1.研究内容
今回は、研究会のメンバーではなく、宇佐美先生より新しい観点からのものづくりに関するお話をいただいた。
1−1.発表者:宇佐美昭司先生
1−2.テーマ:高齢者・障害者対応のものづくりのニーズを探る
1−3.発表要旨
@ 地元中野区の商店街高齢者対応意識を企画・分析するなどにより、高齢者・障害者問題に強い関心を持った。
A 村田昭治教授の「開発停滞の12の企業タイプ」や「開発方法のパターン」をわかりやすく紹介された。
B 車椅子や白い杖などの障害者向けの専用製品は古くから取り上げられているが、より重要で注目すべきなのは「共用品」である。
C 共用品は「障害者・高齢者がハンディキャップを感ずることなく健常者とともにバリアフリー感覚で使用価値を活用し享受できる商品である。」と定義できる。
D 「特別な商品でなく、普通の商品が障害者に配慮されていることが必要ある」(花王の社長)、「障害者を特別な市場とすれば、特殊仕様となり採算に乗らない。そこで共用品が重要である。」(トミーの富山社長)など共用品が注目されている。
E 障害者やその対応に対する考え方は、「機能不全であり医療技術で対応(戦前)→ハンディキャップであり社会福祉で対応し結果の平等を→能力障害を除去するとともに、周りの環境を改善し機会の平等を」というように変化してきている。
F 障害者のアクセスしやすい建築・施設のための建築基準も1991年に設定された。
G バリアフリー商品の取り組み例としては「晴盲共遊玩具」、「手触りで区別できる洗髪容器」、「点字シール・点字突起を使った商品」など数多くある。
H 健常者と障害者・高齢者の違いではなく、共通点に着目して共用品を考え出していくことが必要である。
I IT技術がバリアフリーの問題を解決できることも多い。
J 共用品の開発は、製品開発者と使用者(障害者・高齢者)との双方向の情報交換が不可欠である。
報告者:田中SL
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