1.研究内容

1-1.発表者 嶋田 伸 会員

1-2.テーマ 「美術鋳造の世界」

(1)   富山の美術・工芸品、建築装飾などの会社である「黒谷美術株式会社」の作品と製造工程の説明があった。

     設立:昭和47年、資本金2650万円、従業員数65人  ・工場:立山工場   ・営業所:東京営業所

     事業概要  

     美術彫像・工芸品、建築装飾の企画・製作・販売

     造形物の鋳造受託・都市環境施設の金属製品製作

     モニュメント・大型彫像・公園施設の制作・製作

     屋外彫像の調査診断・着色と破損修復・改修工事など

     作品例:金・銀美術鋳造製品:筆めっきで装飾、燐青銅鋳物・高純度アルミニウム鋳物・・・・2頭だての馬、恐竜など、景観・修景施設の鋳物製品:アルミニウム合金、ロストワックス精密鋳造製品(厚さ3~4mm空洞で均一)

(2)   製作工程(ロストワックス鋳造法)の工程の説明があった。

1.       製作工程(ロストワックス鋳造法1)木彫り原型をつくり鋳物に再現

2.       製作工程(ロストワックス鋳造法2、3)①ゴム型の製作 ②ろう模型の制作 ③ろう模型の修正 ④鋳型の製作・・・ロウには樹脂が混ざっている。ロウの温度管理、湿度管理は重要な作業環境である。

     ⑤鋳型の焼成 ⑥鋳込作業 ⑦仕上げ作業 ⑧着色作業

 

(3)   製作工程(ガス型CO2鋳造法1,2,3)の工程の説明があった。

:水ガラスを利用 ①石膏原型をつくり、鋳物に再現

     下型の造型工程1 ②下型の造型工程2 ③上型の造型工程1 ④上型の造型工程2

⑤中子の造型工程1  ⑥中子の造型工程2 ⑦中子の造型工程3 ⑧中子の造型工程4

⑨鋳込工程 ⑩鋳型の取り外し工程 ⑪中子砂除去工程 ⑫着色工程(青銅や漆など)

・・・一体型は400500KGまでである。

(4)   純金仏像の組み立て仕上げ作業について工程の説明があった。造幣局で純金であることを証明してもらう。

 

(5)   大型仏像の組み立て作業について工場内組立作業と現地での屋外組み立て作業の説明があった。(ガス型利用)

     工場内全体の組上げ ②内部補強 ③ブロックに分割 ④運搬・組上げ作業 ⑤溶接・仕上げ作業

⑥着色作業

   (主要設備)高周波溶解炉、 低周波溶解炉、大型焼成炉(ロストワックスで2M位)、連続焼成炉(小物用)

         インジェクションマシン(射出成形機・・)、 オートクレーブ(回収、再生用)

ショットブラスト(鋳物の表面に砂をぶつけてとる)、 鋳型砂再生機(ガス砂の再利用をする設備)

    (作品の紹介)

純金製のとら、純銀製の、白銅(洋銀製)の馬、アルミ合金製扉(上野動物園)

青銅のブロンズ製のふくろう家族像、黄銅(真鍮)製、燐青銅製恐竜、高純度アルミ製の鋳物(柔らかいので複雑な形に対応、鋳肌を生かす)甲子園球場レリーフ、病院のDNAモニュメント、デザインパネル着き玄関ドア

能登大仏、さいたま新都心内屋外アート、動物群像、美ヶ原高原美術館屋外彫刻、経団連壁面オブジェ・・・・

以上のように、数々の金属を利用した製品の紹介と製造法が発表された。

Q1 受注から納品までは?:等身大で1ヶ月程度、屋外の大仏で34ヶ月程度である。

Q2 技能工は?:多能工化にも対応しなければならない。若手の育成が課題。   

Q3 営業は?デパートなど、

Q4 発祥は?:高岡が発祥地

Q5 価格は?:コストプラス+アロファ  

Q6 売り上げは?:50億円~100億円以上(バブル時代)


報告者:殿村サブリーダー

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