「いやぁ全くあの三人は元気ですねぇ。鬼のお面と豆を用意した甲斐があって嬉 しいですよ」
笑顔を浮かべながらフェルナンディが椅子に座ると、その隣りで淡々と豆を口に運んでいたルグイが手を休め、
「私も嬉しい」
と言った。
「おや、ルグイ君も節分が好きだったんですか?」
フェルナンディが訊くと、
「いや、私が吹き込んだ宛てにならないじゃんけん必勝法を、三人が揃ってやっていたのが愉快だった」
と、ルグイはボクが豆に合うからと入れていった番茶を啜る。
そこへラッセンが白い紙を持ってやってきた。
「なんだそれは」
それを見てルグイが尋ねる。
「ふっふっふ、そんなに知りたいか〜い?」
「いや、いい」
ルグイの即答を気にもせずラッセンは、
「年の数だけ豆を紙に包んで体に当てると、悪いところが治ると聞いたんだけど、ただ紙に包んだだけじゃ僕に相応しくないから、薔薇形に折ろうと思ったのさ〜」
優雅に言った。
「で、その豆は何処にあるんだ?」
ルグイは既に豆を食べ終えていて、向こうで苦戦していたアイルザッハも今は太巻きと戦っている。
「あちらの三人も豆をまききったみたいですねぇ」
同じく番茶を啜りながらフェルナンディが付け足す。
数秒後、紙の薔薇を片手に可憐に散るラッセンの姿があった。








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