掌(てのひら)の上のお姫様

第三話:戦姫復活

作:NAO さん

ファイアがカルラの『娘』になって数日が過ぎた。
普段は女王としての執務に忙しいカルラに遠慮して、ファイアは一人で倉庫を探検してい
た。そこで、埃が積もった数々の品物の中に、明らかに最近仕舞われたような、真新しい
甲冑に目が留まる。甲冑と言っても、駿馬を駆る兵士が付ける、胴と肩当て、それに手甲
程度で構成された簡単なものである。

『これ、何かしら?女性用の甲冑みたい・・・。なんだか手になじむ。あら、付け方も解
るみたい。ちょっと付けてみようかしら。・・・・・と、結構軽いものなのね、えっと鏡
は・・・・。』

やはり荷物として保管してある鏡台を引っ張り出し、自分の姿を映してみる。

『あら、この姿、誰だったかしら。これは・・・私?いいえ、私じゃないもう一人の私、
この人には重要な使命があるはず。じゃあ、私は誰?わたしはだあれ?ワタシハダアレ・・
・・・』

執務室の扉が乱暴に開く。

「ノックしなさいと言ってるはずですよ。」

カルラは顔を上げずに無謀な来客者を窘めた。

「カルラ女王とお見受け致す!お命頂戴!!」

はっと顔を上げると甲冑姿のファイアが猛然と突進してくる。

「しまった!術が解けたか!」

そう考えているうちに、もうファイアは至近距離まで接近し、剣を大きく振りかぶってい
る。速い!!

「きええええーい!」

一縷の望みを託して「あの」言葉を発してみる。

「ファイアはエッチな娘ーー!」

突然の静寂が訪れる。カルラが恐る恐る目を開くと、剣を振りかぶったままのファイアが
目の前で停止していた。目は焦点が合っていない。こっちの催眠術は、まだ解けていない
ようだった。

執務室には何重もの護衛が取り囲んでいるが、ファイアは我が『娘』だから護衛の内側に
いるのだ。催眠術が解ければ危険であることを計算に入れていなかったのは失敗だった。

『でも、私をこんなコワイ目に遭わせたんだから、たっぷりお仕置してあげなくちゃね。』

カルラは悪戯っぽく笑った。

「ファイア姫、私の後についていらっしゃい・・。」

二人は執務室を後にした。

コツン、コツン、と大理石の床に足音が大きく反響する。そう、ここは今、誰もいない玉
座の間、カルラとファイアが初めて顔を合わせた場所である。あの日、座らされたあたり
に、もう一度ファイアを座らせた。

「ファイア姫、私の声が聞こえるかしら?」

「はい。」

「あなたはカルラ女王に切り掛かろうとして、失敗しましたね。」

「・・・はい。」

「そう、あなたはカルラ女王には、すべての面で及ばないのです。」

「はい・・。」

「カルラ女王は全知全能です。あなたはそんな女王に抵抗することが出来ません。どんな
風に逆らったらよいのか、頭の中で纏めることが出来なくなります。だからどんな命令で
も素直に従うしかありません。」

「・・・はい・・。」

「さあ、あなたはカルラ女王と初めて謁見したあの日にかえっていきます。周りには戦姫
と評されたあなたを一目見ようと、大臣や貴族たちで沸き返っています。あなたは捕虜と
して連行されてはいるけど、コルテ王国の姫として恥ずかしくない態度で臨みましょうね。
『ファイアはエッチな娘』」

気が付くと、ファイアは多くの着飾った貴人たちが列席している玉座の間に、立て膝を立
てて座っていた。

『私は一体・・、そうだ、捕虜として捕まってしまったんだっけ。』

実際には玉座の間には、カルラとファイアの2人しかいない。しかし、カルラの暗示は、
ファイアに多くの列席者の幻影を見せていた。その列席者の視線はすべてファイアに注が
れ、彼女について勝手な感想を述べ合っている。

『前に玉座があるわ。遠くてよく見えないけど、女性が座っているみたい。女性・・カル
ラか!!』

思わず立ち上がるところを、なんとか自制した。こんなところで攻撃しても全くの無意味
だし、コルテ王国の姫として毅然とした態度で臨まねば、末代までの恥と判断したからだ。
近衛兵の合図で、場内は静まる。カルラ女王が口を開いた。

