== 節分その後 ==
「カカシ・・ アンタその顔どうしたの? それになんだか動きが悪いわよ」
「そうさな くたびれちまって色男台無しだな〜」
「ちょっとアンタたちさ オレの顔なんて見えないのに何が判るんだよ」
「わかるぜ〜」
「一目瞭然よねぇ」
「じゃあ言ってみなよ オレがどんな顔してるかさ」
「「イルカ(ちゃん)に叱られて泣き出しそうな顔!!」」
こっ こいつら何故イルカ先生に叱られたって知ってるんだぁ〜〜!?
「お前ぇ それで 俺たちに隠しおおせてるって思っていたのか」
「で? 原因は何? 場合によっちゃアドバイスしてあげるわよ」
「何のアドバイスよ?」
「え〜〜 イルカちゃんと仲直りしたくないの?」
「したくないわけないだろ! 一ヶ月出入り禁止って言われたんだぞ!!」
押して押して拝み倒してやっとお付き合いして貰えるようになったのに〜〜
「だ〜か〜ら〜 サッサと吐きなさいって」
言おうか言うまいか 迷ってはいたが自分ではイルカの怒りを解くすべが判らない
此奴らはいつもオレをおちょくって遊んでいる そんな此奴らに頼るしかないのか?
でも恋愛音痴のオレよりはまだ、ましな対処法を教えてくれるかもしれんし
だって今まで躰だけの割り切った女ばっかり相手にしていたから
好きになって貰うにはどうすれば良いかなんてわかんないんだよ
オレに出来ることはセックスでイルカ先生を気持ちよくさせることだけだもん
「あのね紅ちゃん・・・ 昨日節分だったじゃない? それでね」
イルカ先生から黙って恵方巻を一本食べきったら福がくるってきいたから
オレは「イルカ巻き」を食べて福を招こうと思ったワケよ
あっ もちろんイルカ先生にもオレの自慢の太巻きを口一杯、お腹一杯食べてもらったけどね
イルカ先生ってね全身何処も彼処も性感帯なの、もう頭のてっぺんから足の先までだよ
特に指の間舐めるとピクピクって跳ねるんだ
オレ何回も中に出しても萎えなくて朝まで犯りまくったわけよ そりゃもう前からも後からも
特に膝の上にのせて揺さぶったら目の前に赤く尖った乳首がきちゃってさ〜
歯を立てたら『あっ ああんっ』って可愛く鳴いて後がキュウッと締まるの
そしたらイルカ先生 涙で目をウルウルさせちゃってさ〜
「そんなに何回も突っ込んだら 俺の後はユルユルになっちゃう〜」
って鳴いて嫌がるわけよ まあそんなトコもそそるんだけどユルユルになるなんて
そんな事有るはずないじゃない 初めて抱いてから今まで何十回抱かれたと思ってるんだか
イルカ先生のアソコってさ抱けば抱くほど柔らかく解けてオレの息子を美味しそうにしゃぶるんだよ
それでね・・・・ それからね・・・
話すことに必死なカカシは全然気がついていなかった・・
カカシの話が進めば進むほどに 聞いていたアスマと紅の表情が険しくなっていた事に
「お前ぇなあ・・・」
「アンタって馬鹿だわ まあカカシだから仕方ないけど
それでイルカちゃんが怒ったって訳ね〜 まあご立派な原因だこと」
「そんなこと言わないでこれ見てよ〜〜」
下げられた口布の下をみて二人が息をのんだ 現れたのはそれは見事なたらこ唇
それよりも目についたのはゲッソリそげ落ちた頬と顔色の悪さだったが・・・
「イルカ先生の特性太巻き食べ切ったら許してあげるって言われたから・・」
「喰ったらその顔になったってワケか?」
「うん・・強烈だったよ 数々の対毒訓練こなしてきたオレだけどマジ死ぬかと思った
だけどイルカ先生許してあげますって でも一ヶ月は出入り禁止って言われたの
オレね昨日の寿司がきいて今朝から下痢ピーなんだよ もうふらふら
ねえどうしたらイルカ先生出入り禁止取りやめてくれるかな〜」
「カカシ・・ 済まんが俺にはアドバイス出来そうにねえ
お前ぇがイルカにしたことを聞いた限りじゃ取りなそうにもちょっとな〜」
「諦めて一ヶ月待った方がいいとしか言えないわね」
おい! カカシお前それは言っちゃあなんねえ・・・ ってもう・・・ 遅いな
「そうですか? 一ヶ月でご不満でしたら 一生出入り禁止でも構いませんよ」
背後から聞こえた地を這うような声にカカシは飛び上がった
そう「人生色々」の入り口には顔を真っ赤にしたイルカがたっていたのだ
「イイイイイイイルカ先生っ いいいったい何時の間に!?」
「あ〜あれだ お前が話しに夢中になってるときだな」
「熊! なんで教えないんだよっ」
「えっ だってイルカが黙ってろって身振りしたし 俺たちも聞きたかったから・・」
えっ俺たちっ? 慌てて辺りを見回すとささっと顔を背けてはいるが、かなりの数の上・特上忍がいた
「お前ら・・ お前ら何人の話立ち聞きしてるんだ〜〜!」
「え〜 別に立ち聞きじゃないぜ」
「そうそう 座り聞きっていうか 聞かされたっていうか」
「だってお前熱弁振るってだんだん声が大きくなってくるんだもんな」
「イルカってそんなに敏感だったのか 見かけによらねえな〜」
「忘れろ! 今聞いたことは全て記憶から消せ!イルカ先生のイイ所は俺だけが知ってればいいんだ!
