1.研究内容

1-1.発表者 小山 武夫 会員 

1-2.テーマ  「経営戦略の思考法」 ~戦略思考の考え方~

1‐2-3 内容 

(1)  経営戦略の5つの考え方

1)経営戦略学派、創発戦略学派、ポジショニング・ビュー、リソース・ベースド・ビュー、ゲーム論的アプローチの5つの考え方がある。

2)戦略が戦略であるための必要条件

     必要条件は、目標:戦略目標の明確化、施策:具体的施策、競合:企業の存在・対応を念頭に設計

     十分条件は、合理性:戦略目標が企業風土に合理的、整合性:施策の整合性、優位性:独自の優位性に立脚

     戦略的とは、収集された情報から、戦略目標に対して合目的性の高い自社のとるべき行動を読み取る作業→アクションの明確化が必要

     アンゾフの成長ベクトル:市場浸透、市場開拓、製品開発、多角化

     シナジー:販売シナジー、生産シナジー、投資シナジー、経営管理シナジー

     ある化学会社の事例:企業の目標(中小企業は、社長の思いを目標にしたい)ROI,売上高成長率→市場範囲:基礎化学

    成長ベクトル:製品開発、集中型多角化、競争優位:特許による保護、優れた経営開発能力、シナジー:研究開発能力と生産技術の利用

3)5つの考え方について

     戦略計画:経営戦略学派・・アンゾフやスタイナーは経験から体系化→背後に存在する人の相互作用が見落とされがちで、売上げ、利益が主体で分析麻痺症候群がおこる→すべきことの20%程度を計画する。アイデアで勝負・・・

     創発戦略:ミドル達の日々の環境適応の中から、新規ビジネスを創造するプロセスの結果、事後的に創発したものが、中核になる。70年代(スリーエム社の事例では、途中で失敗があったが、不織布製造プロセスから外科用マスク、産業用マスク、研磨剤、ナイロンたわしなどが生まれ事業部に成長したものがある。→自然な多角化の恐れがある。

③ ポジショニング・ビュー:特定の「立地」をとること。どのポジションが利益をもたらすのかを「市場の法則」に基づいて、戦略を組み立てる。利益に結びつけやすい特定のポジションに自社事業を位置づける。ポジショニング・ビューは、新規の事業を創り出す能力の重要性は強調していない。

     ファイブ・フォース・モデルは、政略策定に役に立つ。PIMSprofit impact of market strategy:急成長市場で、若い産業であること。特許による障壁が無いことなど・・・90年代 →他者のリアクションによる状況変化が読み取る部分が少ない。環境要因でポートフォリオの選択を行いがち、自社要因で環境変化させる点が無い。

     競争回避戦略「モスバーガー」は原価率4050%(通常は30%以下)で味の差別化をした。立地は2~3等地、顧客は高校生、大学生、OLなど若者をターゲット層とした。CF:マックは子供需要で市場拡大

④ リソース・ベースド・ビュー:経営資源→ポジション以上に経営資源に着目、強い業界を創り出す。深層のコアコンピタンスに着目する。コアコンピタンスの探求:何が強みとなって市場で勝っているのか?:技術サブシステム、管理・制度サブシステム、戦略的資産

・リソース・ベスト・ビューの貢献:長期の成長・発展に目を向け、成長・発展を支える学習や知識創造に注目する。科学的思考で検討。日本企業の経営と共鳴。・・・見えざる資産の活用である。→事業の売却や清算を躊躇させるなど。成長期

     ゲーム論的アプローチ:戦略は競争相手や取引先との駆け引き・・・95年時代:駆け引きが重要、共存共栄の時代・・・競争相手でも協調関係を築けるチャンスがある。

・競争と強調の混在に注目、補完的プレーヤーの重要性を指摘。成熟業界で多様な可能性を示唆。→戦略より戦術に近い。

(2)経営戦略を考えるプロセス:プロセスと思考法について①会社のミッションは何か?→SWOT分析・・・戦略の創発を期待→・・・・・・・・・・・・・・⑨戦力の方向性と戦略計画策定までのプロセスがある。

1)              戦略の思考法には3つある。→ ①カテゴリー適用法 ②要因列挙法 ③メカニズム解明法

2)              顧客ダイナミックス:顧客(個人)は変化する。加齢による変化、学習で変化など。

(3)経営戦略思考法の重要性

     人は実践から学ぶ、人生で経験できることには限界がある。

     経営戦略思考法には、幅広い視点がある。

     経営戦略の概念、理論、思考法を整理して、企業経営の流れに当てはめるのも有効


報告者:殿村SL

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