法令の意図するところ
 道路交通法には、実に様々な規定があります。これらの規定を、短期間にマスターし、かつ運転に結びつけることは容易ではありません。しかし、ひとつだけ良い方法があります。それは、法令の意図するところを理解することです。

 例えば、駐車禁止の場所を考えましょう。法令では、様々な場所が駐車禁止に指定されています。その中に、火災報知器やバス停の付近が含まれていることは、ほとんどの方が理解しているでしょう。(バス停の場合は、運行時間中、停車も禁止されています。)しかし、どのくらいの範囲であるかを答えられる方は少ないのではと思います。
 答えは、火災報知器は半径1m以内、バス停は半径10m以内です。なぜでしょう?その根拠を考えていただきたいのです。

 火災報知器の付近に駐車が制限されるのは、火事が発生したとき、火災報知器を利用することを妨げないようにするためです。そのとき、半径1m程度空間が確保されていれば、人が十分通り抜けられると考えられていることが、1mと定められている根拠なのです。(以前掲載していた消火栓に関する記述は誤りでした。)
 バスの全長は10m程度です。この長いバスが道路に停車するためには、少なくとも20m程度の空間が必要です。そこで、半径10m以内(つまり20m以内)が駐停車禁止場所に指定されているのです。
 このようなことを理解できれば、バス停が3mだったか5mだったかを迷うことはなくなります。長さ10mのバスにとって、半径3m(つまり6m)や半径5m(つまり10m)の空間は無意味だからです。また、「バスのじゃまになるから、バス停の付近に停まることはやめよう」という気持ちになりやすいと思うのです。ただ機械的に覚えただけの「半径10m」では、なかなかそうはいかないのではないでしょうか?

 同様に、キープレフト(左寄り通行)にも、右折時の中央線寄せにも、ちゃんとした根拠があります。法令で定められているという理由だけで、これらの規定を遵守しなければいけないということは、容易であろうはずがありません。多くの方々は、それをしようとしているのです。
 根拠まで掘り下げて勉強することは、とても大変なことです。しかし、この方法で理解できれば、ほとんど一生ものです。どうぞがんばって勉強してください。

キープレフト:より速度の速い車が追い越しやすいように、道路の左に寄って走ることをいいます。
        センターライン寄りに走るということは、追い越しをブロックしていることになります。

右折時にセンターラインにできるだけ寄ること:
        後続車がすべていっしょに右折するわけではありません。後続車のうち、直進する
        車や左折する車は、右折しようとしている車の左側を通過できれば、右折車の進行
        を待たずに進むことができるのです。これは、そのための規定です。
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