カヤックサーファーはレギュラーがお好き??   2000年11月2日

岸に向かって波を右に進むレギュラーと、左に進むグフィーと、あなたはどちらがお好き?


1.先ずは・・・・パドルの使い方

特にポリ艇のようにレールが弱い場合の話です。パドルの働きはカヤックの安定と同時に方向性に重要な意義を持っています。波の反対側(谷側)のスターンにラダーを入れて、カヤックの方向を調整します。当然、重心移動で前傾すればカヤックはフェイスを下る傾向が強まりますし、後傾すればフェイスを上ろうとするでしょう。ラダーは、この動きを一層顕著にし、なによりもカヤックが斜面をずり落ちるのを防いでくれます(フィン付きのサーフカヤックなどは問題ありませんが、レールの緩いリバー艇では重要です)。また方向転換したり、フェイスが荒れていて方向が定まりにくいような場合、このラダーが直進性を高める働きをします。

ラダーはシーカヤックのように強く入れる訳ではないので、正確にはラダーというよりは、サーフカヤックのフィンのようなものです。サーフカヤックの場合はレールがあるのでこのようなパドルを入れなくとも、方向性を出すのはさほど難しくはありませんし、プレーニング状態にあれば、パドルを水面に平行に添えて軽く水面を滑らす程度でも十分方向をコントロールできるでしょう。

さて、ラダーとして入れたパドルは、カヤックに添えていれば直進、すこしづつ離せばカヤックはパドルを内側にして回転し始めます。また、ブレードの角度をカヤックの正面から見た時にハの字になるようにすれば、パドルを入れたのと反対側に方向転換していきます(逆サイドのスターンラダー)。このあたり、ラダーで回るというよりもあくまでカヤックの重心移動に伴うレールの切り替えやボトム面の特性で回転するのが原則ですから、あまりパドルを意識するべきではないでしょう。パドルは真っ直ぐで、これを軸に体を使ってカヤックの方向を変える訳で、回転中の大半において、パドルのブレードの方向は、絶対座標上ではあまり動かさないイメージです。

2.フェザーリングと手首の負担

さて、本題に戻ります。なぜレギュラーがいいのか?

サーファーの場合は片足前に出すことで上体が波面を向いたり、谷側を向いたりすることから、左右どちらに滑るかは得意・不得意の対象になりやすい要素です。カヤックの場合、こんなことはありませんから、せいぜい、自分のロールの得意な側がどちらかで、それに合わせて上記のラダーポジションがイコールロールのセットポジション・・・というのが“安心”と言うくらいではないでしょうか。

私の場合も、この理由で右方向のレギュラーでのサーフィンが“好き”です。体の右側を波に擦り付け、左側にパドルを入れて突っ走ります。しかし、最近もっと基本的なことに気が付きました。パドルの使い方が左右で違うんです!!(冷静に考えればあたりまえ)

一般のパドルは左右のブレードが捻れたフェザーリング設計になっています。この時、大抵は右手を固定し、左手をルーズにしているのではないでしょうか? そうすると、カヤックの左側にパドルを入れる時は右手はほとんど捻ることないままブレードの向きを調整し、パドルとカヤックの隙間調整は左手が行なう・・・と左右の手首が分業化されます。一方で、右側にパドルを入れる場合(グフィーで走る時)は、右手は強く上向きに捻りながらブレードの向きを調整しながら、その状態でパドルとカヤックの位置調整をしなければなりません。仮に、波のパワーが強かったり、頭上から波が崩れてきたらカヤックは強く下方向への力を受けることになり、下方向の重力を進行方向への推進エネルギーへ変えているラダー部分には当然、大きな力が加わることになるのです。・・・・すると、上向きに捻った状態の手首には一層強い圧迫が加わり、・・・・気をつけなければ手首を痛めてしまうかもしれません。

波が強い時、重いポリ艇でグフィーライディングをする時は、手首をいたわりましょう。それから、手首に負担がかからないようにしっかりレールを効かせるように練習しましょう。(いつだったか、ふと右手首が痛くなっているのに気が付いて、それ以来、レギュラーばっかしやるようになってしまいました。これではイカンヨね。)

3.おまけ・・・インテリジェンスサーフィンはいかが?

カヤックでサーフィンしていると自分がどう動いているのか?ふと気になることが良くあります。ビデオなんかで撮ればいいんだけど、大抵、みんな波に乗ることに必死で、誰〜ぁれもそんなことしません。そんなある時、振り返ると自分の航跡が真っ直ぐに伸びていることに気が付きました。波ではカヤックのレールに沿って”横”に走っているのに、航跡はスターンエンドから”真っ直ぐ”に伸びているではありませんか??

そうなんです。レールやラダーがしっかり効いて、真っ直ぐ横に走っていれば、波の進む方向と合わさっ、て、絶対座標上では斜め方向へ真っ直ぐ進んだのと同様の航跡が描かれるのです。逆にブローチング気味に進めば航跡は岸方向に中心を持つ弧を描くのです。意図的にターンしたり、アップダウンすると航跡もくねくねします。・・・なるほど、動きのチェックに使えそう。

こんなことや、先のカヤックの進む方向やらを考えるのに、簡単な実験をしてみましょう。寒〜ぅい冬、コタツの上でちょっとインテリジェンスにカヤックを操って見て下さい。いろいろ気がつくことがあるかもしれませんよ。(その成果については一切関知しませんが。)

カヤックになるもの・・・・
1.鉛筆を使えばシーカヤックです。すぐに横を向いてブローチングになるでしょう。でも、波に対して直角にセットしておけば微妙な間隔で真っ直ぐ進むものです。
2.消しゴムはポリ艇。ようは進まないんです。水との摩擦係数の関係でしょうが、とにかく大変なんです。スピードが出なければ波の裏側に取り残されるんです。
3.チョロQはサーフカヤックです。タイヤがレールとなって方向性をしっかりさせます。波に対して斜め方向へも進むことが出来ます。この時、チョロQの走ったあとをトレースすることでカヤックと水の関係がわかるかも・・・・? 何よりタイヤ(レール)の方向性が舟の推進力に変わることがわかるでしょう・・・。

*布の摩擦や下に入れる波動の代わりの棒などによっても条件は変わるかもしれませんが、寒〜い季節にインテリジェンスサーフィン、楽しみましょう?

以上.


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