鼻過敏症状発現のメカニズム
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1.即時相
抗原と、肥満細胞表面のIgE抗体が結合し、架橋されると、肥満細胞が活性化され、ヒスタミンなどが、遊離される。
1).くしゃみ:ヒスタミン
鼻粘膜の上皮細胞間隙や上皮下には、SP陽性神経、CGRP陽性神経の知覚神経終末が、豊富に分布している。
肥満細胞から放出されるヒスタミンが、知覚神経終末(SP陽性神経、CGRP陽性神経終末)を刺激し、刺激が中枢神経に伝達され、くしゃみ発作を起こす。
2).水溶性鼻汁:ヒスタミン
鼻粘膜の鼻腺細胞は、主に副交感神経支配を、血管は主に交感神経支配を受けている。
肥満細胞からヒスタミン遊離→知覚神経終末を刺激→三叉神経知覚中枢ー上唾液核を介する副交感神経反射→神経終末からのアセチルコリン(Ach)の放出→鼻腺から水溶性鼻汁が分泌される(注1)。
なお、ヒスタミン、ロイコトリエン(LT)、プロスタグランジンD2(PGD2)、血小板活性化因子(PAF)、ブラジキニンなどの化学伝達物質も、鼻粘膜血管に直接作用し、血管透過性が亢進(注2)し、血漿が漏出し、鼻汁成分の一部(4〜15%)となる。
3).鼻粘膜腫脹による鼻閉:ロイコトリエン
鼻粘膜容積血管(海綿静脈洞)の拡張、血漿漏出による間質浮腫(炎症性の浮腫)が起こる。
鼻粘膜腫脹は、主に、LT(ロイコトリエン)が、鼻粘膜血管系に直接作用して起こる。鼻粘膜腫脹は、LTの他、PGD2、PAF、トロンボキサンA2(TXA2)、ヒスタミンなどの化学伝達物質が、鼻粘膜血管系に直接作用して起こる。
2.遅発相
炎症組織に、血管から、好酸球などの炎症細胞が浸潤し、LT(ロイコトリエン)やPAF(血小板活性化因子)が遊離され、血管透過性が亢進したり、炎症性に粘膜が腫脹するため、鼻閉が起こる。
注1:アセチルコリン(Ach)は、鼻腺細胞の細胞内Ca2+濃度を上昇させ、細胞膜のK+、Cl-電流を活性化させ、鼻汁を分泌させる。
漢方薬の小青竜湯は、アセチルコリン(Ach)による、細胞内Ca2+濃度の上昇を抑制し、鼻汁分泌を抑制するという。
注2:ヒスタミンは、血管透過性を亢進させる。
血管内皮細胞に、ヒスタミンが作用すると、血管内皮細胞のH1レセプターを介して、血管内皮細胞のアクチンが収縮して、血管内皮細胞間に隙間(gap)が形成され、隙間を通って、血漿成分(免疫グロブリン、補体など)が、組織中に濾出するため、血管透過性が亢進する。その際、血管内皮細胞の胞体が、血管腔に突出して、核の表面の凹凸が著しくなる。
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