小話−山越え

天山山脈越えをすることになった。
まずはビシケクのオシュバザールでタクシーを物色。

ドライバーがわらわらと集まってくる。
車はやっぱり広いのがいいだろうってことで、ボルガに決定。
一度自宅へ戻って、自宅から荷物をタクシーに積んで出発。
・・・と行きたかったが、まずはカフェで腹ごしらえ。

今回の旅の友は、完全防寒服の女性1名、おじさん1名、
陽気な運転手さんと、友達&私。自己紹介をして乾杯。
(もちろん、運転手さんはお茶だけどね)

黙ってれば私はキルギス人に見えるので、
日本人だよというと案の定みんな驚く。
でも、この運ちゃんがかなり博識で日本にも詳しかった。
キルギス在住の日本人(有名な人らしい)のことも知ってたよ。

食事中もなかなか面白かったのだが、車中でも話がはずむ。
みんなキルギス人(※)だったので、会話は基本的にキルギス語。
たまに私に気を遣ってロシア語にもなったけど、
まぁ、私にとっちゃ実質同じなので・・・(^^;
(※)ロシア人とかじゃなくてキルギス人だった

運転手さんもこれなら眠くならないかも?
だって出発が夕方の6時か7時だったからねぇ。朝着予定。

「ロシアのメルセデス!」と運ちゃんが言うだけあって、
車内が広いのも長旅には嬉しい。
枕も人数分、運ちゃんが用意してくれてたのでそれも助かる。

私は後方座席の真ん中に座ったけど、よかったかも。
窓側は極寒の地を通る時に寒そうだったから・・・


お茶休憩をとる頃には高度もどんどんあがる。
湖そばの休憩所は、魚フライが有名だとか?
ジャンプしてみたけど真っ黒で何も見えない。
道の向こうには湖が広がってるそうな。

暖かい部屋の中で魚のフライをつまみに体をほぐす。
猫もいてちょっと背中をなでた。魚が目当てか?
で、このフライが熱々でホントにおいしい。
味付けがいい。カリカリで香ばしい。ナンにもあう。

暖まってまた出発。
しばらく走るとまた止まった。
なんだなんだ?
ダイヤモンドダストの舞う暗闇の中。
うわっ。すっげー星近い! きれー。
高度3150m。

「きゃっ」
見れば運転手さんが女の子に雪玉を投げている。
女の子も隙を見ては応戦していた (^^)

運ちゃん、ハイになったか暗闇に吠えている。
「ほっほーい」

うん、わかる。こんなきれいな景色をうちらだけで共有だもん。
いーねー。いーねー。私も吠えようか(笑)

ひとしきりはしゃいでから出発。
冷えた冷えた。

みんな疲れたのか、眠ってる面々。
一瞬、スリップ。
運ちゃん、動じることなく立て直す。
「そーりー (sorry!)」
バックミラー越しに私に言った。
確かに滑る。つるつるの道路。
がんばれ、ドライバーさん!

いつか私も寝入ってしまっていたが、車が止まった。
「ちょっと寝る」と運ちゃん。
うん、懸命な判断だろう。

・・・が、しかし! 寒い!!!
ほんとに、はじっこじゃなくてよかった。
友達に身を寄せる。一人じゃなくてよかった。
さすがに耐えられん・・・って頃、出発。早く暖房入れてー。

仮眠後の運ちゃんは好調。快調に飛ばす。
またうとうとしてる内に空が白み始める。
山を抜けて平坦な道になり、なおさらスピードアップ。
町に入ってきた。
やっと目覚めた友達も
「あ、家が近い。もうすぐ着く。あと45分くらい」
と言ってまた寝る。

そして、とうとう、
「どっち?」「そこを右に曲がって」
こんな会話になる頃、もうそろそろ旅は終わり。

ある門の前で車が止まる。
「着いた!」

長い車の旅、終了。お疲れ様。
おかげさまで結構楽しく来れちゃったよ。
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2005年1月
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