とある町の宿屋の一室。ルグイは窓の外をじっと眺め、ハスティはベッドに転がっていた。
「あ〜暇だ〜っ」
「ああ」
ハスティの無意味な独り言にルグイが相槌を打った。今日はいつもより少しテンションが上がってるらしい。
ハスティは体を起こして景色を眺めるルグイの方を向いた。
「こう待ってるだけってのも退屈だよな」
「ああ」
「フェル達早く帰ってこないかな〜」
「ああ」
相槌を打ちながらいまだ外を眺めるルグイに、ハスティは首をかしげた。
「……ルグイ、外見て楽しいか?」
「ああ」
「こっからだと何が見えるんだ?」
「ああ」
「…………………」
「…………………」
様子がおかしい。ハスティは眉根を寄せて問い掛けた。
「……実はオイラの言ってる事に適当に相槌打ってるだけか?」
「ああ」
「…………………」
これではいまいち分からない。ハスティは頭を捻ると、ぽつりと呟いた。
「…………………オイラの事嫌い?」
「ああ」
少しだけ傷ついたりした。
「じゃあ……オイラの事好き?」
「ああ」
自分で言ってて寒くなりブワッと鳥肌が立つ。でも少しだけ嬉しかったりした。そんな自分に自分でやってて何いちいち反応してんだと心の中で突っ込みを入れる。
何はともあれやはり適当だ、とハスティは確信した。
「じゃあじゃあ、今度オイラに肉たくさんおごってくれよな?」
「ああ」
交渉成立。
なかなか面白いのでハスティはただひたすら肯定するルグイに続けていろいろと約束を取り付けた。

後日。
「なぁルグイー、肉食わせてくれるんだろ?」
「?」
「留守番してる時約束しただろー?」
「…………………?」
ルグイは記憶を辿ろうとしたが面倒臭くなりやめた。
むしろすぐに思い出せない程度の事であるしどうでもいいだろう、というか面倒臭い。
結論・黙殺。



by B・J・刹那
一応ルグイさんの信条は約を違わないなんですけど…ね。




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