1.研究内容
1-1.発表者 小山武夫 会員
1-2.テーマ 「現場力の復権」 (参加者全員でのパネルセッション)
・・・・・「現場力復権」について、全員で下記の項目についてパネルセッションを行った。
・「現場力復権・・遠藤功:東洋経済新聞社1600円」のテーマをもとに議論することとした。テーマは①なぜ取組みが一過性で終わるのか②企業により、なぜ現場力の格差が出来るのか③なぜ、非正規社員化やアウトソーシングを行なうのか④共通の価値観がなぜ具体的な行動に結びつかないのか⑤経営トップの現場力の思いがなぜ、組織に浸透しないのか⑥ミドルがなぜ醒めてしまっているのか・・・・・・など
・太田会員による現場力の復権についての資料(下記)を基に議論を開始した。
①背景:バブル経済の崩壊から失われた10年・・・行過ぎた効率軸、米国型経営の誤った導入(成果主義、能力主義、目先の利益主義など)→共同体意識破壊②短期数値主義(コストダウン、派遣法の安易な導入、ベテラン社員の切捨て)→目先の利益追求③企業理念等の理解・徹底不足(経営者のモラルダウン、リーダーのモラルダウン、社員の意欲減退)→経営トップのレベルダウン④個人の価値観の多様化(就業意識の変質、個人の価値観多様化、非正規社員の増加、忠誠心の欠如)→若者の自己中心主義(価値観の変質)⑤組織の劣化(形式主義、官僚主義、減点主義、危機感の欠如、過度な社内牽制、IT化への過度な依存、コミュニケーション劣化、リーダーシップ劣化)→挑戦意欲減退(原点主義など)
・給与がこの10年以上、上昇していない、非正規社員の派遣切りなどでロイヤルティが無くなり、モチベーションが低下している。
・アメリカ型の経営から脱却できるのか?現状を是認した上で、どうするかを考える必要がある。基本は従業員を大事にすることだ。アメリカでは幹部だけが成果主義になっているのではないか。
・営業部門の成果主義はモラルを下げている。プロセスの評価が大事ではないか。成果がでなくて給与を減らされると、会社にいられなくなる。
・成果主義で結果だけ見ていくと、モラルが下がっていく。中小企業はまだ、日本的経営が残っている。大企業も中小企業のいいところに学ぶ必要がある。
・マクドナルド、ワタミ、餃子の王将などのサービス業から教育方法を学ぶ必要がある。昔は大企業が学校を持って教育していた。失敗を許されない時代になったことも問題がある。ある程度の余裕が必要だが、現実は余裕が失われている。
・1次産業での里山ビジネス(集英社文庫)がヒントになる。1つの土地に色々なものを作ってレストランで売っている。ワイン工場も作っており、若者もノウハウを得て独立している。地産地象の一例である。日本の農業は集約化の方向だが、植民地型農業は、大量生産方式であり、問題になってきている。日本の農地の規模では難しい。
2-2-1現場力強化の取り組みが、なぜ、一過性で終わってしまうのか?
・結果を出している企業は、自負と誇り・当事者意識がある。結果を出すために、組織を超えて結束・協力し知恵をだしあう。決して諦めない。おごらず、新目標にむけてチャレンジする企業だ。
・ものづくりについては、中小企業ではなく大企業の方に問題が多いのではないか?モラルの問題や派遣切りなどがあってはやる気がおきないだろう。
・第三世代に対して、次の世代へつなぐ新たなビジョンの構築や若年者への就職に向けた教育が必要である。
・家庭教育や学校教育から考え直す必要がある。繁栄の中で育った世代の目標意識の喪失をどうするかが問題である。
・将来や仕事が見える化していないのも問題である。
2.2.2リーダーの教育力強化について
・中小企業は当たり前にやっている。経営者がリーダーシップを発揮している。
・企業風土をどう作るかが課題である。リーダーが部下を育てたことを評価する必要がある。・評価表の作り方にも問題がある。
・鳩山さんの25%の環境目標の設定など、会社の目標をどう決めて、一丸となって目標に向かうためには、社員に理解してもらう必要がある。
2-2-3企業により、なぜ、現場力の格差が出来るのか?→流通業、サービス業ほど現場力が高まっている。サービス業は標準化、料理のバリエーション、応対方法などについて、ものづくりの知恵を取り入れている。教育方法などサービス業に学ぶことも大事だ。
報告者:殿村サブリーダー
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