1.研究内容
1-1.テーマ 「東京都のものづくり企業の動向」
1-2.発表者 太田芳雄 会員
2-3.テーマ 「ものづくり白書からみた我が国の現状と課題」
2-2.内容
(1)ものづくり白書とは
ものづくり基盤技術振興基本法(平成11年法律第2号)第8条の規定に基づく、ものづくり基盤技術の振興に関して
講じた施策に関する報告を行うもの。経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省で編纂されている。
(2)我が国のものづくり産業が直面する課題と展望(経済産業省担当パート)
為替の円安方向への推移で業績改善の動きもあるが、燃料輸入増大や生産拠点の海外移転による影響もあり、円安下においても輸出が回復しにくい状況にある。主力産業の自動車、電気機器、一般機械の生産基盤の維持が重要。更に
グローバルニッチトップ企業やベンチャー企業など新しい輸出の担い手の育成も必要である。製造業は日本経済を支えており、今後も成長を牽引する産業である。製造業の重要性を改めて見直す必要がある。
(3)良質な雇用を支えるものづくり人材の確保と育成(厚生労働省担当パート)
ものづくり産業は、地場の企業など非常に裾野が広い産業であり、雇用吸収力が高く、賃金、正規雇用率、勤続年数、離職率などから見ると安定した雇用を確保しており、良質な雇用の場である。しかし、国際競争の激化により厳しい経営状況が続き、国内の製造業の従事者数、若者の入職者数は減少傾向にある。各種政策を通じて良質な雇用の場のものづくり産業への人材確保や・育成が求められる。
(4)ものづくりの基盤を支える教育・研究開発(文部科学省担当パート)
ものづくりにおける理工系人材の戦略的育成、ものづくり人材を育む教育・文化基盤の充実が求められる。そこで、
この強化のため「理工系人材育成戦略」を2015年3月に策定・公表し、質的充実・量的確保に取り組んでいく予定で
ある。
(5)ものづくり基盤技術の振興に関して講じた主な施策
比較的なじみのある代表的な施策例の一部について紹介があった。
(6)ものづくり産業の今後(白書外)
日本の人口動向は縮減しており、縮小する国内市場から成長する世界市場への経営の確立が求められる。それには、
企業としてグローバル化が必須で、世界から日本を見ることのできる人材育成も必要である。更にシュンペータのいう革新(新事業・新製品・新生産方法・新マーケットetc.)が現在、日本のものづくりに求められている。
新事業・新製品開発のためには、変化に対応することや変化を活用することが必須で、変化への気づき方と同時に
新事業や新製品の企画と実現のためには、○△事業として周到な事前検討や準備が望まれるが、特に中小企業では得意としていない。ものづくりは、技術が成熟するとその習得・活用が容易となり、コストの安いところに競争力が移る。コモデティ化(海外工場)と高級化(国内工場)へと価格帯は二極化し、国際分業化の傾向にある。