「こんどのSMAPのコンサートどうしようか?」
「ファンクラブが全部押さえていてチケットは一般客の手に入らないんじゃない?」
繁華街の通りから1本外れた路地にあるショーパブ「グリフォン」で女性が二人アフター
5を楽しんでいた。中堅事務機器メーカーのOLで水色のワンピースを着た肩まで伸びた
ストレートの黒髪の方が桐生恵、サマーセーターとタイトスカートに身を包んだ栗色のシ
ョートボブが岡崎美由紀である。
世間一般のランクでいえばどちらも相当な美人の部類に入る。美人同士は親友にはならな
いという定説があるが短大出3年目の同期ということでなにかとウマが合い、どちらも現
在彼氏がいないために週末はしょっちゅう二人でつるんでいた。
いつもはケーキバイキングや居酒屋など実用一点ばりのところばかりに行っているのだが
たまたまみつけたグリフォンの女性のみのグループの方は御一人様1000円で飲み放題
食べ放題というのにつられて本日はショーパブなんかで飲んでいた。
ふと照明が暗くなり店内に仰々しいアナウンスが流れた。先ほどのサックス演奏から30
分ほど経っているので次の出し物が始まるらしい。
「世紀のスーパーマジシャン マリア・星川〜!」
ステージの袖からスモークが吹き上がりその中から黒のロングドレスを着た女性マジシャ
ンが現れた。30代前半の妖艶な女性である。
音楽にのってトランプマジックなどを手際よく見せてゆく。客席が背後まで回り込んでい
るのに仕掛けを見破らせないのは場末のショーパブに出演しているのが不思議なくらいの
テクニシャンと思われた。
ふいに音楽が途切れマリアは客席に向かってこう言った。
「本日はお客様の中からお一人、ショーに参加していただきましょう。」
「そうですね、はいそこの長い黒髪が綺麗なお嬢さん、お願いできますか。」
マリアは恵を指名した。恵は正直嫌だったが、他の客からの拍手に押されて渋々ステージ
に出ていった。
「お名前は?」
「あ、恵といいます。」
「じゃあ恵ちゃん、この椅子に座って。」
ステージの真ん中にパイプ椅子が用意され、恵はそこに腰掛けた。
「それでは手を組んで腕をまっすぐ伸ばして。はいこのペンライトの光をじっと見つめて。」
「あの、これって…。」
「光に集中して。ほらだんだんリラックスして気持ちよくなってきたでしょう。」
恵はペンライトから視線をそらせなくなってきた。
「はいゆっくり目を閉じて。これから数を10から順に数えてゆきます。数え終わるとあ
なたの心と体は私の命じる通りに動くようになってしまうわ。10、9、…」
しばらくすると恵は完全に催眠状態になってしまった。
体全体の力が抜けた状態で椅子に座っている恵の耳元でマリアがささやく。
「あなたは私のアシスタントとしてショーのお手伝いをしなければなりません。これから
あなたの目を覚ましますので、横の机にのっている衣装に着替えてください。周りのこと
は気にすることはありません。着替えることは全然恥ずかしくないのでここで着替えてく
ださい。それではいきますよ。3、2、1、はいすっきりと目が覚めましたね。」
しばらくぼんやりとしていた恵はゆっくり立ち上がり横の机に向かった。
いつのまにか用意されていた机の上にはピンクのラメが入ったバニースーツが置いてあっ
た。恵はキョロキョロと辺りを見回してから、おもむろにワンピースを脱ぎ始めた。スリ
ップ、パンスト、ブラ、パンティーと脱いでゆき、とうとう一糸まとわぬ姿になった恵は
申し訳程度の大きさしかないサポーターを手に取った。
「はい、恵ちゃん。もうあなたの体は動かないわ。」
マリアの意地悪な暗示が恵に与えられる。恵は全裸のまま硬直してしまった。
そのあとしばらくマリアはサポーターを握りしめ困惑の表情を浮かべ固まっている恵の周
りをぐるぐる回りそのすばらしいプロポーションに驚嘆していた。
「もういいわ。体は動かせるから早く着替えなさい。」
硬直から解放された恵はマリアに手伝ってもらいバニースーツを着ることができた。そし
てカフス、チョーカー、大きなウサ耳付きのカチューシャをつけてバニーガールの完成で
ある。
「さあ恵ちゃん。張り切ってお手伝いしてね。」
