昔々あるところに、この世のものとは思えないお菓子を作るリディという女の子がいました。
今も、リディがアイルザッハとボクと一緒に暮らしている家でちょうどクッキーを焼き上げたところです。
リディ「ぼーちゃんぼーちゃん、あっちゃん見なかった?」
ボク「アイル兄さんなら今出かけているよ?」
リディ「そっかー。じゃあ帰ってきてからあげよっと。これ、お供ちゃんの分ね」
ボク「いつもありがとう」
リディ「ううん!じゃあ、フェルちゃんのとこにもおすそ分けに行ってくるね」
ボク「あ、じゃあこの前作ったあの赤いずきん被っていったらどうかな?」
リディ「そうだね!フェルちゃんにも見てもらおっと♪」
ボク「気をつけてね、リディ」
リディ「うん!」
そんなわけで、リディは赤いずきんを被り、バスケットにクッキー(自称)を入れて、森の向こうに住んでいる フェルナンディの家に向かいました。


フェルナンディの家へと向かうリディは、楽しげに歌を歌いながらマイペースに森の中を進んでいきます。
リディ「男は狼なの〜よ〜気をつけなさ〜い〜♪(byピンク○ディ)」
マリー「……あんたなんつー歌歌ってんのさ……(汗)」
リディ「あ、マリーちゃん!こんにちは。こんな所でどうしたの?」
マリー「リディこそ何でいるの?」
リディ「これからお友達の家にお菓子届けに行くんだ。あ、そうだ!マリーちゃんにもクッキーあげるねv」
マリー「あんた、あたしが甘いの嫌いだって何度言わせたら気が済むのよっ!」
リディ「あ、そっか。ごめんね?」
マリー「どうでもいいわ。……それより、友達の家に行くなら、花なんて持ってったらどう?」
リディ「あ、そうだね!持ってこうかな♪」
マリー「(にやり)じゃ、あたしについて来てよ」
リディ「うん!」
そうしてマリーの案内に従い森を歩いて行くと、やがて突然鉄線で囲まれた場所が現れました。
鉄線には看板がかけてあります。
リディ「え〜っと……『ここは薔薇の詩人・ラッセン=ディーアの薔薇園である為立ち入り禁止』……」
マリー「よ……っと……。ほら、あんたも早く来なさいよ」
リディ「マリーちゃん、ここ入っちゃダメなとこだよ?」
マリー「だから入るのよ。」
リディ「えっと……ごめんね、やっぱ私お花は別の所で探すよ」
マリー「えー?おもしろいのに……ま、いいや。じゃ、あたしは行くから、ここでお別れね」
リディ「うん、バイバイ」
マリーは返事もせずに、鉄線の中を駆けて行きました。リディも、その背中を見送ると別のお花を探しに再び歩き始めました。


マリーと別れたリディは、お花畑を探して森の中を散策します。
もちろんある場所はよくわかっていないので、感と気分で足を進めていました。
しかし、運の良い事に、森の中に白い花と青い花がたくさん生えた所に出ました。
リディ「わぁっ、かわいいお花!これをフェルちゃんに持っていこうっと♪」
そうしてリディは花畑に入ると、まず白い花を根っこから引き抜き始めました。
???「ぎゃーーーーーっ!!!」
???「ぎゃーーーーーっ!!!」
???「ぎゃーーーーーっ!!!」
リディ「?何の音だろ……?あ、根っこがどれも2つに割れてる。まるで人みたいだな〜」
続いて青い花の方も根っこからいくつか抜くと、バスケットに入れて、何事もなかったかのようにフェルナンディの家に向かっていきました。


お花を摘んだリディは、そのまままっすぐにフェルナンディの家を目指しました。
森を抜けると、小さな畑と井戸のあるかわいらしい家が見えました。これがフェルナンディの家です。
リディはその家の扉をノックします。
コンコンガチャッ
リディ「フェルちゃーん」
ハスティ「あ?」
リディ「…………あれ?」
ハスティ「何か用かー?」
リディ「……フェルちゃん、髪も赤くなってるし、狼みたいな耳も尻尾も付いてるけどどうしたの?」
ハスティ「……おまえ、それマジで言ってんのか?(汗)」
リディ「それにフェルちゃん………縮んだね」
ハスティ「ちぢ……っ!?(怒)」
リディ「あ、そっか、フェルちゃんじゃないのかぁ!」
ハスティ「最初に気づけよっ!」
リディ「ねぇ狼さん、フェルちゃんは?」
ハスティ「……調度出かけた所でいねぇよ。オイラは留守番頼まれてんだ」
リディ「そっかぁ。じゃあここで待ってていい?」
ハスティ「あー」
リディ「あ、そうだ!私ね、フェルちゃんにお菓子おすそ分けに来たんだけど、狼さんにもあげるね!」
ハスティ「え、マジで?やりぃ!……って………その、何か何とも言えない青色のは何だ……?(汗)」
リディ「クッキーだよ☆いっぱいいーっぱい作ったから遠慮なく食べてv」
狼さんは反射的に外に逃げ出しました。


