1.研究内容

1-1.発表者 太田 芳雄 会員

1-2.テーマ 「PL法における賠償責任と対策」

2-2.内容

  重大製品事故とは

ア)  一般消費者の生命又は身体に対する危害が発生した事故のうち、危害が重大であるもの。

(死亡事故、重傷病事故、一酸化炭素中毒事故)

イ)  消費生活用製品が減失し、または毀損した事故であって、一般消費者の生命又は身体に対する重大な危害が生ずるおそれのあるもの。(火災)

  重大事製品事故報告・公表制度

ア)  重大事故発生→製造事業者・輸入事業者の事故報告義務(事業者の製品事故の通知義務)→主務大臣による公表→主務大臣による命令→事業者はリコール等を通じて回収、製品交換等の実施

イ)  重大製品事故の受け付け状況

平成195月の改正消費生活安全法の施行により、重大製品事故公表制度の運用が開始されて以来2,602件を受け付けた。電気製品、ガス機器の事故受付件数が多くなっている。

ウ)  長期使用製品安全点検制度

経年劣化による重大事故の発生率は高くないものの、事故件数が多い製品について、設計上の標準使用期間と経年劣化について注意喚起等の表示が義務化された 

●特定保守製品(石油給湯器、石油風呂釜、FF式石油温風機、ビルトイン式電気食器洗浄機、浴室用電気乾燥機、屋内式ガス瞬間湯沸器、屋内式ガス風呂釜)

●長期使用製品安全表示制度(扇風機、換気扇、エアコン、ブラウン管テレビ、全自動洗濯機、2層式洗濯機)

  製品事故例について

 各種の事故例の報告があった。

  対策

ア)  再発防止策の促進

イ)  リコール管理体制の整備:設計・改良、安全管理体制の見直し等のフィードバック

 予防措置→事故等への速やかな対応→リコールのモニタリング

ウ)  ISO/IECガイド51による安全原則

 リスクを低減するための手段(保護方策)の優先順位は以下の通り

 優先度1:設計(本質安全設計)によるリスク低減・・・起こり得ることへの対応

 優先度2:設計(保護装置)によるリスク低減

 優先度3:使用上(追加保護装置、保護具、使用者への情報提供)によるリスク低減

*設計を改善しないで、しい養生の処置に頼ってはいけない! 

  エ) 製品安全の意関係法令

     ・製造物責任法、道路運送車両法、食品衛生法、JAS法、薬事法、

・有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律 

  中小企業等における経営資源の制約と製品安全-経営者の留意点-

経営者の再確認事項

・法令・強制規格を満たすことは最低限の要求事項である

・事業規模・売上規模と要求製品レベルは比例しない

・事業規模が小さい、収益基盤が弱いほど製品安全に関する失敗のダメージは大きい

・自社取扱い製品の安全レベルを過信することは禁物である

・人材の育成を終止すべきである

経営者の意思

・経営理念・製品安全方針が浸透しやすい

・限りある経営資源をタイムリーに活用しえる

 

報告者:井手上SL


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