マリアが笑顔で言うと、恵はコクリとうなずいた。
「まずは私がお花をいっぱい出すから恵ちゃんはお客様に配ってあげて。」
そう言うとマリアの手からいつ終わるのかと思うくらいのたくさんの花が溢れ出した。す
ると恵はステージに出現した花を拾い、ちょっとヒザを曲げた可愛らしいポーズで一つ一
つを客にプレゼントし始めた。
こういう時に不埒な輩が必ずいるもので一人の客が恵のお尻を撫で上げた。
「きゃっ、何をするんですかお客様。私はお仕事をしている最中なんですよぉ。」
恵にしたってグリフォンに来た客なのだから、尻に触るような失敬な客に対して張り手の
一つもかましてやってもいいくらいだが、暗示によりマリアのアシスタントだと思い込ま
されているのでどうしても対応がソフトになってしまう。
「はいはい恵ちゃん、お客様とモメないの。はやくステージに戻ってきなさい。」
マリアにそういわれたので恵はステージ上に戻った。
「恵ちゃん、今度はこの音楽に合わせてダンスを踊りましょう。」
手品とダンスの組み合わせはどう考えてもおかしいのだが深い催眠状態の恵は何の疑問も
抱かずに流れてきた音楽に合わせて踊り始めた。他の客もさっきまでこの店の客としてお
酒を飲んでいた恵が、バニーガールの格好をさせられマリアのいいなりになっている様を
大喜びして見ていた。
そのあとも恵はマリアに命じられるまま、小道具持ちから客席への使い走りまでアシスタ
ントの役目を素直にこなした。これを見ていた美由紀は「メグったらほんと単純なんだか
ら。」と半ば呆れ果てていた。
客席に降りていって愛想を振りまいている恵をマリアは呼び戻した。どうやら恵の出番は
終わりらしい。
「恵ちゃん。そっちはもういいから、ステージに戻ってきてここにお座りなさい。」
「はい」と返事をして素直に椅子に腰掛ける恵。
「ご苦労様。それではゆっくりと目を閉じて。いい気持ちでしょう。これからあなたは自
分がどんな格好をしているか全然気にならなくなる。バニースーツに着替えたことも忘れ
てしまう。目が覚めると普段通りのあなたに戻って、お友達の所へ帰ってください。それ
じゃ、3、2、1、はい目が覚めたでしょう。」
マリアの「恵ちゃんでしたー。」の言葉に呼応した客の拍手がキョトンとしている恵に降
り注ぐ。なんだかよくわからないまま照れ笑いを浮かべ恵は美由紀のもとに戻ってきた。
美由紀はもうおかしくってたまらない。恵がバニーガールの格好をしたままケロリとして
いるのが最高に笑えるのだ。
「大丈夫?本当に何ともないの?」
美由紀は白々しく恵に質問した。
「大丈夫、全然平気よ。なんにもなかったし。」
さらりと答える恵をみて美由紀は吹き出すのを堪えるのがやっとだった。
(なにが全然平気なのよ。あんた今自分がどういう格好しているのかわかっているの?)
犬の瞬間消去の大技を披露したマリアのステージが終わった。さすがにこのままマリアに
引っ込まれたら困ると思った美由紀が呼び止めようとしたら、無造作に脱ぎ捨てられてあ
った恵のワンピースと下着を拾い集めてマリアの方から近づいてきた。
「恵ちゃん、今日はどうもありがとうね。」
「あっ、いえべつに…。」
「じゃあ、ゆっくりと目を閉じて。これから10数えるわ。数え終わるとあなたは完全に
催眠術から覚めるの、いいわね。10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、はい。ど
う恵ちゃん、ご気分は。」
正気に戻った恵は自分の格好を見て驚いた。
「えっ、なにこれ。私なんでこんな…。」
美由紀はゲラゲラとお腹を抱えて笑い出した。
「帰るときに事務所に寄ってね。お礼がしたいから。」
マリアはそう言い残しウインクをして奥に引っ込んだ。
トイレで自分の服に着替えた恵は美由紀と今の催眠体験について話していた。
「で、どうなの?自分がしたことは全然覚えてないの?」
「いやなんとなく覚えているんだけど。ただ嫌なことをむりやりやらされる感じじゃなく
て、マリアさんの言うことをやってあげたいという気持ちになっちゃったの。」
「アシスタントとして手伝った時も?」
「そう。頭の中では自分は桐生恵でグリフォンに飲みにきたお客だということはわかって