狼さんが外に逃げ出た瞬間、何かにぶつかりました。
上を見上げると、ひょろんと背の高い眼鏡の男の人でした。
ハスティ「フェル!」
フェル「おや、ハスティくん。ただいま戻りましたよ」
リディ「あ、フェルちゃん!おかえりなさ〜い」
フェル「リディくんじゃないですか。こんにちは。その赤いずきんかわいいですね、似合ってますよ」
リディ「ありがとうフェルちゃんv」
フェル「もしかして待たせてしまいましたか?」
リディ「ううん、今来たとこだよ。あのね、お菓子を焼いたからおすそ分けに来たの!はいどうぞ」
フェル「どうもありがとうございます。いつもすみませんねぇ」
ハスティ「フェル!こいつのお菓子はやば……って、いつも……?」
フェル「ええ、リディくんのお菓子は個性的でおいしいんですよ」
ハスティ(個性的すぎるだろ!?)
リディ「あとね、途中でお花摘んできたんだ!これどうぞ」
フェル「おお、これはまた生きの良いマンドラゴラですねぇ!しかも3本も……。あ、こっちはトリカブトですか!どうもすみませんねぇ」
ハスティ「ちょっと待てよ!?」
リディ「来る途中森で摘んで来たんだよ」
フェル「そこの森に生えてたんですか?ふむ……今度探しに行ってみましょうかね……。リディくんはよくこういうの見つけますよね、 羨ましいですよ」
リディ「あはは☆……よくわからないけど……(ボソリ)」
フェル「じゃあちょっとこれを植えてきますね」
リディ「はーい」
フェルナンディは畑の方へ消えました。
リディ「じゃ、狼さんもお菓子どうぞv」
ハスティ「!!」
狼さんは再び背を向けて逃げ出しました。
と、そこへ………。
パンパンパァンッ!!
破裂するような音が響き、何か小さな物がものすごい速さで狼さんのすぐ脇を駆け抜けました。
ハスティ「!?(冷汗)」
狼さんとリディとフェルナンディが一斉に音のした森の方を見ると、そこから金髪の美しい人が出てきて、こちらに向かってきました。 手には煙の立つ猟銃があります。
ハスティ「な、な………っ(滝汗)」
ルグイ「…………………チッ……」
リディ「あなたは誰?」
ルグイ「………誰だっていいだろう」
ハスティ「何すんだお前はいきなり!?」
ルグイ「珍しい銃が手に入って試し撃ちをした」
ハスティ「人に向かってやるなーっ!」
ルグイ「私が撃った方向にたまたまお前がいただけだ」
ハスティ「嘘だっ!舌打ちしただろ今!?」
ルグイ「………これは『King's Ear Fourth』といってな、ブラックスミスの巨匠ナナオの名器だ」
ハスティ「おいこらっ!?」
リディ「へぇ〜、すごいんだね!……よくわかんないけど(ボソリ)」
ルグイ「ああ、いろいろすごい」
ハスティ「何でもいーや。とにかくオイラはこれで」
手を上げて逃げようとしたのですが、猟師さん(仮)に掴まれて逃げられません。
ハスティ「何すんだ!」
ルグイ「何となく」
リディ「狼さん、クッキー食べて〜」
ハスティ「ちょっと待て!何かオイラ今回すっげぇ不幸な役じゃないか!?こういうのは普通アイルの役回りだろ!?」
ルグイ「たまにはいいだろう。恨むなら自分の耳と尻尾を恨むんだな」
リディ「はい、あ〜ん」
と言いつつリディに無理矢理クッキー(自称)を口いっぱいに押し込まれ、狼さんの意識は闇に飲まれてしまいましたとさ。

めでたしめでたし。




日記で書いたものです。いやぁ、感動の涙が出ますねっ。




戻る