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上段歩道は山腹をトラバースしている道であり、沢筋あるいは崩れているところでは幾つかの桟道を施している。
一本目の桟道を越した先で放置しているトタンは、以前ここに小屋があったものらしい。
すぐ先で上に延びる踏み跡はタワ尾根に導かれる作業道。 三本目の桟道では細い水の流れがあり、四本目の桟道を渉るころにはヒノキ林が広がる。 |
| 〔右側に延びているのが上段歩道〕 |
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下方に延びているはっきりした踏み跡は下段歩道にでも向かっているのだろうか。
この上段歩道、どこを見回しても茂り合う若葉が見えるばかりで閉ざされた空間に居るようであり、縫い針の穴にでも通して刺して来る陽光だけが唯一、外界との接触のように感じる。
そんな折にヒノキ林の疎林が右側に広がり、長沢背稜のなだらかな山容が視線に映って、ようやく気焔を吐いた。
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| 〔ところどころに桟道〕 |
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五本、六本、七本目と桟道を立て続けに越したら山側は岩肌がよろうようになり、山の中も一転して険阻な雰囲気に。
高巻いている踏み跡も怪しげだが、すぐに穏やかな水平道に変った。 八本目の桟道を越してますます深山の様相を呈し、間もなく材木小屋尾根の取り付き口に着く。
少し手前の切り株に鍋をひっくり返して乗せてあるのは、前に来たときにも見た点景だ。
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| 〔山側はまばゆいばかりの新緑〕 |
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ところで材木小屋尾根でタワ尾根に向かって登り切れば篶坂ノ丸に立てる。 さて、この先からの上段歩道は未知の領域。
先に行くに従ってブナ、ミズナラなどの雑木林が見栄えのよい風格を持って立ち、鬱然と茂った青葉の色で、まるでその場の空気までも染めているようだ。
鳥居谷左俣でも美しい風景が広がり、苔むした岩の間から流れる沢が白く泡立って緑色とのコントラストが見ていても厭かない。 カメラで写したら暗い画像になり、かえすがえすも残念。
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| 〔材木小屋尾根を横切る上段歩道〕 |
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