神経線維の分類

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 1.神経線維の分類

 皮膚感覚の神経線維の分類
 種類  役割  直径
 (μm)
 伝導速度
 (m/sec)
 Aα  筋紡錘からの求心性情報、骨格筋支配   15   100
   触覚、圧覚    8    50
 Aγ  筋紡錘への遠心性情報    5    20
   痛覚一次疼痛)、温覚、冷覚    3    15
 B  交感神経節前線維   <3     7
 C  痛覚二次疼痛)、交感神経節後線維    1     1

 Aβ線維は、触覚を、脊髄後角灰白質の第III層に、伝導(注1)する。
 C線維は、痛覚(二次疼痛)を脊髄後角の第II層に、伝導する。C線維の細胞体は、他の感覚神経と同様に後根神経節細胞(DRG)内に存在する。
 C線維は、覚を伝導するが、C線維には、ヒスタミン受容体(H1受容体)や、サブスタンスP受容体(NK-1R)も、存在し、痒み感覚も、脳に伝導する。
 2.疼痛の伝導路と抑制路
 末梢の侵害受容器からインパルスを伝導(注1)する一次ニューロンは、脊髄後角で、二次ニューロンとシナプスを形成する。
 二次ニューロンは、反対側の前外側索を上行して、視床や脳に疼痛を伝導する。

 1).新脊髄視床路(外側系)
 知覚神経の、細い有髄線維(Aδ線維)が主体のため、鋭く、速い痛み(一次疼痛)が伝導される:脊髄後角のシナプスで、二次ニューロンに、グルタミン酸を放出する。グルタミン酸は、興奮性アミノ酸(EAA:exitatory amino acid)。

 2).旧脊髄視床路(内側系)
 自律神経系の、細い無髄線維(C線維)が主体のため、鈍く、遅い痛み(二次疼痛)が伝導される:脊髄後角のシナプスで、二次ニューロンに、グルタミン酸とP物質(サブスタンスPSP)を放出する。

 3).下行性抑制系
 脊髄後角の侵害受容機構を抑制して、痛みを調節する(軽減させる)。セロトニン系(中脳中心灰白質から大縫線核を経由する:注2)とノルアドレナリン系(孤束核から)とが存在する。
 侵害受容器→末梢神経→脊髄→脳と伝導された刺激インパルスが、脳で痛みとして知覚されると、脳は、下行性に痛みを抑制するようなインパルスを、脊髄後角に出す。
 痛みは、抑うつ状態に陥れる。抗うつ剤は、脳のセロトニン濃度を増加させ、抑うつ状態を改善する他、下行性抑制系を賦活させ、痛みを抑制する。

 注1:末梢の侵害受容器からのインパルスは、神経細胞の軸索を伝導され、シナプス間を神経伝達物質で伝達され、中枢神経まで、伝わる。

 注2:セロトニン1A受容体(5-HT1A受容体)は、セロトニン(5-HT)が分泌されると、ネガティブ・フィードバックで、セロトニンの放出を抑制する:脳幹の縫線核のセロトニン1A受容体が、セロトニンで活性化されると、神経細胞の発火活動が抑制され、神経終末からのセロトニン放出は、減少する。
 SSRI(Selective Serotonine Reuptake Inhibitor:選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のような抗うつ剤(抗鬱剤)は、セロトニン1A受容体を脱感作させ、神経終末からのセロトニン放出を増加させる。SSRIは、一時的には、セロトニンを増加させ、増加したセロトニンが、縫線核のセロトニン1A受容体を活性化させ、神経終末からのセロトニン放出を抑制する。縫線核のセロトニン1A受容体の感度が高まり、セロトニン放出が減少することが、うつ病の発症機序かも知れない。
 丹田呼吸は、セロトニン神経を刺激し、不安を解消させ、平常心を保つのに、効果がある。丹田呼吸は、最初に息を吐き、5秒で鼻からゆっくり息を吸って、2秒息を止めて、10秒くらいで鼻からゆっくり息を吐く。呼吸筋(腹筋と横隔膜)に意識を集中させ、1分間に3〜5回、息を吸うことを、30分間、続ける(3月程で、効果がある)。リズミカルな運動も、セロトニン放出を増加させる。なお、岡田式静座法では、息を吐きながら、下腹に力を入れることで、心を整えることを教えている。
 また、セロトニンを増加させるには、炭水化物を中心とした食餌が良い

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