「そなたが『戦姫』として名高いファイア姫か。なんと美しい!」

「はっ、お褒めに預かりまして光栄に存じます。」

「突発的なこととはいえ、そなたの父上、母上には申し訳ないことをした。許せ。」

「はっ、勿体無いお言葉で!」

ファイアは自分の受け答えに愕然とした。両親の仇討ちを自分の支えとして、今まで無理
をしてきたのではないか。それをあろう事かこんなに簡単に許してしまっている。

「ではさっそく、私の足を舐めていただこうか。いや、我が国流の挨拶でな。」

ファイアは我が耳を疑った。『ブーツにキス』というならともかく、足を舐めるなんて挨
拶は聞いたことがない。参列者の好奇に満ちた視線が集中する。自分を辱めようとしてい
ることは明白だ。
しかし、女王に逆らうことが不可能になっているファイアに、選択の余地はなかった。真
っ青な面持ちで玉座の前に立ち、四つんばいになる。女王の足が鼻先に突き付けられた。

「おみ足、失礼いたします。」

そう言って、女王の足を舐め始めた。周りからどよめきが上がる。屈辱で胸が押しつぶさ
れそうだ。

「『戦姫』とまで謳われた王女のくせに、捕虜になったら敵国の女王の足まで舐めるのね、
そんな浅ましい姿で。あなたってプライドないの?ああ、指の又まで丁寧に舐めてね。」

ここまで言われているのに、止めることが出来ない。それどころか女王のリクエストに応
えて指の又までピチャピチャと舐め始めた。自然と涙が出てくる。

「よし、結構。では褒美だ。そなたの性器を撫でて遣わす。下半身の着物を取れ。」

どっと歓声が上がった。敵国の捕虜を徹底的に辱めようという算段だ。この衆人環視の中、
年頃の娘にとって死ぬほど恥ずかしい命令である。普段ならここで啖呵の一つも切るのだ
ろうが、逆らおうとすると急に頭の中にもやがかかったようになり、どうしてよいのか判
断できない。結局ファイアは、躊躇することさえ出来ず、下着を脱いでいった。

「ぬ、脱ぎました・・・・。」

うつむいて女王の前に立つファイアは、消え入りそうな声でつぶやいた。皆の目がファイ
アの下半身に集中している。好色そうな目つきでニヤニヤしている大臣や、嫌悪の表情を
見せている貴婦人まで様々だ。

「おや、本当に脱いでしまったのね。冗談だということが解らなかったの?こんな大勢の
前で恥ずかしいと思わないの?コルテの王族って露出狂なのね。」

参列者たちからまたもや歓声が上がった。ファイアは羞恥心で気絶しそうである。

「まあいいわ、せっかくだから撫でてあげるわ。腰を突き出しなさい。」

この言葉で、自然と腰が前に出た。カルラはファイアの股間に手を差し入れ、ゆっくりと
撫で始める。

『コルテ王国第三王女のこの私が、なんでこんなに恥ずかしい目にあってるんだろう。な
んで言いなりになってるんだろう。』

しくしくと泣きながら股間を触らせている様子を見て、カルラは少し興ざめした。ファイ
アの耳元でささやいた。

「命令よ。感じてしまいなさい。」

「ううっ!?あっ!!うふーーん!」

『命令』という言葉に反応したファイアは、大勢の見ている前で臆面もなく感じ始めた。

「あらあら、この子ったら、露出狂だけでなく淫乱症のようよ。まだ子供みたいな顔して
お盛んねえ。」

「ち、ちがいますう!」

「こんな変態が何百もの兵の長だったなんてね。あなたの部下たちにこの姿見せてあげた
いわね。」

「ううっ、お許しくださいっ、ああん!」

とろとろに濡れた性器は、簡単に指を飲み込んでいった。あまりに感じてしまう恐ろしさ
から、腰がだんだん引けてくる。

「あらあ?そんなに腰を引いちゃって。お尻の穴がみんなから丸見えよ。」

ひいっ、と悲鳴をあげ、お尻を両手で隠そうとする。ともすると性器以上のタブーだと思
っているアヌスを人に見られることに抵抗があるらしい。

「命令よ。お尻を手で隠しては駄目。」

ファイアの手が、意に反して臀部から離れていく。

「良かったわね、ファイアちゃん。あなたのお尻の穴を、ここにいる全員が見てるわ。」

「い、いやあ!」

そう叫ぶと、ファイアは思わず失禁してしまった。

「あらあ、おもらししちゃって。ファイアちゃんはまだおしめがとれてなかったのね。」

下品な笑い声が響く。それでも何とか立っていられるのは、ファイアの精神力の強さの賜
物だろう。

「ついでにこっちにも指を入れてあげるわ。」

そう言うと、カルラはファイアのアヌスの辺りを探り始めた。

「やめてください!女王様!!」

お尻を振って一生懸命いやいやしている。

「命令よ。お尻の穴も受け入れて、気持ち良くなってしまいなさい。」

ぴたっとお尻の動きが止まる。その隙に、カルラは深く指を突き入れた。

「ああーーー!?・・なんでえ?、気持ちいいーー!!。」

カルラの『娘』だった時一度は経験したアヌスだったが、その記憶が飛んでしまった以上、
ファイアにとってそこは単なる不浄の場所である。しかし暗示の効果で恐ろしいほどの快
感が生み出されている今、そんなところに指を入れられて感じてしまっている自分に混乱
しているようだ。

