友達以上、兄弟未満・外伝

もう一つの友達以上、兄弟未満

作:遊び人アキ さん

「トッコ、トッコ、大変、た・い・へ・ん・だ・よー!」
 廊下の向こうから駆けてくるのは、この春に友達になったばかりの「宮咲 茜(みやさき あかね)」ちゃん。
 茜ちゃんは、さっき霞ちゃん・・・小学校からの私の親友の「井上 霞(いのうえ かすみ)」ちゃん・・・と、トイレに行ったはずなのに、その霞ちゃんが居ない。

・・・これは、もしかして・・・。

「拉致、拉致、拉致されちゃった。ごめん・・・」
「!」
 茜ちゃんは私のそばまで来て、息切れ切れで話してくる。主語が抜けているけど『誰が』拉致されたのか分かってる。
「犯人は誰?」
「・・・たぶん、女子バレー部だと思う。今、静香ちゃんが後つけてる・・・」
 茜ちゃんは「たぶん」って言ってるけど、間違いないと思う。拉致なんて過激なコトするのは、女子バレー部が一番疑わしいから。
 それにしても、静香ちゃん・・・「畑山 静香(はたやま しずか)」ちゃん・・・が、
一緒に行動していてくれて助かった。

「よーし、それじゃ、霞ちゃん救出作戦開始! 茜ちゃんも付いて来て!」
「うん」
 こっちは三人しか居ないけど、無事、救出してあげるから待っててね。霞ちゃん・・・。
 三年生にだって負けないんだから!

 霞ちゃんは、何故か、年上の女の人に好かれる。もちろん同級生や下級生からも好かれているけどね。
 小学生の時から廊下を歩くだけで、すれ違う見知らぬ上級生女子に抱きつかれる。女の先生も隙あらば抱きしめてくる。抱きしめるだけじゃなく、ほっぺちゅーなんかも日常茶飯事。ほっぺちゅーのない日の方が少ないくらい。
 聞けば、保育所に預けられてた頃から、そうだったらしい。昼寝の時間に保母さんに抱きつかれて眠ってたとか・・・。
 ちなみに、うちの家に遊びに来た時も、そうなんだけどね。家に招いたら、うちのお母さんと姉さんの熱烈抱擁は当然。オヤツも霞ちゃんが来た時だけ、ワンランクアップする。

 これが、中学に入ってから酷くなった。理由はクラブ活動の存在。入学当時、二人でいくつかのクラブを見学したのが悪かった。
 こちらが見学しているつもりが、逆に、多くの先輩方に霞ちゃんの存在をアピールしてしまう結果になったから。
 私達はどこのクラブにも入らなかったけど、いろいろなクラブの先輩方から、しばらくの間、新入部員勧誘の名目で毎日のように付きまとわれた。
 ほとんどのクラブは諦めてくれたけど、いくつかのクラブは未だに霞ちゃん確保を狙っている。
 一番過激なのが女子バレー部で、霞ちゃんを拉致したのも今回が初めてじゃないの。

 いつもは霞ちゃんに悪さされないように、私がそばに居たんだけど、今日は学級委員の仕事があったから、ボディガード役を茜ちゃんと静香ちゃんにお願いしてたの。

「(こっち、こっち)」
 女子バレー部部室の前で、静香ちゃんがオイでオイでしてる。やっぱり犯人は女子バレー部だったみたい。
「(霞ちゃん、ここに居るの間違いない?)」
「(うん、入ったの見たし、犯人の一人に見覚えある)」
 部室の前で、小声で話し合う。

「(よし、行くよ)・・・こら〜! 霞ちゃん返せぇ!」
 中で着替えしてる女子が居たって構わない。霞ちゃん救出が先決。
 着替えをしている女子の悲鳴があがるのを覚悟して、ばーんと勢い良くドアを開ける。

「きゃ〜〜!」
 悲鳴をあげたのは、私。

 そこには、生まれたままの姿で、上級生女子に組み敷かれている霞ちゃんがいたから・・・。

★★★★★★★★★★★★

「!」
 目が覚めた。

・・・夢だっ・た・・の・・・ね。

 あの時のショックが蘇る・・・。実際、あの時は、そこまで酷い事はなかった。ただ、ほっぺちゅーじゃなく、唇にキスされていただけ。
 それでも、当時の私にはショックだった。大切に守ってきた物を奪われた気持ちだった。

