アスベスト関連肺癌の認定基準

対象 認定条件
1.石綿肺に合併する肺癌 石綿暴露作業の期間を問わず石綿関連肺癌と判断可能
2.石綿肺が認められない場合 石綿小体が5,000本/乾燥肺1g以上、または
石綿線維200万本/乾燥肺1g以上、または
気管支肺胞洗浄液1ml中に石綿小体5本以上
3.いずれも認められない場合 石綿暴露作業が10年以上、かつ
臨床的に、または剖検で胸膜肥厚斑を認める場合


胸膜肥厚斑と肺癌との関連(海老原勇 日胸:65(5)405〜413)

  • 胸膜肥厚斑を有する例では対照群と比較して肺内石綿小体の量が40倍(Am J Pathol 1982;109:88)
  • 胸膜肥厚斑例では全例に石綿小体を乾燥肺1g中5000本以上認めるのに対し、胸膜肥厚斑を有しない例では3000本を越えることはない。(川見ら 労働科学1991;67:469)
  • 胸膜肥厚斑を有する者の肺癌の発生は一般人口の約2〜2.4倍(Fletcher DE. Brit J Indust Med 1972;29:142, Edge JR. Am NY Acad Sci 1979;330:289)
  • 肺癌例の60〜70%に胸膜肥厚斑を認めたのに対し、コントロール群では1〜2%であった。(Hillerdal G. Eur J Respir Dis Suppl 1980;107:111)

悪性中皮腫の認定基準

職業的に石綿の暴露を受けた者に発症した胸膜・腹膜・心膜・精巣鞘膜からの悪性中皮腫
対象 認定基準
1.石綿肺に合併する場合 石綿暴露作業の期間を問わず認定
2.石綿肺が認められない場合 石綿暴露作業が1年以上の者に認定