トクン、トクン…。
孤独に響いていた鼓動は、いつしか自分の内で二重奏になって、押さえようのない暖かさと喜びに包まれたのを憶えている。
これは新たな罪と罵られるかも知れない。再び巡りくる禁忌と戒められるかも知れない。
けれど私は、この子が生まれくる世界を大いなる祝福で満たしたい。
この子に、運命に立ち向かえる強さを。そして、時には心を鋼に変えてしまわない脆さを。
だから私は与えたい。この子に、この名を。
…「空に向かう蕾(ネシエ=ル・バーディング)」は、どんな花を咲かせるのだろう。



ボクの誕生日を祝ってくれたお礼のSSです。




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