BRAHMS
| 交響曲第一番 ハ短調 作品68 |
| ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリンPO(87年録音) グラモフォン |
カラヤンはこの曲を何度も録音しているが、これが最後の全集であり、この曲の最後の録音。しかし、年齢を感じさせない素晴らしい序奏部の緊張感は中間楽章にも引き継がれ、フィナーレまで演奏には弛みが全く感じられない。80才を過ぎた人の集中力とは思えない指揮と、それに応えられるオーケストラの力量の凄さを感じる。今は”ブラいち”はこれと決めている。 | ||
| シャルル・ミュンシュ パリO(68年録音) エンジェル |
この曲を初めて聴いた時の演奏。最初の頃のこの曲の印象は、途中で音楽が止まってしまうような気がして、よく分からなかった。フィナーレのメロディーもベタでのめり込めないと感じていたものであるが、今ではクラシックの曲の中では一番手のひらに汗をかく曲である。演奏はスケール、うねりが大きく、とてもロマンティックなもの。 | ||
| レナード・バーンスタイン ウィーンPO(81年録音) グラモフォン |
全集がレコードアカデミー大賞を受賞した名演。ムジークフェラインザールでのライブ録音で、熱気が伝わってきそうな臨場感がある。バーンスタインの演奏は時に叙情的過ぎることがあるが、この曲では見事にはまっている。ウィーンフィルの演奏も柔軟で、弦楽器、木管の肌触りのしなやかな感触は他では得られないもの。 | ||
| 交響曲第二番 ニ長調 作品73 |
| ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリンPO(86年録音) グラモフォン |
この曲も最後の全集からのテイク。カラヤンが得意とする曲の一つである。ベルリンフィルの演奏が素晴らしく、この曲の模範解答の一つとも言えるかもしれない。穏やかで落ち着いた演奏の中にも、適度な緊張感が絶えること無く、この音楽の聴きどころの全てを耳に届けてくれる。1番、4番ほど聴かないが、聴く時はこの演奏。 | ||
| 交響曲第四番 ホ短調 作品98 |
| カルロス・クライバー ウィーンPO(80年録音) グラモフォン |
ブラームスのシンフォニーの中で、いや、全てのシンフォニーの中で一番好きな曲。昔は1番が好きだった。それを大好きなクライバーが演奏してくれているのだから最高。彼の演奏はやはり他の指揮者で聴くものとは大きく違っており、まるで大きな教会のホールで、天井から音が降ってくるような感覚に陥る。音そのものは筋肉質でゴムまりのような弾力を感じられるもので、よく本に書かれているように音楽のテクスチュアが見えるよう。もう他の演奏は聴けなくなる。 | |
| アンドレ・プレビン ロイヤルPO(87年録音) テラーク |
プレビンは好きな指揮者の一人。たまに日本へもやってきておなじみ。ピアノプレーヤーとしても一流で、やはり演奏者としての資質が指揮をしている時も微妙な間に反映されるのだろう。この演奏はラジオで聴いて気に入ってCDを購入した。音の手触りが少し膨らんでいて柔らかく、音自体が呼吸しているように感じて新鮮だった。”ブラよん”はクライバーの演奏とこれを交互に聴いている。この曲の第二楽章を聴いていると涙が出そうになる。作曲家に感謝。 |
| ピアノ協奏曲第一番 ニ短調 作品15 |
| クラウディオ・アバド アルフレッド・ブレンデル ベルリンPO(86年録音) フィリップス |
87年度レコードアカデミー賞受賞。演奏も録音もほぼ完璧な出来栄え。これが出るまではギレリスやツィマーマンを聴いていたが、今はこっちが定番となった。この曲は最初交響曲第一番となるはずであったと言う通り、オーケストラにピアノが埋もれてしまうといった特徴があり、ピアノ入りの交響曲と言ってもおかしくない。ベルリンフィルはスケールの大きな演奏で、そんな特徴を十分よく表現している。ブレンデルの演奏はいつものように機械のように正確で、人間味に乏しいと感じる所もあるが、聴いていて安心できる。名人達が集まって作った演奏。 | |
| ピアノ協奏曲第二番 変ロ長調 作品83 |
| クラウディオ・アバド アルフレッド・ブレンデル ベルリンPO(86年録音) フィリップス |
コメントは1番とほぼ同じ内容。2番はバックハウスとベームウイーンフィルとのコンビのものが永遠の名作とされていたが録音の新しい名作がこちら。まず感じるのがピアノの上手さ。上手すぎてちょっとさめた聴き方をしてしまう。それからオーケストラの上手さ。大きな音で完璧な演奏。各奏者が目一杯自己主張しているのに、アンサンブルとして成り立っている。やっぱり名人達が集まって作った演奏。 | |