いるんだけども、マリアさんのアシスタントを演じなきゃならないという気持ちが強くな
って…。」
「バニースーツに着替えた時は意識はあったの?」
「うん。でもマリアさんに周りは気にしないでいいと言われたら、本当に周りのことがど
うでもよくなっちゃって、早く着替えることで頭の中が一杯になって。」
「あの時マリアさんにオナニーしなさいと言われてたらメグはきっとオナニーショーして
いたよ。」
「なにいってんのよ美由紀は。裸になっただけでも今思い出したら死ぬほど恥ずかしいの
に。あれ以上のことやらされたんじゃたまんないわ。」
「このことはハーゲンダッツ10回で会社のみんなには黙っておいてやるって。」
「もう美由紀ったら。」
「さて、そろそろ9時だし帰ろうか。そうそう事務所よっていかなきゃね。そのバニース
ーツも返さなきゃなんないし。」
美由紀は恵の横にたたまれているピンクの衣装を指差しいたずらっぽく笑った。
帰り際に事務所を訪れた美由紀と恵は、奥にある大きなソファーが置いてある応接室に通
されて、しばらく待つようにいわれた。
ほどなくしてマリアがやってきた。ステージ用のケバい化粧を落として上品な紺のワンピ
ースを着た姿は大金持ちのヤングミセスといった感じである。
「恵ちゃん、今日は本当にありがとう。おかげでショーは大成功よ。バニーガール姿の恵
ちゃんとっても素敵だったわ。」
マリアが並べたてるお礼の言葉に恵は素直に喜べなかった。すかさず美由紀が割って入る。
「でもこれだけメロメロにかかっちゃう子も珍しいんじゃありません?」
「そうねぇ、深くかけるのに時間がかかってしまったときは、幼稚園児になって、お遊戯
踊ってもらったりするだけとか…。時間も限られているから。でもすぐにバニーガールに
なってくれたのは恵ちゃんが初めてね。」
「メグは単純だもんねー。」
自分の事を肴に話が盛り上がるのを見て、恵はだんだん腹が立ってきた。
「美由紀、そろそろ帰ろう。」
「そうね。じゃあ今日はこれで。」
そう言ってソファーから立ち上がった二人にマリアが言った。
「せっかくだから美由紀ちゃんも催眠術にかかってみない?」
予期せぬマリアからの提案に美由紀は「えっ。」と声を上げた。
「気持ちいいんだから。そんなに時間は取らせないわ。」
さっきまでコケにされていた恵も加勢する。
「そうよ私ばっかり。美由紀もかけてもらいなさいよ。どうなるかじっくり見ていてあげ
るから。」
「で、でも…。」
断る理由を必死で探している美由紀の態度を無視してマリアは美由紀の後ろに立った。美
由紀の両肩に手を乗せて耳元でささやく。
「立ったままでいいわ。そのまま気分を楽にして。あなたはゆったりとした夢の世界へ沈
んでゆくわ。ほうらもう目を開けていられない。」
美由紀があれ、あれ、あれと思っているうちに深い催眠状態に落ちていった。
「さあ美由紀ちゃん。これから自分で数を10から0まで数えるのよ。ゆっくりとね。そ
して数を一つ数えるごとにあなたの催眠は深まっていくわ。そして数え終わるとあなたは
私の命じるままに動く操り人形になってしまうのよ。わかったわね。それじゃ数を数え始
めて。」
ソファーに腰掛けて固く目を閉じている美由紀はゆっくりと数を数え始めた。
「10…、9…、8…、」
横で興味深げにのぞき込んでいた恵はマリアに尋ねた。
「深くかかっているんですか?」
「ええ。もう美由紀ちゃんは私の言うことは何でも聞く催眠奴隷よ。これで美由紀ちゃん
の方の準備はオッケーね。次は恵ちゃんにもう一度私の操り人形になってもらわなきゃ。」
「えっ。」
言うが否やマリアは両手で恵の頬を押さえて顔をのぞき込んだ。
「私の目を見て。目をそらしてはだめよ。ほら吸い込まれていくようでしょう。さっき体
験した催眠状態を思い出しなさい。とても気持ち良かったわね。もう一度あの感じになっ
てみたいでしょう。ほらだんだん体の力が抜けてきた。瞼も重くなってきた。さあ目を閉
じなさい。」
一度催眠状態に入っている恵はすぐにマリアの言いなりになってしまった。
ソファーで目を閉じて静かに息をしている美由紀と恵を見てマリアはつぶやいた。