さあお前ら全員ここに並べっ! オレが写輪眼でいますぐ消してやる!」
ゴスッ 鈍い音をたてて書籍の角が見事にカカシに後頭部にヒットした
「いっ痛いです〜 イルカ先生〜〜」
「当然です 痛いように角で殴ったんですから」
イルカは一歩進んで室内にはいると全員の顔をひとおおりさっと眺め
「さて皆さん・・・ すみませんが今聞いたことは忘れて下さるようお願いします。
私は自分の私生活を人に噂されるのは好みませんので。
でもカカシさんを話のネタにするのは全然かまいませんよ 他人事ですしね」
中忍イルカ侮りがたし・・・ これが上・特上忍達に新たな認識を植え付けた瞬間だったという
それに事の経過を面白がって居残った紅とアスマ
アスマは面倒くさいことはごめんだと部屋をでようとした所を紅につかまり逃げ損なったのだ
カカシは今にも泣き出しそうな顔でイルカに言い寄っていた、
「あの イルカ・・せんせ? 他人事って・・・」
「昨日は俺も八つ当たりしちゃって、やりすぎたなぁと反省したんですよ
だから出入り禁止は10日間くらいでいいかなとも思ったものですから」
オマケに何ですって? させなきゃ花街にいく?
「勝手にしやがれっ! お前なんか一生出入り禁止だ!!」
イルカは怒鳴るなりカカシに小さな袋を押し付けると荒々しくドアを閉めて出ていってしまった。
「うええぇ〜〜 イルカ先生〜〜〜」
「自業自得といえばそれまでだけどねぇ」
「だな〜 だけど煽って話させたのは俺たちなんだよなぁ」
「それよりカカシ イルカちゃんいったいアンタに何を渡したのよ?」
「くすんっ これだけど」
「握ってないで開けて見なさいよ・・・」
「うん ・・・・ああっ 紅ちゃんこれっ 」
「あら? まあ・・・」
「ほほう イルカらしいな お前結構愛されてるんじゃねえか?」
「しょうがないわねぇ カカシあんたこれから毎日イルカちゃんに謝り倒しなさい
最初10日の出入り禁止って言ってたでしょ これはチャンスよ 仲直りする絶好のチャンス!」
「はあ紅お前ぇ 何言ってんだ?」
「アスマったら まだ気がつかないの 10日って数字が何を意味しているのか」
「10日後って13日じゃねえか特に何もねえぞ」
「んもうっ 鈍いんだから 翌日14日はバレンタインでしょ?」
「ねえ紅〜 バレンタインって何〜?」
泣いていたカカシがヒックヒックとしゃくり上げながら顔を上げて紅を見た。
「アンタ・・・ そんな事も知らなかったの ほんっとうに非常識なオトコね!」
いいバレンタインってのは好きな人に「チョコレート」を渡して愛の告白をする日なの!
もちろんチョコレートじゃくてもいいのよ 花束とか 相手の欲しがってるモノとかでも
イルカちゃんホントはアンタと仲直りしたかったのよ だからわざわざこれ届けにきたんでしょ絶対そうよ
それなのにアンタがベラベラ喋っているの聞いちゃって引っ込みつかなくなったんじゃないの
カカシの手に握られたのは小さな巾着に入った丸薬と添えられていたメモ・・・
『昨日は酷いモノ食べさせてごめんなさい これは俺が作った胃腸薬です』
「バレンタインはいい切っ掛けじゃないの このメモ見る限りイルカちゃん
アンタと仲直りしたかったとしか思えないけどね とにかく謝って許して貰うのよ」
「オレ オレ頑張る! 今からいってイルカ先生に謝って許して貰ってくる」
いるかせんせ〜〜〜い・・・・まってぇぇ〜〜 ごめんなさ〜〜〜〜〜い
カカシの声が遠ざかったころ『人生色々』に残った二人はというと
「なあ 紅? イルカはカカシのやつ許してやるかな〜」
「大丈夫だと思うわよ? だってイルカちゃん自ら薬作ったくらいだし?」
「そうだよな 頼まれたって中々作ってくれるモンじゃないからな」
知る人ぞ知る・・・ イルカの作る薬の効き目はたいしたものだった
忍たるもの簡単な調剤や調合はできて当たり前なのだが
イルカのそれは薬師としてもやっていけるほどの腕前、だが滅多に人手に渡ることはなく
アスマと紅さえ下忍を受け持った縁でイルカから幾度が受け取った事があっただけで
それさえも子供達を引き連れての任務の時に限られていたのだ。
「あとは努力次第、目一杯頑張ってもらおうってかい? まあお手並み拝見ってところだな」
家・アカデミー・受付所とそれはもう時と場所を選ばない攻勢だったという
バレンタイン当日 里で二人の姿を見たモノはいなかった だけど
イルカが絆されたのか、それとも諦めの境地に到ったのか
木の葉の里の忍びはみんな知っている。
終わり。
これは「オニが笑う」の後日談ってことでWeb拍手にUPしていたモノに加筆修正したものです。