1.研究内容
1−1.発表者:神谷 俊彦会員
1−2.テーマ:ナノテクと中小企業
1−3.発表要旨
1−3−1.はじめに 
ナノテクに関し専門家でないが、勤務先F社では関係があり、知人もいる。ナノテクは製造業に影響してくるだろうし、中小企業診断士として今後の流れに興味があり、新聞を切り抜き、関連資料を色々調べた。モノづくりの中でこういったテクノロジーが色々関わってくるので、これから勉強する基礎が作れればとここにまとめてみた。
1−3−2.歴史
 30年代は電子顕微鏡の発明。1959年ファインマン(1965年ノーベル化学賞)はナノスケールの機械が実現可能であると論証。1974年谷口紀男(当時東京理科大、故人)は「ナノテクノロジー」という造語を初めて使用。80年代はナノテクの基礎となった研究が行われた(走査型顕微鏡の発明、C60(フラーレン)発見)。90年代はカーボンナノチューブの時代(1991年飯島澄男(NEC)がカーボンナノチューブを発見)。2000年1月米クリントン大統領がナノテクノロジーの国家戦略を発表、これを機に21世紀の世界中の開発競争に拍車がかかった。
1−3−3.定義 
ナノ:十億分の一。ナノテクは微小なものを扱う技術、原子や分子を自由に操って物質にきわめて小さな構造を持たせることで、高密度や大容量といった高機能につながる。
1−3−4.ナノの世界を「観る」、「作る」、「知る」、「利用する」、「測る」・・ 
 関連する技術を幅広くまとめ、発表された。
1−3−5.世界の動向
 米国はNNI(国家ナノテクノロジー戦略)で非常に力を入れており、研究者のサロン的役割を果たすNPOが多数存在。EU、アジアなどでも関心が高く、色々な動きがある。
1−3−6.日本の動向
 内閣府・総合科学技術会議「第2期科学技術基本会議」で4重点分野の1つに(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテク)など、その他活発な動きがある。
1−3−7.各産業の狙い
 自動車:安全、環境面への応用を強く期待。IT・エレクトロニクス:究極の微細回路に挑み高速・大容量の追及。環境・エネルギーは地球温暖化対策などに特に大きな期待。ライフサイエンス:癌などの発症検出他。航空・宇宙:構造材料で最も大きな期待。などなど。
1−3−8.中小企業
 活躍する中小企業も多い。ビジネスチャンスとして捉えると、助成金が受けられやすいこと、自社のモノづくりの基盤(人、モノ、技術、技能など)を活かしやすいこと、高付加価値商品の提供を狙えること、海外より断然有利な場所にいることなど非常に有望である。中小企業診断士としては、幅広くナノテクを理解することによりその業務において色々な面での活用が今後広がるだろう。

報告者:東海林SL
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