 横を見ると、安らかな寝顔の霞ちゃんがいる。
 小学生の頃から、月に一度か二度、お互いの家に泊まりっこしている。今日は私の家に霞ちゃんが来ている。
 中学一年の夏頃からは、茜も加えて三人で泊まりっこしてるけど、最近は茜が泊まりに来る機会は減った。理由は分かってるから、追求しないけど・・・。

 霞ちゃんは、眠る時に何かに抱きつくクセがある。今は私に抱きついている。

 可愛い女の子は「お人形さん」に例えられる事が多いけど、霞ちゃんは例えるなら「ヌイグルミのお人形さん」。ヌイグルミの柔らかさをそのまま大きくしたような抱き心地。
 私も霞ちゃんの柔らかい体を抱きしめるのは大好き。

 霞ちゃんの寝顔を見ていると、心の奥に隠している思いが騒ぎ出す。

・・・霞ちゃん、好きだよ・・・。

 ほっぺにキスする。この「好き」と言うのは、友達の好きじゃない。恋人の好き。
 初めて出会ったのは、小学三年生のとき。その時は同い年なのに、妹のように可愛いと感じていた。
 それが対等な立場の友情に変わった。そして、いつの頃からか、恋人の好きに変わっていた。

 恋人の好きだと分かってから、私も悩んだ。

 私はレズビアンなのか? うーん、ちょっと違う気がする。他の「女の子」に興味はない。
 体育の時間や健康診断とかでクラスメートの女の子の下着姿なんか見るけど、心はときめかない。強いて言えば、茜にだけはちょっと、ときめいたりするけどね。

 男の子に興味はない? これも、ちょっと違う。もし、霞ちゃんがいなければ、男の子と付き合っていると思う。
 秘密だけど、私の初恋は御子くんだ。もしも茜が居なくて、ついでに霞ちゃんも居なければ、猛烈に御子くんにアタックしてたと思う。
 もし、明日中にバージンを捨てなければ死ぬと言われれば、今でも御子くんを選ぶと思う。茜には悪いけど。

 結論として、私はレズビアンじゃない。たぶん、両刀使いでもない。たまたま好きになったのが、同性の霞ちゃんだっただけ・・・。

 思い悩んでいても仕方ないので、もう一度眠ることにした。霞ちゃんを抱きしめて眠ろう。

・・・今度は怖い夢じゃなく、幸せな夢を見れるよう祈りながら・・・。

★★★★★★★★★★★★

「ふぃー、今日も茜チン、エンジン・バリバリだったねぇ」
「・・・そうだねぇ・・・」
 霞ちゃんの言葉は良く分からないけど、言いたい事は分かっている。

 今は、夜の七時。場所は霞ちゃん家。

 今日は放課後、御子くん家で、受験勉強してた。メンバーはいつも通り、私と霞ちゃん、それに茜と御子くんの四人。四人とも志望校が同じだから、一緒に勉強してたの。
 勉強が終わってから、茜の手料理を振舞われたのは凄く嬉しいんだけど・・・。
 食事終わる頃から、なぜか茜と御子くんがラブラブモードに突入してしまって・・・私たちの目の前でキスしそうな雰囲気・・・。
 今まで、ラブラブ光線出し合ってても、キスするまでは行かなかったんだけどね。
 だから、食後のお茶もそこそこに、逃げ帰ってきたわけ・・・。ホントは、食後も勉強の続きするつもりだったのに。

「勉強、どうするぅ? お風呂の後にするぅ?」
「うーん、そうしようか」
 今日は、霞ちゃんのご両親がお留守。遠くの親戚に法事に行っているらしい。霞ちゃんが寂しいと言うから、急遽、霞ちゃん家にお泊まりする事にしたの。
 二日連続して抱き合って眠るのは初めてかも・・・。抱き合ってと言っても、エッチな意味じゃないよ。霞ちゃんの抱き付き癖のせいで、抱き合って眠るだけ。

「じゃ、お風呂沸かしてくるね」
「うん、お願い」
 私たちは泊まりっこした時は、いつも一緒にお風呂に入ってる。茜が一緒の時は三人で仲良く入る。三人だと狭いけどね。

