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野 草         リュウノウギク〈龍脳菊〉


 リュウノウギクは、大町の里山で、ごくごく普通の見られる野菊だった。9月の終わりから、10月の中ごろまで、日当たりのいい斜面に、アキノキリンソウと一緒に咲いていた。
 木が育ち、日当たりが減るにつれて、リュウノウギクも減っていった。以前は、何箇所なんて数えられないくらい多かったのに、あるとき気づいたら、山の子村内で確認できる場所が2箇所になっていた。それも、日当たりが悪い所で、芽が出ていても花が咲かないものだった。このままでは村内絶滅するな・・と思った。
 1999年の春、近くのリュウノウギクから枝をもらって、挿し芽をした。100株近くポット苗ができた。また、ススキをかき分けて、かろうじて芽を出している所を見つけ、その周りを刈った。それからまた、山の子村ではリュウノウギクが増えてきている。
 私がリュウノウギク救出作戦に精を出しているのを見て、東山を昔から歩いている人は、首をかしげた。
「珍しいものではないだろう?どこにでもあるだろう?」
里山の手入れがされていた頃のように、今は山に日当たりがない。日当たりさえあれば元気に増えてくれる。
 野草のシーズン最後に山を飾る白い花は、白くなり始めた北アルプスの遠景に、とてもよく似合う。

リュウノウギクの名前の由来は、香料の龍脳に似た香りがあるから。
これはユウガギクと違って、本当に香りがある。
若い芽は食べられる。花の時期に地上部を刈って、薬にすることもできる。
干したものを入浴剤にすると体を温め、
煎液で頭皮のマッサージをすると、抜け毛を防いでくれる。
花を摘んでカップに入れ、お湯を注いで飲んだことがある。
あっさりとした美味しいお茶になった。
若い葉を、バジルのように、ピザに散らしたこともあった。
これは、子供には嫌われたけれど、私は美味しかった。
香りがあって、育成期間中、いつでも利用でき、育てやすく、花も美しい。
日本のハーブの代表選手と思う。

でも、山のものを掘って、庭に持って行かないでいただきたい。
実生でもよく発芽する。挿し芽も簡単にできる。
もし山でであったら、少しだけ、ほんの少しだけ、
種か枝を分けてもらい、それから増やすことをおすすめしたい。






撮影 東山低山帯野外博物館にて 10月

リュウノウギク(キク科 キク属)

日当たりの良い丘陵や、山地に生える多年草。
高さは40cm〜80cm。茎は細く、毛が密生する。
葉は長さ4〜8cmの卵形〜広卵形。
ふつう3中裂し、ふちには大きな鋸歯がある。
基部はくさび形。裏には丁字状毛が密生して灰白色。
頭花は直径2.5〜3cm。
分布は本州の福島県、新潟県以西・四国・九州(宮崎県)

花期は10〜11月。


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