主な皮膚障害の種類と治療


ざ瘡様皮疹 acne-like eruption

頭部、顔面、前胸部、下腹部、大腿などの毛孔に一致した紅色の丘疹、膿疹が出現する。
通常のざ瘡より個疹が大きめで鮮明な紅い丘疹が目立つ。
対処法

1)副腎ステロイド剤の外用

  初めにvery strong classやstrong classを用いて早期に症状の緩和をはかる。4週間程度でmedium classへ変更する。

2)軽症の場合は非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用

  イブプロフェンピノコール(スタデルムクリーム)など

3)抗生剤内服

  ミノサイクリン内服:抗菌作用に加えミノサイクリンの抗炎症作用も期待して使用する。

4)ビタミン剤(内服)の併用も効果が期待できる。

  燐酸ピリドキサール(ピドキサール)、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(補酵素型ビタミンB2;フラビタンなど)、酪酸リボフラビン(水溶性ビタミンB2;ハイボン)など

脂漏性皮膚炎 seborrheic dermatitis

顔面(特に尾翼の外側から頬部や眉毛部、前額部)、耳介および耳周辺、頭皮、前胸部、背部などの脂漏部位に光沢を有する後半や鱗屑を認める。かゆみは軽度のことが多い。
対処法

1)副腎皮質ステロイド剤の外用が有効

  初めにvery strong classやstrong classを用いて早期に症状の緩和をはかる。4週間程度でmedium classへ変更する。

2)有毛部はローション剤が有用である

3)ケトコナゾールクリームも有効な場合がある(抗真菌剤としてよりも抗炎症作用による可能性)。

4)ビタミン剤(内服)の併用も効果が期待できる。

  燐酸ピリドキサール(ピドキサール)、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(補酵素型ビタミンB2;フラビタンなど)、酪酸リボフラビン(水溶性ビタミンB2;ハイボン)など

5)スキンケアとして、オイリースキン(脂っぽい皮膚)を石けんで洗浄した上で外用治療するように生活指導する。

乾皮症 xeroderma

鱗屑が付着し、全身がかさかさした乾燥皮膚の状態になる。前腕や下腿ではうろこ状の鱗屑が炎症性紅斑や色素沈着に伴ってみられる。体幹では白く細かい粉がふいたような外観になる。進行すると点状、さざ波様の亀裂を伴い、魚鱗癬様(サメ肌様)になる。指趾の先端や手掌足蹠では乾燥した皮膚面に亀裂を伴うこともある。疼痛が著明になることが多い。
対処法

1)ヘパリン類似物質や尿素配合剤などの保湿剤を使用する。体幹部など広い範囲への使用時やべたつき感を避けたい場合はローションもいい。

  ヒルドイド、ヒルドイドソフト、ヒルドイドローション、ウレパール軟膏・ローションなど

2)保湿剤だけで効果が得られない場合には、副腎皮質ステロイド外用剤を併用する

3)掻痒が強い場合には、抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤を併用する。あるいは副腎皮質ステロイド剤の内服を投与してもよい。

4)亀裂部ではより強力な副腎皮質ステロイド外用剤(strongest class)を投与してもよい。

資料:Rash Management -解説と具体的治療指針-(中外製薬)より引用