1.研究内容
1-1.発表者 坪田 章 会員
1-2.テーマ 「建設機械の環境技術」
1‐3 内容
1)建設機械の環境関係の法規制は、①騒音 ②振動 ③排出ガスがある。
・騒音に関する苦情件数の1/4強、振動に関する苦情件数の1/2強は建設工事が原因である。
・騒音振動の規制は1976年「建設工事に伴う騒音振動対策技術指針」に基づいて実施。低騒音型、低振動型建設機械の型式指定を行い国の直轄工事で実施→指定ステッカーがついている機械しか使えない。
・排出ガスは、①排出ガス対策型建設機械指定制度に基づく「使用の原則化」、②オフロード法(2011年改正 特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律)③道路運送車両法(2003年改正:建設機械分野の特殊自動車を対象、2011年規制強化)
・CO2削減:低炭素型建設機械の認定に関する規程(2010年「低炭素型認定規程」→ハイブリット建設機械、電動建設機械
・規制値は欧米と同様、厳しくなる:排出ガス対策型建設機械指定制度(2014年以降 第4次基準)、第2次基準→2012年からの予定
1) 自動車排気ガス→炭化水素HC:光化学スモッグの原因、一酸化炭素CO、窒素酸化物(NOx):酸性雨等の原因
粒子状物質(PM):呼吸器への影響 、黒煙(C)
・東京都環境確保条例施行で大幅に低下してきている。 大気環境のホームページ:http://soramame.taiki.go.jp/
2) 建設機械等オフロード車の排出ガス割合の増加→建設機械は、エンジンと機械装置製造が別々の企業であること、多様な機種、仕様、能力であり、調整が難しい。「使用の原則化」が一次基準のままで10年経過した。
・中央環境審議会では、2002年の建設機械のPMは10.8%、NOx16.5%であり、対策なしでは2020年位PM45%、
NOx18%になると予測され、規制強化につながっている。
3) 建設機械製造業の国際競争力強化→国際競争力のため国内と海外の基準が違うと競争優位性が喪失するがため、欧米の基準に合わせてきている。しかしながら、中国市場が拡大し異なる仕様の機械もつくらざるを得ない。
4) 規制法律の概要:大気汚染防止法、道路運送車両法、自動車NOX・PM法、オフロード法の要旨の説明があった。
5) 4次規制達成のための技術として、PMを除去する技術→DPF装置(日本の軽油ならいいが、不純物が多いと性能が低下する)、NOXを除去する技術→尿素SCRシステム
・日本の軽油は硫黄含有量10PPMと世界最高基準にある。これが4次規制値を達成可能な要因である。
6) 低炭素型建設機械:バッテリーを動力とする油圧ショベル、ハイブリット建設機械
エレクトリックブルドーザー:ディーゼル機関で発電機を稼動、発電した電気エネルギーを動力として電動機を駆動するブルドーザー
7) 補助金・税制・融資制度:低炭素型建設機械は、2011.4月から補助金としてハイブリッドオフロード車導入事業分が設 けられた。
・平成23年度税制優遇として特定特殊自動車の固定資産税特例がある。
・日本政策金融公庫の融資制度には、環境・エネルギー貸付制度があり、対象機種が紹介された。
報告者:殿村SL
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