「この二人は、ほんとに上玉ね。それじゃ始めましょうか。」
「それでは二人とも目を開けて。体に力が入るから立ち上がれるわ。これからとても素敵
な所へ連れていってあげるから、わたしと一緒にいらっしゃい。」
マリアに命じられた二人はゆっくりと目を開けマリアの後ろについてよろよろと歩き始めた。
マリアが向かった部屋には大きなダブルベッドが置いてあり、その周りには照明とビデオ
カメラがセットされていた。そしてその機材を扱うと思われる男たちが待っていた。
マリアは二人をベッドに並んで腰掛けさせた。照明がたかれ、ビデオカメラが回り始めた。
「さあ二人とも手を握りあって。そして目も見つめ合うのよ。」
「これからあなたたちは最愛の恋人となります。ほらほら大好きだという気持ちが沸き起
こってきたでしょう。目を見つめていると愛しくて我慢ができなくなってしまいますよ。
もう相手のことで頭の中は一杯です。二人でおもいきりエッチしてみたくなってしまいま
したね。そう周りのことはまったく気になりません。ここは二人だけの世界なので熱く激
しく愛し合いましょう。」
マリアは手慣れた調子で二人にレズビアンの暗示を与える。二人は手をぎゅっと握り合い
はにかんだ表情で相手を見つめていた。
ここでネコ役タチ役を決めなければならないのでマリアは髪型がショートボブでボーイッ
シュな美由紀をタチ役にすることにし、美由紀の耳元でささやいた。
「美由紀ちゃん、あなたの方から積極的に恵ちゃんを愛してあげるのよ。あなたも女の子
だから、どんなことをしてもらったら気持ちがいいか、よく知っているでしょう。まずは
やさしくキスをしてあげなさい。」
二人はトロンとした目で見つめ合い、そして唇を重ね合った。長いキスをしているうちに
美由紀の手は恵の胸をワンピースの上から揉み始めていた。恵は我慢できずに少しずつ声
を出し始めた。
「今度は恵ちゃんの大切な部分を指でいじってあげるのよ。やさしくね。」
立て続けに暗示を与えるマリア。
美由紀は恵の背後に回り左手で胸、右手で恵の大切な部分を愛撫し始めた。美由紀の愛撫
を無抵抗に受け入れている恵はパンティーが透き通ってしまうほど愛液を流してしまって
いる。
その様子を見てマリアは満足そうに頷き次の暗示を与える。
「さあ美由紀ちゃん、恵ちゃんのパンティーを脱がしてオマ○コをおもいっきりなめてあ
げるのよ。」
美由紀は恵のパンティーに手をかけるとあっというまにパンティーを脱がせてしまった。
パンティーを脱がされたあと羞恥心からか恵は両足を固く閉じていたが美由紀が手で押し
拡げてやると長くは拒まなかった。
ちょっと恥ずかしそうな笑みを浮かべた美由紀がスカートの中に頭を入れ、恵のオマ○コ
をなめはじめると、もう恵ははばかることなく大声でアンアンと喘ぎ始めた。
思わず恵がイってしまいそうになったのでマリアは二人を引き離すことにし、そして二人
に服を脱ぐよう命じた。
「服を着ていると愛し合うのに不便でしょう。服を全部脱いで裸になりなさい。」
二人は何の抵抗もせずに簡単に全裸になった。
ここからはマリアが暗示を与える必要が無くなった。全裸の二人はさまざまな体位で愛し
合い始めた。服を脱ぎ解放的になったのか、さっきまでは受け入れるだけだった恵の方も
美由紀を愛するようになっている。そして最後はシックスナインで二人は絶頂に達した。
「次は一人づつのを撮るわよ。」
マリアは二人の呼吸が落ち着くのを待って、まずは美由紀に近づいた。
「さあ美由紀ちゃん、あなたはとってもオナニーがしたくなる。オナニーがしたくてした
くてもう我慢できません。ここにはあなた一人しかいません。誰の目も気にすることなく
おもいきりオナニーをしちゃいましょう。」
マリアから単刀直入な暗示を与えられた美由紀はベッドの上の大きな枕に持たれかかり、
足を限界まで拡げて自分の秘所をまさぐり始めた。美由紀には暗示で存在を意識させてい
ないが、ビデオカメラが真正面からのアップで美由紀の痴態を録画している。
マリアは今度はベッドの上でぐったりしている恵の耳元でささやいた。
「ほらほら恵ちゃんも休んでないで。もっと楽しいことをするから目を開けて立ちあがり
なさい。」