★★★★★★★★★★★★

「(じー)」
「・・・」
 お風呂で体を洗っていると、湯船に浸かりながら霞ちゃんが私を見詰めている。はっきり言って恥かしい。
「・・・何、見てるの・・・?」
「おっぱい」
 いや、即答しなくても・・・。
「トッコのおっぱい、おっきくなってるぅ。なんでぇ?」
「・・・なんでって聞かれても・・・」
 私だってまだまだ成長期。大きくなっても不思議じゃないはずなんだけど。
「茜チンは、御子くんに可愛がってもらって、おっきくなったんでしょ。トッコは誰に可愛がってもらってるの? 自分で可愛がってるの?」
「・・・」
 無言で霞ちゃんの頭をグーパンチ。力は入れてないけど。
「痛〜い。トッコぉ、酷〜い。暴力反対ぃ」
「・・・恥かしい聞き方しないの・・・」
 そーよ。茜と違って自分で可愛がってますよ。

「ほら〜、やっぱりぃ、おっきくなってるぅ」
「・・・ひゃん・・・」
 いつの間にか湯船から出て、私の後ろに回った霞ちゃんがおっぱいを触ってくる。
 ひゃ、背中に霞ちゃんの柔らかいおっぱいが当たってるよ〜。
「うー、悔しいぃ。私のだっておっきくして欲しいぃ」
「・・・こ、こら・・・」
 おっぱいを揉み揉みされる。背中に当たる霞ちゃんのおっぱいが、体の動きに合わせて強く押し当てられる。ボディシャンプーのぬるぬる感が気持ち良い。
「ほら、私のも触っておっきくしてぇ。ほらぁ、揉んでぇ、おっきくしてよぉ」
「・・・ば、バカなことしないの!」
 一通り、私のおっぱいを揉んだあと、今度は私の前に回り無理やり私の膝の上に座る。そして、私の手を取って自分のおっぱいへと誘う。
 一瞬、霞ちゃんのおっぱいを揉んでみたい気もするけど、残されたかすかな理性でそれを押し留める。

「はい、背中流してあげるから、きちんと座りなおしなさい」
「はーい」
 お風呂の椅子に座りなおさせる。霞ちゃんの背中を流してあげる。

・・・今日の霞ちゃん、どこか変・・・。

★★★★★★★★★★★★

 お風呂から上がって、勉強も終わろうとしてる時、霞ちゃんがもじもじしている。
 霞ちゃんは天然少女で、いつもハキハキしてる。だから、もじもじしてる姿なんて珍しいかも。

「あのねぇ、トッコぉ、私ぃ、これやって欲しいぃ」
「・・・ふぇ・・・」
 霞ちゃんが手渡してきた紙を読んでマヌケな声を出してしまった。
「・・・これって、エッチな催眠術? 霞ちゃん、こんなのかけて欲しいの?」
「違うよぉ。これに書かれてるマッサージだよぉ・・・」
 紙にプリントされていたのは、どっかのサイトのアドレスが書かれている小説。たぶん、素人さんが書いたと思う・・・オンライン小説っていうのかな。
 小説のタイトルは、『マッサージ・姉妹編』って書かれている。姉妹編があるなら、兄妹編とか恋人編なんてあるのかな?

 小説の内容は、実の姉妹と思われる女の子がお姉さんに催眠術をかけてもらって、マッサージしてもらう物。
 ただし、途中からお姉さんは妹に対し、エッチなことをしちゃうの。
 最後には、妹は納得済みでエッチな事されてるって分かるから、それほど悲惨な印象は受けないけど・・・。
 まあ話しの内容はどうでも良いよね。エッチな事までするわけじゃないんだから。

「あっ、途中までね。催眠術でマッサージするとこまでね」
「・・・うん・・・」
 私の顔は赤くなってると思う。エッチな想像しちゃった事への恥かしさでね。
 霞ちゃんの顔も少し赤いかな。これは、エッチな小説読んでた事を、私に知られたことが恥かしいからだと思う。
 恥かしがるくらいなら、この小説、全部見せずに途中まで見せてれば良かったのに・・・。

