一緒に暮らそう A
「タロ ポチ シロ・・え〜とミケ? なあ返事してくれよ〜」
オレは「はたけカカシ」まあ今は犬の姿をしているが、元々人間で上忍だ
お人好しな男は必死に呼びかけてきたけど おいおいミケって何だよ猫じゃないんだけど〜
だけど確かに腹は減ってるし 今の状態では出て行けないしな〜
オレとしたことがこんな男に拾われちまうなんて抜かったよなぁ
ザーザーと聞こえてくる水音を聞いてゆっくり起きあがると
皿に入ったミルクを見てちょっと迷う ドックフードとかじゃないだけまだましか?
まっいっか〜 一応人間の飲み物だし 一口舐めてから後は一気に飲み干してしまう。
さてこれからどうしようか? 五代目の所にいかないとこの変化は解けないが
任務で手にいれた情報は式を使って送ってあるから、早く帰れと急かされることもないだろう
チャクラ切れで動けなくなった所を通りがかった男にお持ち帰りされてしまったわけだが
相手もどうやら忍のようだし今晩だけ此所にやっかいになって明日出て行こう
幸いあの男はオレの事、野良犬と思ってるみたいだからな
だけど 『タロやポチ』呼ばわりはごめん被りたいぞ
周りを見渡して見つけたペンをくわえて新聞に大きく文字を書いた
「あ〜 さっぱりした〜 お ちゃんと飲んだな 偉いぞ〜」
男はタオルで頭をガシガシ拭きながらオレの側に腰を下ろしてきた。
スウェットのズボンだけを着て上半身は裸だ
顔の真ん中を一文字傷が横切っているし、背中にも大きな傷跡があるのが目についた。
「なあ タロ〜 お前さあ家の仔にならないか? 俺 昔から犬を飼うのが夢だったんだよな」
いや だからタロって何だよ勝手に名前付けるなよ 前足で新聞を男の前に押しやると
「ん? 何だ」と言いつつ書かれた文字を読んで驚いた顔でオレをみた
「えっ これお前が書いたのか?『かかし』って もしかしてお前の名前?」
新聞に書いた名前を読み取るなり興奮しだしたよ ちょっと落ち着けよ
まあ『かかし』って名前教えたって支障はないだろ
「すっげ〜や 字を書ける犬なんて初めてみたよ お前凄いな〜 もしかして忍犬?
うんうん『かかし』な 俺はイルカって言うんだアカデミーで教師してる、
あと受付とかな なあ ちょっと撫でていいか?」
やたらと毛を撫でたがるのには参ったけど、ダウンしていたオレを拾ってくれた礼に
好きなだけ触らせてやった・・・やったつもりだったのに、
大きな手のひらで背中を撫でられて耳をさすられるとこれが案外気持ちよくってさ〜、
いつの間にか寝ちまっていたわ このオレが・・・
目が覚めたら一文字傷が目に入って、この男とタオルケットかぶって寝ていたことに気がついた
「クウ〜」と声を出すと
「ほえっ? あ〜お早うぅ んっと時間〜 おわぁ! マズイ寝過ごした遅刻だ〜!!
えっと うう〜〜お前 朝飯俺と一緒でいいか?他にないんだよな」
ドタバタと着替えしながら歯ブラシくわえて 朝飯準備しているし・・・
慌ただしいヤツだな〜 オレは目を瞑ってもうひと眠りさせてもらう事にした。
「ごめんな こんなモンしかなくって 帰りにもっとましなモン買ってくるからさ
じゃあ、いってくるな〜」
はいはい いってらっしゃ〜い オレもひと眠りしたら出て行くからさ
それにしても不用心だ〜ね 鍵くらいかけていけばいいのに
んでもって そのまま寝こけたオレは家主の帰りを迎える事になってしまった。