1−1.報告者:小山 武夫 会員
1)テーマ:日本の産業技術は低下したのか? 産業競争力の展望
2)内容(資料による内容説明があった)
(1)基調講演:"Is Japan's technology in decline?" ロバート・E・コール(UCB)
・電気通信とIT産業の統合は、標準設定に関するイノベーション方法が課題であり、
日本の技術は高かったが、規制緩和の遅れでイノベーションを阻害した点もある。
(2)「日本の技術力は低下したか?」 後藤 晃(東大先端経済研)
・経済の低迷は、マクロ経済政策の失敗などによる。技術開発力は低下していない。
(3)「研究開発にかける『死の谷』」 榊原清則(慶応、総合政策)
・ゼロックスのOA戦略と東芝のフラッシュメモリを例に挙げ、日本は商品開発力が弱いことを指摘された。
(4)「日本企業の研究開発パフォーマンスの評価」長岡貞男(一橋大INOV研)
・特許のデータを分析し、日本の研究開発のスピードは米国にそん色ないが、
「選択と集中」がIT分野で遅かった可能性はあることが指摘された。
(5)「日本企業における 『研究』と 『開発』」」 藤村修三(一橋大INOV研)
・半導体産業では、システムの性能を向上するように新しい物理限界(物のもつ性能限界)を選び取る
「物理限界のシステム化」が必要である。
日本はこの「物理限界のシステム化」がやや弱い面がある。
(6)「組織能力から見た日本企業の製品開発力」 延岡健太郎(神戸大経済研)
・日本の競争原動力は「蓄積搓∠vで米国は「選択組み合わせ力」が特徴である。
情報M分野は、技術と事業の不確実性が高いため選択組み合わせ力がより必要になる。
以上の報告に対し、技術開発と商品開発について活発な意見交換がなされた。
「技術開発当初はなかなか商品の需要予測はできない」
「技術開発と商品化の失敗例は興味深い」などの発言があった。
報告者:山本SL
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