 豆を撒くんじゃないんですか?」

「いえ合ってますよ 豆を撒くことに関しては ただビキニの鬼っ娘は違いますけど」

「違うんですかっ? オレ達の節分は鬼っ娘が撒いた豆を

 体にあたる前に全て回収して喰う事でした」

「…ちなみにお伺いしますけどカカシさんの仰る『オレ達』とは?」

「ああ 暗部の豆撒きですよ」

 

 

暗部の豆撒きって結構ハードなんですよ みんな暗部服にお面被ってるじゃないですか 

それで豆撒き役を区別するために鬼っ娘役の衣装は虎縞のビキニなんです。

豆撒くときの台詞も決まってましてね【鬼は〜外〜だっちゃ】って、

たかが豆されど豆って、もうねぇ豆っていっても石礫の指弾並です。当たると怪我するんですよ

鬼っ娘役はくじ引きで決めていましたけど もう遠慮もクソもなしで豆ぶつけてくるんで

有る意味本当の豆撒き合戦ですよ 血しぶき舞い上がってましたからね〜♪

あっもちろん回収した豆を鬼っ娘に投げ返す事もありだったんで 

節分の夜は里のなか暗部と鬼っ娘の追いかけっこが華々しく繰り広げられてましたよ

俺も暗部引退したから今年はお呼びがかかってないんですけど いや〜懐かしいなあ

 

「あの・・鬼役が女性だったら全然問題ないと思いますけど 男性に当たった場合は?」

「もちろん男でも虎縞ビキニです! だからやけくそで力一杯目一杯ですよ」

 

そ・・ 想像したくないっ! なのに想像しちゃったよ俺・・・

 

「まあ 男に当たった場合視覚の暴力ってか遣る気も失せるんで女体変化して・・・

 そうだ!豆撒きだったらオレ衣装借りてきますよ 暗部に予備の衣装がありました 

 イルカ先生だったら凄く似合うと思いますよ きっとエロ可愛いですっ!!」

 

女体変化? よかった・・そうだよな ごっつい男に虎縞ビキニなんて最悪!

 

「はいっ? えっ いっいいえっ いいです 借りて来ないで下さいっ!!」

 

何て事いいだすんだっこの人はっ 

暗部に常識はないのかっ? 鬼を祓うのに鬼に豆撒かれてどうするっ・・・

 




すみません無駄に続いています

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