一緒に暮らそう B

「おう イルカ なんだ良いことでもあったのか? 顔がゆるんでるぞ?」

「えっ わかるかっ? 実は長年の夢が叶いそうなんだよな♪」

「とうとう彼女でもできたのか よかったな〜 遅い春だったな がんばれよ!」

 

あまりにも、にこにこを笑顔を振りまくイルカに同僚達がおちゃらけるが

本人はそんな事かまったこっちゃないって浮かれようで

時計を見ては何で今日に限ってこんなに針が進むの遅いんだ?なんて思っていたりした

 

「さてはデートだなイルカ そんなに時計ばっかり気にして」

「えっ いや違うよ 夕べ犬を拾ったんだけどさ〜 朝飯だけやって家に
 
 置いてきたもんだから」

「・・・犬? お前長年の夢って犬か?」

「そうだよ 子供の頃から飼いたかったんだけどさ〜チビの頃は喘息とかあって

 駄目だったんだ」

「お前が喘息? その図体でかよ 信じられねえ」

「今はもう大丈夫だよ それに『かかし』は 大きいけど大人しいし、
 
 利口なヤツなんだ
 帰りに首輪とエサ買って帰ろうかと思ってさ〜」

「なんだ、もう名前も付けたのかよ それにしても『かかし』ってのは

 まずいんじゃないのか」

「俺がつけたんじゃないよ『かかし』が自分で書いて教えてくれたんだ」

「それって飼い主が居るんじゃないのか口寄の契約している忍犬って事あるだろう?

もしかしてはたけ上忍に関わりあるんじゃないのか?」

 

「あ〜 やっやっぱりそうかな? 帰さないと拙い?」

「いや拙いっていうよりも 忍犬だったらもう主の元に戻ってるだろうが」

 

考えたくないから無視していたけど、同僚に言われるとやっぱりそうかとも思えてき

その気分を振り切るために、寄ったペットショップで首輪とドックフードを一缶だ

け購入してしまった。

 

もう居ないかもしれない・・・ やっと憧れの犬のいる生活が出来ると思ったのに

一晩だけの夢だったと諦めるしかないのかな〜 切ないな〜

 

「ただいま〜」「ワン!」

 

ええっ 返事が返ってきた? 『かかし』まだ家に居てくれたんだ〜

 

「かかし ありがとう ただいま」

 

このまま 家にいついてくれないかな? 

忍犬だったら飼い主に相談してみるとかでもいいかも・・・

明日、飼い主に心当たりがないか犬塚にでも聞いてみよう





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