「あなた、私の命を狙ってるはずよねえ。私はいま丸腰よ。なのにあなたは何してる訳?」

「ううっ、やめてっ」

「あなたが捕虜になる時、部隊の大勢があなたを守ろうとして命を落としたわね。そうや
って守られたあなたが、敵の総大将にオマ○コ触られて大喜び。死んだ部下も浮かばれな
いわねえ。」

「ううっ、言わないで・・・。」

「私はあなたのご両親の命を奪った女なのよ。そんな女にお尻の穴にまで指を入れられて
興奮してるなんて。あなたおかしいんじゃないの?どの面下げて国に帰る気?」

「うっ、うわーーーーん!」

「そろそろいっちゃいそうね・・・。皆の者!尻に指入れられて喜んでいる変態王女が果
てようとしておるぞ!どんな顔で果てるのかじっくり見てやろうではないか。近う寄れ!」

列席者がどんどん取り囲み、ファイアの顔を覗き込む。ファイアは悲鳴を上げて両手で顔
を隠した。

「命令よ。顔を手で隠しては駄目。」

手が顔から離れていく。大勢の目が自分の顔を見つめている。

「なんていやらしい娘だ。」

「汚らわしいわ。」

「いいぞ。ウヒヒヒ。」

口々にいろんな声が聞こえてくる。ファイアは、もうこのまま消えてしまいたいと思った。

「命令よ。あられもない姿でいっちゃいなさい!」

「う?、うあ?・・・・。」

信じ難い快感が襲ってくる。

「いやあーーーーーーーーーーーーーー!。」

ファイアは白目を剥いて大きく痙攣しながら、絶頂を迎えてしまった。

「皆の者、退席せよ。」

この合図で、列席者の幻影は、すっと消え去った。

『明らかにやりすぎたわ・・。ファイアちゃーん、生きてる?』

カルラは、恐る恐るファイアの方を見る。
すっかりプライドをずたずたにされた彼女は、ぼろ雑巾のように転がっていた。もともと
小さかった体がより小さく見える。目には生気がない。現実から精神を隔離してしまって
いるようだった。
しかし、次の瞬間やおら目に生気が戻ると、ファイアは甲冑の胴の部分に仕込んでいた短
剣を取り出し、自分の喉に突き立てようとした。

「やめて!ファイア!!」

すんでのところで短剣をなぎ払うカルラ。

「ごめんなさいね、つらかったでしょう?」

ファイアを抱え、愛おしそうに頭を撫で始めた。すると、張り詰めていた精神が解放され
たのか、火が点いたように泣き声を上げ始めた。カルラは、そんなファイアの頭をいつま
でも撫で続けていた。

エピローグ

「カルラ女王様、ただ今参りました。お元気そうでなによりです。」

「良く参られたファイア姫。ごゆるりと旅の疲れを癒されよ。」

そののち、交戦中だった両王国は、講和を結び、とりあえずは平和が訪れた。ファイアを
手放すのは名残惜しかったが、彼女のためを思って帰すことにした。
すべての催眠術を解き、こちらでの記憶を全て消去し、国境近くに立たせておいたところ、
すぐ救助されたようだ。ファイアは既に死んだものと思われていたので、その喜びは相当
なものであったらしい。

二国間の交流が始まると、お互いの王家はどうしても顔を合わせることになる。ファイア
は、初めは親を殺害した私と会うことを拒んだが、両軍間の不幸な事故であったことを知
り、心を開いてくれるようになった。今ではこうして訪ねて来てくれることもある。

「まあ、堅苦しい挨拶はこれくらいにして、私の部屋に行きましょう!」

ファイアはポッと顔を赤らめた。
実はその後、私はファイアに正式に交際(?)を申し込み、彼女は快くOKしてくれた。
再会の喜びをシックスナインで分かち合うのが恒例で、今真っ最中である。こんなに身長
差があるのにシックスナインすると何故かしっくりくるのよ。やっぱり私たちベストカッ
プルね(笑)。

「ねえ、カルラ女王様あ。」

「いやねえ、ベッドの上では呼び捨てにし、て、。」

「えっ!?、それじゃあ、カ、カルラ、・・お尻の方もお舐めしてよろしいかしら?」

「あら!どこでそんなこと覚えてきたの!?ほんとにファイアはエッチな娘ね!」

がくん。

「えっ、どうしたのファイアちゃん?もしかして・・きゃー、またかかっちゃったー!!」

<おわり>


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