「…そーいやさぁ」
旅途中に立ち寄った町の宿屋。ハスティが呟くと、その部屋にいた全員 アイルザッハ、フェルナンディ、ラッセン、ナナオが振り向いた。
「そーいや、どうしていつもボクは女部屋にいるんだ?」
「え…?」
その言葉に、全員が動きを止める。アイルザッハは一瞬顔をしかめたが、気づいたものはいない。
「そういえば…何でだろうね?」
皆が首を傾げる。ハスティが言い出すまで、誰も疑問に思わなかったのだ。4人が深く考え込む前に、アイルザッハが慌てて口を開く。
「ほら…リディが連れていってしまうから…な」
「でもボクだけずるいんじゃないか〜い?僕も彼女達と一緒に美について語り合いたいよ〜」
「…ずるいかどうかはともかくとして、ちょっと問題が有るのではないでしょうかねぇ?一応男の子ですし…」
至極当然の(しかし今まで全く気にしてなかった)事を口々に言われ、アイルは表情は至って平然としながら、頭をフル回転させる。
「…女達が気にしてないなら、問題無いだろう」
「ん〜、そーだけどさぁ…」
頭をかくハスティ。まだ納得できない様子だ。
「…それに…」
決定打が欲しいところだが、続く言葉が思い付かない。苦し紛れに出た言葉は。
「…ボクだからな」
「…まぁ、ボク君ですしねぇ」
「…そーだな」
「うん」
…納得してしまった。
「僕も女部屋に泊めて欲し」
ごん。
華麗に倒れ、後はいつも通り。
女部屋に至っては誰も気にしていないという。(笑)
暗光鼠氏曰く、ボクが女であることを知っているのはリディ・アイル・ルグイだけです。
アイルザッハはボクのアイデンティティを守る為今日も頑張ります。
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