森の中でマリーとボクがそれぞれ切り株に腰掛けていた。
ボクは近くの街の貸本屋で借りた本を読み上げている。それは、ボクが他に借りてきた本より字が大きめで絵が多めのものだった。
「…何処を探しても大切なぬいぐるみが見つからないので、女の子は困ってしまいました」
ボクがそこまで読み上げると、
「絶対この猫が怪しいわ!こいつが隠したのよ!」
マリーが挿絵の泣きそうな女の子の後ろの窓のところで寝ている猫を指差した。
「うん、そうかも知れないね」
ゆっくりとページを捲りながら、ボクがやんわりと返す。
「そうかも知れない…って、分からないなら早く続きを読みなさいっ。気になるでしょっ!?」
次のページの絵を覗き込みながらマリーが急かすと、再びボクはゆっくりと朗読を始めた。



なんかマリーを識字できないおばかさんにしてしまった…。




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