とある日の午後、マリアがグリフォンの近くに停めておいた愛車のアストンマーチンを店
の駐車場に移動させようと戻ってみるとタイヤに白チョークで駐車違反のマーキングがさ
れていた。
いつもマリアが車を停めているグリフォンの駐車場には業者の軽トラックが酒類の搬入の
ために停車していて、しょうがないので今日は近くの十字路横に路上駐車しておいたのだ
が、こんな時に限って駐禁の取り締まりに引っ掛かったようだ。
マリアが気にせず車に乗り込もうとすると若い女性に声を掛けられた。振り向くと交通課
の婦人警官がにこやかな顔で立っている。
「この車の持ち主の方ですか?」
「そうよ。」
「この車は駐車違反です。反則キップを切りますので免許証を出してください。」
婦人警官は有無を言わせずマリアに免許証の提出を求める。
(こんな路地裏で駐禁を取り締まらなくていいじゃない。)
マリアはぶつぶつ言いながら上着の内ポケットに入れてあった財布から免許証を取り出し
婦人警官に渡した。
「越川真里亜さんですね。住所は免許証に記載されているのと変わってはいませんか。」
婦人警官はマリアが差し出した免許証をボードに挟み込み、手馴れた調子で青キップに必
要事項を記入していく。
「ご職業は何をされているんです?」
「マジシャンよ。」
珍しい職業をマリアから回答された婦人警官はキップに記入する手を止め会話を続ける。
「トランプを使ったり、鳩を出すとかをやっているんですか?」
「カードや動物を使うことももちろんあるし人体浮遊とかもやっているわ。今ここであな
たを空中に浮かび上がらせることも可能よ。」
「あはは、タネを仕込んでいないのにそれは無理でしょう。」
「あら出来るのよ。なんならやって見せましょうか。」
マリアは婦人警官の背後に回りこみ耳元でささやく。
「それじゃ背筋をピンと伸ばして。気持ちを落ちつけて、大きく深呼吸しましょう。」
空中浮遊というシチュエーションが興味を惹いたのか婦人警官は期待と不安が混ざった様
子でマリアの指示に従っている。
「目を閉じてリラックスするの。体全体が回りの空気ごとゆっくりと持ち上がる感じをイ
メージして。」
「これから数を数えるから、それに合わせて深呼吸するのよ。はい、20…、19…、
18…。」
「1…、0…。ほら、ふわふわとしたいい気持ちになったでしょう。」
「はい…。」
「もうあなたは何も考えなくていいわ。私の声に素直に従っていれば今のとってもいい気
分が続いていくのよ。」
婦人警官はあっさりマリアの術中に落ちた。目を閉じちょっとフラフラしながら催眠状態
で立っている。
「あなたのお名前は。」
「坂口詩穂…。」
「それじゃ詩穂ちゃん良く聞いて。」
「今ここで私と会話したことは全て忘れる。ここに車は停まっていなかった。目が醒める
とあなたは何事も無かったようにお仕事を続けるのよ。」
違反の罰金は表と裏のグリフォンの代表であるマリアにとって微々たるものだったが違反
点が加算され免許にキズが付くのは避けたかった。
「いまからゆっくりと数を100まで数えなさい。数え終わるとすっきりと目が醒めるわ。
さあ始めなさい。」
「1…、2…、3…」
詩穂はマリアに命じられた通りに数を数え始めた。
「そうそう、今度そこのグリフォンというお店にいらっしゃい。いろいろと楽しいことを
体験させてあげるわ。」
「それじゃお仕事頑張って。じゃあねバイバイ。」
深い催眠状態に入ったまま数を数え続ける詩穂を残し、マリアはさっさと車を移動させて
なにくわぬ顔で店に戻った。
ところが3日後、詩穂は同年齢くらいの女の子と連れ立ってグリフォンにやって来た。
マリアは違反キップを逃れるのが目的だったので詩穂をグリフォンに来させるのは実のと
ころどうでもよかった。
(あら本当に来ちゃったのね。それほどグリフォンのコンパニオンになりたいのなら当然
期待のニューフェイスとしてお迎えしなくちゃ。)
都合のいいように勝手に決めつけたマリアはこの日のステージの中盤で詩穂と連れの女の
子を被術者に選び催眠術ショーにシフトした。
「今日ここに来られているお客様のどなたかに素晴らしい催眠術の世界を体験していただ
きましょう。」
「それじゃあ…。はいそこの可愛らしいお嬢さん二人、ステージに上がってきてもらえま
すか。」
指名された二人は「えーどうする。」「変なことさせられるんじゃない?やっぱやめよう
よ。」などと言い合って被術者になるのを躊躇しているので、マリアはボックス席まで降
りていって二人の手を取りステージまで引っ張ってきた。
