1.研究内容
1−1.発表者:濱口 啓一会員
1−2.テーマ:中国市場の現状と進出留意点
1−3.はじめに
 今回は中国企業の技術品質管理指導をされた時の経験により中国の製造業の現場事情を中心に、
中国関連データや産業空洞化の中で躍進する国内立地企業のビジネスモデルの話をされた。
2.内容
2−1.中国製造業の現場事情
・製造現場における基礎と考えている5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾(習慣とした方がよいか))ができていない。
・マニュアルがあっても基準が守られていない。
・三現主義が通用しない。管理者が現場に出ずオペレータ任せである。
    日本流の品質管理を辛抱強く押し付けること(妥協せず粘り強く指導する)
・権限/責任が明らかにされていない。
・PDCAサイクルの考えがない。
・業務が細分化されておりチェックは行うもアクションにつながっていない
・製品規格が無視され、規格外製品納入が常態化する受け入れの厳しい品質管理が必要(日本流の習慣は通用しない)
・工程内自主検査、小集団活動、改善活動は定着が困難。金銭的インセンティブ等でやれるよう習慣化をする
   (プライドを傷つけないように辛抱強く、粘り強くが大切)
・工具・治具・機械設備等の保全・保守の習慣がなく自主保全・保守が難しい
・ハンドリングできない設備・機会・装置を取り外す。取り扱いが乱暴である。
・通訳が自分の考えで通訳する(通訳の科学・技術知識が低い)
・動機付けは金次第、要求はエスカレーションする(つけ込まれる)
・妥協と怒りは禁物である。日本流を辛抱強く要求する−諦めたら負けである−
・面子、関係、人情が優先順位。悪い側面を理解しつつ誠実な付き合いをする。

2−2.中国の成長予測  
 2008年ごろまでは今の成長率7%程度で伸びる。
為替問題、資本の自由化、元の切り上げ等の不安要素あるも、低めで4%成長は見込める。
日本並にGDP500兆円の経済規模となる時期は2020年から2030年後と予測される。

2−3.在アジア日系製造業活動実態 
 進出国(地域)市場での売り上げ増加が見込める反面、売掛金の回収が困難との販売活動での問題点を挙げる企業が多い。
最近ではロジスティクス(物流)にコストがかかるとの問題もある。
進出地域は空港ネットワークのあるところが良い。
中国の対象市場としては高収入、高級品市場で4000万人規模で沿海部が中心。
ジェトロでは中国関連資料が豊富であり、活用も大切とのアドバイスもあった。

報告者:井手上

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