1.発表内容 1−1.発表者:田口 研介会員 2−1.テーマ:中国市場の現状と進出留意点 2−2.発表要旨 2−2−1.はじめに 過去の中小企業の相談事例に基づきまとめを行った。 海外進出に際し留意すべき基本的な事柄をベースに中国進出の留意点を進出する前の 段階を中心に今回発表された。 2−2−2。中小企業の海外進出に対するコンサルタントの押さえ所 @進出プロジェクトの経営戦略の位置付け、 A進出目的の明確化、 B投資リスクを軽減する、 C現地生産に踏み切る場合、 D法人化の社内決定をした後(単独、合弁) E投資リスクが伴うための資金計画、 F海外要員の計画的な推進、 等の内容を確認しアドバイスを行う。 2−2−3.中国の特質 @政治と経済のダブルスタンダードの国である、 A法律面でも中央と地方のダブルスタンダード、 B契約を遵守するという観念が薄い、 C一物一価の法則が通用しない、 D貨幣流通が円滑に機能しない、 E商売上騙された方が悪いという理不尽がまかり通る、 F模造品が出回る 2−2−4.ビジネス展開上の留意点 ・初期段階では国際化支援アドバイザーの支援を受けること。 ・総経理専属の通訳は日本側で採用し中国には任せない。 ・中国の食文化を尊重した接待を心がける。 ・自社の体力を総点検して進出の可否を決断する。 ・初期投資はできるだけ低く抑える。 ・現地に派遣する経営責任者に原則的に現地を任せよ。 ・税制の優遇措置を過大評価しない。 ・現地の土地の現物出資の話にはすぐに飛びつかない。 ・合弁先の建物や機械設備等の現物出資には問題がある。 ・リベートは商売上の必要悪でもあり信用の証しでもある。 ・福利厚生費を含む人件費は給与の1.6倍でと心得よ。 ・総経理クラスに課税される所得税は相当厳しい。 ・筋の通らない乱収費の徴収は地方税の一種と考えよ。 ・駐在員事務所への税務調査と課税が常態化している。 ・輸出関係の増値税問題は複雑で振り回される。 ・会社解散の羽目になると困難な問題は多発する。 ・会社を破産するには全会一致の決議と許可が必要(多数決の原理が通用しない)。 ・出資比率は過半数でも経営権は実質的には握れない。 ・減価償却や内部留保の再投資の考えは通用しない。 等現地の実情を踏まえた留意点を説明された。 2−2−5.中小企業の対応技術優位性を持たない限り、多額の資金を投入しての海外進出は相当の冒険である。 まず、自社製品または技術輸出を軌道に乗せ、目指す海外市場をじっくり開拓しておいて、 次に市場の確保と拡大を目指して現地生産に移行するという堅実な手順望むべきである。 原点は製品輸出にあり。
報告者:井手上
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