「二人ともこの椅子に深く腰掛けてちょうだい。そうそう。」
「ではまず二人のお名前を聞かせて。」
「坂口詩穂といいます。」
「大塚沙夜香です。」
「会社の同僚という関係なのかしら。」
「ええ同じ職場なんです。」
「それじゃ今日は楽しんで帰ってね。催眠術といっても怖がることはないのよ。とっても
気持ち良くなって今までにない素晴らしい体験が出来るわ。」
マリアは二人の前に立ち、ポケットからチャイムを取り出した。
「ではこのチャイムに意識を集中して。ゆっくりとした間隔で音が鳴るからリズムに体を
まかせるの。聞いているとその音に包まれてとてもいい気持ちになっていくわ。目を開け
ているのが辛くなったら素直に閉じていいのよ。」
チリーン。
チリーン。
:
二人は柔らかい鈴の音に導かれ深い催眠の世界に落ちていった。
「二人とも目を開けて。催眠術は解けないけど心配しなくていいわ。今の感じはとっても
気持ちいいでしょう。」
二人はゆっくりと目を開け、トロンとした瞳で周りを見回した。
自分の身に何が起こっているのか状況がよく理解できないらしい。そういう事を考えるこ
とすら億劫なくらいリラックスした世界に意識が漂っていた。
うっとりとした表情で椅子でくつろいでいる二人にマリアの最初の暗示が与えられる。
「常夏のバリ島の海に来たわ。あなたたちは下に水着を着込んでいるので今から服を脱ぎ
なさい。」
夏の海という状況を植えつけられた詩穂と沙夜香はブラとパンティを残して着ている服を
あっさりと脱いだ。二人とも健康的で清潔感のある白の下着を身につけている。
「それじゃ海に入って泳ぎましょう。」
マリアに命じられると詩穂はフロアにあお向けになり笑顔を浮かべて手足をバタバタさせ
始めた。沙夜香は腹ばいになり気持ち良さそうに平泳ぎの動きをしている。
しばらく二人を夏の海で遊ばせたマリアは立ち上がらせて今度はアイドル歌手になるよう
に暗示を与えた。
「さあこの歌でステージを盛り上げてちょうだい。」
二人にワイヤレスマイクを手渡したあとマリアがステージの袖に合図を送るとアップテン
ポの音楽が流れ出した。
どうやらカラオケのレパートリーのひとつだったらしく二人は歌詞に詰まらずに華やかな
アクション付きで歌い上げた。もちろん下着姿のままである。
このあとも鳥になって空を飛び回らせたりと二人を色々人格変換させて一通り遊んだ後、
マリアはショーの終わりを告げた。
「スッポンポンにさせろよー。」
下品な客からの野次が飛んだが、マリアはこの場の客に二人の裸をタダ見させることはない
と思い、服を着ることを命じ忘却暗示を与えたあと催眠を解いてやった。
「どうでした、催眠術の世界を体験した感想は。」
「よく憶えていないんですけど、なにかゆったりとして気持ち良かったという感じがしま
す。」
「沙夜香ちゃんは?」
「海で泳いでいたような開放感が残っているんですけど…。」
客席からクスクスと小さな笑い声が聞こえたが詩穂も沙夜香も気にしなかった。
「では今日は本当にありがとう。詩穂ちゃんも沙夜香ちゃんも席に戻ってくださって結構
よ。この後も楽しい時間を過ごしてね。」
マリアは二人を元の席に戻しステージを終了させた。
9時をまわったので店を出るために二人がレジカウンターで代金を支払っているとマリア
がやってきた。
「二人ともお疲れ様でした。お願いなんだけど、もう一度この音を聞いてちょうだい。」
マリアはステージで使ったチャイムを二人の目の前でゆっくりと揺り動かした。
先程のショーで憶え込まされた催眠状態の快感が二人の体を包み込んでゆく。
目の焦点を失いレジの前で立ち尽くす詩穂と沙夜香にマリアが声をかける。
「ほら気持ち良くなっちゃったでしょう。さあもっと楽しい続きがあるから事務所へいら
っしゃい。」
何のためらいもなくマリアの後についてゆく二人は、これから自分たちがやらされる数々
の屈辱的な行為について知る由もなかった。
二人を応接室に招き入れたマリアは早速ビデオ撮影の為に暗示を与える。
「さあ頭の中が真っ白になるわ。なにも考えられなくなる。自分が何なのかもわからなく
なる。私の声だけが頭の中に響き、私の言う事があなたたちの全てなのよ。」
二人は気持ち良さそうにマリアの言葉に聞き入っている。
「あなたたちは犬です。とっても可愛い犬になってしまうのよ。犬になると心が開放され
てとっても楽しくなるわ。」
さっきのステージで色々と人格変換をさせられた二人は"犬になる"という暗示もまったく
抵抗なく受け入れてしまうようになっていた。
