1.研究内容
1−1.発表者: 尾関富夫会員
1−2.テーマ: 中小建設業経営のとらえ方
1−3.発表要旨
1−3−1.はじめに
 建設業は群れで生きてきたといえる。受注できれば何とかなる横のつながりの存在、縦のつながりとして元請けのゼネコンの面倒。ところが前者は指名競争入札から一般競争入札への枠の広がり、インターネットでの受注、後者は仕事量の減少で元請けが面倒を見きれないなどこれらの関係、群れも減って来ており、生き残りをかけた競争が起きている。今までの横の相談、縦としての元請けへの相談がかけられなくなった現在、建設業関係のコンサルタントが少ない現状から中小企業診断士にとって大いに活躍の場が増えてきたといえる。
1−3−2.建設業とは
 建設業の規模は、名目建設投資が名目GDPの15%程度で推移している。業者数は99%が中小企業であるがそのうち個人と500万(資本金)未満がほぼ半分を占める。就業者数は647万人(平成13年4月)でかなりの数字である。業績は売上高1千万未満がかなり悪い。業態はゼネコン、サブコンその他関連、下は個人までとかなり複雑。建設業許可業種は28ある。
 建設業会計は、流動資産:完成工事未収入金(=売掛金)、完成工事支出金(=仕掛品)など、流動負債:未成工事受入金(=前受金)、工事未払金(=買掛金)等々独特の扱いがある。
1−3−3.会計基準が変わる
会計ビッグバンから新しい会計基準の内容は、時価主義会計、現在時点での業績開示、連結決算重視、CF会計で、キーワードは「実態表示」と「情報公開」である。管理会計における考えも利益を生むための資本(資金)の投下管理、投下資金の回収計画と現実(キャッシュフロー)の把握、「利益」は主張(概念)と変えねばならない。
1−3−4.「建設業資金分析表( キャッシュフローによる分析手法) 」
キャッシュフローでは動きだけで経営分析は出来ないので「建設業資金分析表」を使う。
区分項目は建設業の実態に合わせ、財務諸表(BS、PL)の数値を使用(ソフトで自動化、BS )
とPLを関連させて期末残高表と期中増減表を作成とし、通常5期以上を並べて比較。
1−3−5.経営事項審査のY
経営事項審査は内容が改正され、企業の規模から経営の質が反映されるようになった。同データは公開されており経営分析に活用できる( 参照) 。http://www.ciic.or.jp

報告者:東海林SL
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