カタン、と、窓の外で僅かな音がした。
部屋の中も外も、既に夜の闇が支配している。エルフの瞳をもってしても薄ぼんやりとしか見えない。
リディはゆっくりと起き上がると、寝台の横に常備してあるランプに手を伸ばした。
ランプの光は小さくて、部屋の中でさえ満足に照らしてはいなかったが、リディは窓を開けるとそこからランプをかざした。
村の住人は既に誰一人として起きてはいない。明かりの点いた家などはない。それがより一層外の闇を深くしていたが、少女はそんなことには構わずに身を乗り出した。
何かが視界の端で流れた。
あ、と小さな声を上げると同時にリディは身を翻した。

二階にある自室から大急ぎで一階のリビングに降りる。
少女はそこからゆっくりとドアに向かって歩を進めた。
「パパ?」
返事はない。
「ママ?」
カタカタとドアが風に揺れるだけだ。
「………」
リディは息を呑んだ。深呼吸してドアをじっと見つめる。
「……あっちゃん………?」
恐る恐るドアノブに手を掛け、思い切ってドアを開ける。
そこに誰もいない、何もないことを確認して、リディの表情は曇った。
もうずっと待っている。それでも待つ事に慣れることなんてなくて。
独りでいると寂しくて。
昔を思うと、泣きそうになる。
数年前旅に出た両親も、亡くなった祖母も、きっと帰ってくると笑って言った。
だから信じている。
別れの言葉がなくても。
約束という誓いがなくても。
少女は目の端の涙を拭うと部屋に戻った。



突発的に。
は?何コレ?
両親不在、アイルザッハ期間まであと10年弱?ぐらいの話。
文章なんて久しぶりだからリハビリ(?)×2。つか描写少ないわ話短いわで、コレはリハビリになるのか…?
まぁ、ちょっと聞かれた話しなんで形にしてみたり〜。




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