「ワンちゃんが服を着ているのはおかしいわね。さあ着ているものを脱ぎましょう。」
二人はスルスルと服を脱ぎ、あっというまに全裸になった。
「それじゃ四つん這いになって。これからしばらくの間、犬としてすごすのよ。」
「はい、お返事は。」
「ワン。」
「ワン。」
「よくできました。奥の部屋にいくからついてきなさい。」
全裸の二人は四つん這いのまま、マリアを追いかけ奥に入っていった。
部屋ではビデオの撮影準備がすでに整っていた。
「いつでもオッケーです。マリア姉さん。」
撮影スタッフの一人、哲也が声を掛ける。
「ちょっと待ってね。この子たちの準備があるから」
マリアはオス犬にすることにした沙夜香にペニスバンドを装着しはじめる。
常人よりもはるかに巨大なイミテーションのペニスがそそり立つそれは内側にもペニス状
の突起があり装着する女性の膣に挿入するようになっている。
愛液が出ていない沙夜香は痛がったがマリアは聞く耳を持たず強引に押し込み、金具をパ
チパチと固定していった。
そして四つん這いになっておとなしくしている詩穂のあごをクイと持ち上げやさしく語り
かける。
「あなたに今から発情期が訪れます。そうあなたはサカリのついたメス犬になるの。さあ
オスと交わりたくなってきたでしょう。」
マリアの暗示に反応して、詩穂の息が弾みだし瞳が潤んでくる。そしてお尻をモジモジと
左右に動かし始めた。
マリアは次に沙夜香に近づき頭を撫でながら暗示を与えてゆく。
「今度はあなたにも発情期がやってくるわ。でもなぜかあなたはオス犬になってしまうの。
ほら立派なオチンチンがついているじゃない。その自慢のモノであそこにいるメス犬を満
足させるのよ。」
どうやら沙夜香は頭で思い描いたオス犬のイメージを実践しているようで、心なしか肩を
いからせ体中に力をみなぎらせている感じである。
「さあいっておあげなさい。」
マリアにお尻をピシャッと叩かれると沙夜香は「ワゥッ。」と一声吠え、詩穂の後ろから
覆い被さった。ぎこちなく詩穂にペニスを挿入すると、ゆっくりと腰を動かし始めた。
詩穂は「クゥン。クゥン。」と切なそうな鳴き声をあげている。
詩穂も沙夜香もペニスを挿入されている状態なので、腰を振っていると膣の中のペニスが
動き回りだんだん快感が高まってくる。
犬に意識を変えられている二人は体中を襲う快感を鳴き声で表現しようとするが、意識が
錯綜し「いいっ。」とか「そこぉ。」とかの言葉が混じるようになっている。
激しく腰を動かし続ける詩穂と沙夜香は、しばらくののちほぼ同時に頂点に達した。
交尾の姿勢を解いた二人はだらしなくフロアに這いつくばり大きく息をしている。
「おやおや、同時とは本当に仲のよろしいこと。でも休んでいるヒマはないわよ。今度は
ワンちゃんの定番、電信柱へのオシッコをやってもらわなくちゃね。」
マリアは半分腰が抜けている状態の詩穂のお尻をペチペチ叩き、バスルームに向かうよう
に催促する。
詩穂はマリアにせかされて、よろよろと起き上がった。
この後も二人は四つん這いで片足を上げた格好の放尿など、意識があったらあまりに屈辱
的で正気を保っていられないような行為をやらされ、その痴態を余すところなくビデオに
撮られてしまった。
とりあえず今日のビデオ撮影が終了したのでマリアは二人にご褒美をあげることにした。
「ちょっと運動してお腹が空いたでしょう。はい、あなたたちのご飯よ。」
詩穂と沙夜香は皿に盛られたドッグフードを手を使わずにおいしそうに食べはじめた。
「相変わらず姉さんの腕前は大したものですねえ。この子たち、完全に犬になりきってま
すよ。」
「豚でも何でもよかったんだけどね。まあ犬が一番イメージが掴み易いだろうし。それに
ほら歌にあるでしょう。昔からおまわりさんは犬という決まりなのよ。」
「なーるほど。」
「今日は犬のままでいてもらいましょう。次回は婦人警官の制服を持参してもらえば、い
ろいろ面白いシチュエーションが撮影できるわね。」
「そーすね。コスプレAVでも本物の制服と中身だと説得力が違いますからね。グリフォ
ンだけでしょう、現役婦人警官が主演のAVが撮れるのは。」
「ウフフ、そうでしょうね。そもそもAV出演がバレたら懲戒免職だわ。だから本人にも
ナイショなのよ。」
「確かに本人たちはAV出演していることにずっと気付かないままでしょうからね。」
「怖いお人だ、マリア姉さんは。」
裸のままドッグフードを食べ続ける詩穂と沙夜香を見下ろしながら、マリアと哲也は笑い
合った。
−おわり−