大きく足を拡げ自慰にふける美由紀をベッドに残し恵は立ち上がった。
「さあ恵ちゃん、私についてきて。」
恵が連れてこられた所はバスルームだった。
「恵ちゃん、ここへきて。そうそう足を揃えてまっすぐ立っていてね。」
マリアはバスルームの入り口に顔を向けるようにして恵を立たせた。入り口からビデオカ
メラが恵の姿を余すところなく捉えている。
「さあ恵ちゃん、あなたはとってもおしっこがしたくなるわ。ほらもう我慢できないほど
おしっこがしたくなってきたでしょう。」
マリアは恵の下腹部を手のひらで撫でながら暗示を与えていく。
「でもここでおしっこをすることは、いけないことでも恥ずかしいことでもないのよ。い
まから数を3つ数えるから数え終わったら、恵ちゃんは力一杯おしっこをするのよ、いい
わね。」
マリアはバスルームから出てカウントを数えた。
「3、2、1、0。はい恵ちゃんおしっこしなさい。」
ジョジョー。
頬を紅潮させうっとりとした表情を浮かべた恵は立ったまま、おもいきり放尿した。
一通りビデオの撮影が終わると二人はマリアに服を元通り着るように命じられ応接室に戻
ってきた。二人はソファーに並んでおとなしく座っているが目の焦点は失ったままで今も
深い催眠状態にあった。
「それじゃあなたたちの住所と電話番号を教えてちょうだい。それ以外でも大切なことは
全部書いてね。そうそう会社や学生時代のお友達で可愛い子がいたら、その子の情報も欲
しいわね。」
そう言ってマリアは二人に紙とペンを渡した。
二人が書いたメモを見ながらマリアは満足気な笑顔を浮かべていた。
「恵ちゃんも美由紀ちゃんも一人暮らしをしているのね、たいへん結構よ。ふーん、同じ
課の由香里ちゃんという子が可愛いのね。ウフフ…今度お店に連れていらっしゃい。」
(さてそろそろ仕上げね。)
「これからあなたたちにとても大切なことを言うわ。これは絶対に守らなければいけない
ことよ。」
「あなたたちは目が覚めたあと”マリアの操り人形”という言葉を聞くと今と同じ状態に
なる。いい、”マリアの操り人形”という言葉を聞くといつでも、何処にいてもすぐに今
と同じ状態になるのよ、わかったわね。」
「はい…。」
美由紀は小さくうなづいた。
「恵ちゃん、お返事は?」
「はい…。」
「二人ともいい子ね。それじゃゆっくりと目を閉じなさい。リラックスして、ほらどんど
ん体の力が抜けてゆくわ。もう私の声しか聞こえない。」
「今度目が覚めた時、あなたたちは今日ここであったことはすべて忘れているわ。私に催
眠術をかけられたことすらも覚えていない。あなたたちは今日お店でお酒を飲んで楽しい
時間を過ごしただけなの。そして二人でちょっとだけ私のショーのお手伝いをしてくれた
のよ。」
「じゃ催眠を解いてあげる。これから数を10数えるわ。数え終わるとあなたたちはすっ
きりとした気分で目を覚ますのよ。10、9、8、………」
グリフォンを出たあと、恵も美由紀もなんだかよくわからないが心に引っかかるような違
和感があった。だが長々と悩むようなことではないと思ったのでお互い口には出さなかった。
二人は店を出る時、小さく出演料と書かれた1万円入りの封筒を手渡された。恵と美由紀
にはショーを手伝ってくれたお礼とマリアは説明したのだが、これはビデオの件でトラブ
ルが発生した場合、本人が合意してギャラをもらって出演したことを立証する保険みたい
なものだった。もっとも、ビデオの件がトラブルに発展したことはこれまで一度も無いの
だが。
二人の見送りに店の外まで出てきていたマリアの隣にさきほどビデオカメラを回していた
男が立って話しかけた。
「マリア姉さん、今日の二人は美人でしたね。ビデオが売れるのは間違いないでしょうが
この分だと抱きたいという客が出てくるんじゃないですか?」
「その時は最愛の恋人とベッドインするという暗示をかけて送り出してやるわ。恵も美由
紀も大好きな彼氏とエッチできて幸せ。客は美人OLを抱けて幸せ。私たちはたんまりお
金が入って幸せ。言うことなしじゃない?」
「悪女ここに極まれりですね。」
「何言ってるの。さあお店を閉めるわよ。」
そう言いながら二人は店に戻っていった。
−おわり−