夏が来た!
「暑くなりましたね〜」
そう言いながら背中に張り付いてくる銀色
ああ もう うっとうしいったら
「イルカ先生〜 仕事はちょっと置いて涼みましょうよ〜」
「これが終わらないと駄目です。」
「もう イルカ先生ったら まじめなんだから〜」
誰のせいで 持ち帰りなんてしてると思ってんだ?
本当ならな〜 こんな蒸し暑い部屋じゃなくて
クーラーの利いてるアカデミーで仕事するほうがはかどるんだよ
それなのに こいつが俺の回りをうろちょろするから
持ち帰ってやってくれって言われるんじゃないか
家でやっても残業手当はつかないんだぞ
薄給な中忍にとって貴重な収入源なのに・・・
「じゃあ 扇風機回していい? イルカ先生」
「いいですよ でも 隣の部屋に行ってくださいね」
「え〜 オレだけ涼しいのはイヤです〜 イルカ先生も一緒に涼しくならなきゃ〜」
「語尾をのばしてしゃべらない! ここでは書類が飛ぶでしょう?」
「は〜い ごめんなさ〜い」
もう 言ってるそばからこうなんだから
だけどこういう所が憎めないんだよな
自分だけ涼しくなるような奴だったらサッサと家から追い出してやるのに
汗かきながらも オレの仕事が終わるのをまっているんだから
あと7枚か・・・ いいか早起きして朝片づければ間に合うだろうし
カサカサ ひとまとめにして机の上を片づけ声をかける
「お待たせしましたね カカシさん」
「終わりました? じゃあイルカ先生縁側に行きましょうよ
あ 先に風呂入って着替えてくださいね 浴衣準備してありますから」
「はあっ なんで浴衣?」
「だって 夏の夜といえば浴衣でしょう〜
オレね〜 いいもの見つけたんですよ」
何か悪巧みする子供のような顔・・・
まあいいか 乗せられてやっても
「さっぱりしましたよ・・ カカシさんも風呂使ってください・・・・」
「あっ イルカ先生 ど〜ですか〜 これ〜〜
オレも着替えてきますから これ食べて待っていてくださいね〜」
これは・・・ 懐かしいというかなんというか
チリリ〜〜ン・・・
風にのって 涼しげな音が響く
風鈴にうちわに豚の蚊取り線香、極めつけに かき氷?
いったいどうやって作ったんだか まあ後で聞けばいいか
とにかく溶けないうちに食ってしまおう
口にいれると キ〜〜ンと頭に染みる
く〜〜〜 効くなあ
ふわっ と視界に灯りがよぎった
何だろうと目をこらすと庭にあちこちで光が飛び回っている
「イルカ先生ど〜ですか〜 蛍ですよ」
いつの間にかとなりにカカシさんがきていた
紺地の浴衣に銀髪が生えて思わず見とれてしまったぞ・・
「ええ 綺麗ですね でもこんなに沢山の蛍どうしたんですか」
「昨日任務帰りに川べりで見つけたんで イルカ先生に見せようと思って」
捕まえてきました〜 なんて事もなげに言ってのける人
だけどこれだけの数捕まえるのは大変だったろうに
「あとはね〜 子供たちに聞いたんですよ夏を感じるものは何かって」
かき氷はナルトですよ 風鈴はサクラ さすが女の子ですよね
サスケはね〜〜 夏といえば蚊取線香だっていいましたよ
その蚊取りブタかわいいでしょ?
んで〜 これ買っちゃいました〜〜〜!
ペンギンのかき氷機
氷もちゃんとありますよ ほらほら これアイスボックス一杯
シロップもね〜 イチゴ・レモン・メロンの三種類で〜す
一生懸命 説明している ほんと憎めないや
二人でこんなに沢山の氷食べきれないのになあ・・・
「カカシさん 俺はこのイチゴ味で十分ですよ」
ほら お裾わけです、冷たくておいしいですよ
口に含んでキスしたら体温でサッと溶けてなくなってしまう
「甘いねぇ イルカ先生・・ 誘ってる?」
「どうでしょうね? 俺に誘われてくれますか・・・・?」
「オレはいつだってイルカ先生に誘われていますよ・・・・
その下ろした髪に触りたくてさっきからウズウスしていたんだから
でも せっかく涼しくなったのに 熱い夜になってもかまわないの?」
「いいですよ でも明日は子供たちにもかき氷ご馳走してあげましょうね」
翌日 三人の子供たちとかき氷を食べ花火をして楽しく過ごしたが
あまりにも熱い夜になったためイルカは朝起きることが出来なくて仕事はたまったままだった
後日・・・・
「ねえ イルカ先生 クーラー入れましょうよ〜オレが買いますから」
「結構です 電気代がもったいないですから」
「え〜〜 電気代くらいオレがもちますよ〜気持ちいいHのタメなら安いもんだし」
「あんた 夏の間 出入り禁止です!!」
「えええっ イルカ先生 お願い考えなおして〜〜〜〜」
二人の夏は始まったばかり・・・・・
終わり