1.研究内容

1-1.発表者 太田 芳雄 会員

1-2.テーマ 低炭素社会づくりとわが国の政策

1-2-1.主な内容

  610日に麻生首相より温室ガス「05年比15%削減」の発表されタイムリーな発表となった。

 1)環境キーワード

環境で1番意識しなければならないキーワードは「持続可能な社会づくり」である。

他に「低炭素社会づくり」「循環型社会づくり」「自然共生型社会づくり」もあるが全ては持続可能が前提となる。

 2)地球温暖化対策

   2005年に京都議定書発効、2009年にCOP15 2013年以降の議論中で610日に日本は05年比15%削減との目標発表をした。

   IPCC(気候変動に対する政府間パネル)の第4次報告書による低排出シナリオと高排出シナリオがあり、がんばって削

減した場合とある程度ほっといたらどうなるかの21世紀中の環境変化報告がある。

   結果は海抜の低い国が水没。港湾施設、臨海産業施設の水没、高潮・津波による被害増大である。

   水の比重は4℃は1番低く高温になるに従って比重は上昇する。2050年位には現在の東京の気候は現在の沖縄と同じようにな

るとの報告もある。また、マラリアや天狗熱などの発生も北上している。温暖化は人為的である。

 3)京都議定書

   対象ガス:CO、CH4、N2O、HFC、PFC、SF6の6種類。GHGともいわれる。

   1990年を基準年排出量126100万トンとし20082012125400万トンへ-6%を約束したものである。

   2006年度におけるわが国の排出量は基準年を6.2%上回っている134000万トン、2007年度は137100万トンへ増加している

   原因として原発の停止、稼働率低下がある。

   1kwhの消費エネルギーは石炭:975g-CO/Kwh、石油:742g-CO/Kwh、LNG:608g-CO/Kwh、原子力:22 g-CO/Kwh

   ちなみに太陽光:53g-CO/Kwh、風力:29g-CO/Kwh、であり原子力よりのエネルギーが必要である。

   温室効果ガスの排出量は二酸化炭素(CO)が京都議定書基準年シェアで90.7%COの排出量を削減することが効果が出る

   COの部門別排出量は産業部門(工場等)では2006年で-4.6%と削減効果が出ているが業務その他部門(商業・サービス事業所)

   +38.5%、家庭部門+30.0%と増加している。

 4)2050 日本低炭素社会シナリオ

   20072月に「2050日本低炭素社会」シナリオチームより、シナリオA、シナリオBが発表された。

   シナリオA:活力、ドラエモンの社会で、経済:一人当りGDP成長率2%/年で技術進歩は高い。

         都市型/個人を大事に、集中生産・リサイクル技術によるブレイクスルー、より便利で快適な社会を目指す。

   シナリオB:ゆとり、サツキとメイの家、経済:一人当りGDP成長率1%/年でシナリオAほど技術進歩は高くない。

         分散型/コミュニティー重視、地産地消、必要な分の生産・消費、もったいない、社会・文化的価値を尊ぶ。

   主な対策技術として、家庭・業務部門では高効率ヒートポンプエアコン等の高効率化が主体となっている。

   運輸部門では電気自動車や、プラグインハイブリッド自動車等の技術、産業部門では高効率ボイラー、工業炉、モーター等、エネルギー転

換部門では原子力発電等の対策技術がある。

 5)COの排出量フレーム

   CO2=人口×(活動量/人口)×(エネルギー/活動量)×(CO2/エネルギー)

   第3項:エネルギー集約度(省エネルギー集約度)日本=1.0、ロシア=19.7、中国=6.7、欧州=1.8

   第4項:炭素集約度(化石燃料に依存している度合いを示す指標)

   第3項と第4項は制御できる対応策である。

 6)法律等における「見える化」に関する記述

   ・京都議定書目標達成計画(平成20328日閣議決定)

・地球温暖化対策の推進に関する法律(平成2037日改正)

・省エネルギー法(平成203月閣議決定)

・東京都環境確保条例(平成206月改正)

   地球温暖化対策のための施策手法

・事業者等による自主的取組み促進 ・情報提供、教育啓発 ・規制 ・補助金、租税特別措置等 ・環境税、炭素税

・国内排出量取引 ・京都メカニズムなどがある。

   特に今後注目する施策は情報提供や教育啓発ある。例としてカーボンオフセット、カーボンフィットプリント、カーボンマイレージ、環境家計簿、   

   チームマイナス6%などがある。消費者に対する情報提供を主眼とした手法である。

   環境家計簿は環境省のHPより提供されています。http://www.env.go.jp/policy/wagaya/

 


報告者:井手上サブリーダー

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