「トッコぉ、出来そう?」
「うーん、多分できるよ。霞ちゃんもこれ読んだんでしょ」
「・・・うん・・・」
「なら、大丈夫よ」
 マッサージまでなら、私でも出来ちゃうと思う。霞ちゃんの被暗示性高いから、幻視が見えるくらい深くかけれれば、不可能じゃない。
 霞ちゃんもこの小説読んで、どんな感じの幻視が見えるか分かってるはず。それに、それを望んでるんだから、比較的楽だと思う。
 前にも、マッサージじゃないけど、触った所が温かくなってくる、血液が集まってくるって暗示使って凝りを和らげたことあった。
 それのイメージ残ってるから、こっちも大丈夫だと思う。

「肩だけで良い? 同じ暗示で腰も出来るよ」
 以前やった時は、肩と腰の凝りを和らげたから、今回もそれで良いのか聞いてみた。
「あのねぇ・・・肩だけじゃなくってぇ、こっちもやって欲しいのぉ」
「・・・」
 霞ちゃんは恥かしそうに、小説の中ほどを指差す。そこは・・・子宮をマッサージしている個所。

「ダメ?」
「・・・良いけど、これ、かなりエッチだよ」
 霞ちゃんが上目遣いで聞いてくる。なんだか妖しい雰囲気・・・。
「良いよぉ。トッコなら何されても安心だしぃ」
「・・・」
 そんな笑顔で言われたら、なんだか勘違いしちゃうよ〜。

「じゃあ、お願いぃ。えっとぉ、最初は深呼吸だっけぇ」
「・・・う、うん・・・」
 霞ちゃんは、ベットに腰掛けて深呼吸を始めた。

・・・ねぇ、どこまでやって良いの。パジャマ脱がせちゃっても良いの?

 聞きたくても、聞けない。だって、ダメだって言われるのが怖いから・・・。

★★★★★★★★★★★★

「軽く目を閉じて・・・ゆっくり、深呼吸するの。深呼吸するだけで、だんだん気持ちが落ち着いてくるよ」
「・・・すーはー、すーはー・・・」
 ベットに腰掛けてる霞ちゃんの隣りに私も座る。まずは順当にリラックスしてもらう。
「深呼吸してると、気持ちが落ち着いてくる。深呼吸していると、体から力が抜けてくる」
「・・・すーはー、すーはー・・・」
 霞ちゃんの被暗示性は結構高い。御子くんや茜よりが催眠術かけるよりも、私がかける方が早くかかるような気がする。気のせいかもしれないけど。

「ゆっくり目を開けて、私の目を見て・・・。目をそらしちゃダメだよ。目を瞑るのもダメ」
「・・・」
 ちょっと垂れ目気味の霞ちゃんの瞳を見詰める。
「私の目を見詰めていると、瞳に吸いこまれそうな感じがしてくる。だんだん、吸いこまれる」
「・・・」
 瞳を使った凝視法の秘訣は、照れないこと。こっちが照れたりしたら、催眠術をかける事はできない。
「どんどん、私の瞳に吸いこまれる。ほら、目を開けているのが辛くなってきた。目を開けているのが辛い。まぶたが重くなって、もう目を開けていられない」
「・・・」
 相手・・・霞ちゃんの瞬きが多くなってきた頃に、まぶたが重いと暗示を与える。
 催眠術かけるのはどんな手法を使っても同じ、相手の動きに合わせてこちらからそれに見合った暗示を与えるだけ。

・・・催眠術は、言葉の手品・・・。

 相手がこれからどう動くか予想して、これからどうなると暗示を与える。
 そして、その結果に対し、いかにもこちらの言う通りになったでしょと念押しすること。
 もちろん、それだけじゃないけどね。相手がこちらの思った通りの動きをしないときも多いからね。臨機応変に相手の動きを読むことが大事。
 手品師に催眠術扱える人が多いのは、この臨機応変に相手の動きを読み取るのが上手なためなの。手品する時も、相手の目の動きとか素早く知る必要あるからね。

「もう、霞ちゃんは、深〜い深〜い催眠状態になった。と〜っても気持ち良いでしょ」
「・・・」
 霞ちゃんが完全に目を閉じた。瞳を使った凝視法の利点はこれ。他の凝視法に比べて、一気に深い催眠状態にできる事。
「ほら、こうしてるとどんどん催眠が深くなる。気持ちが安らぐ・・・」
「・・・」
 霞ちゃんを後ろから抱きしめて、体をゆっくりと左右に揺らす。
 ホントは頭だけを軽く回すのが普通なんだけど、御子くんが茜にかける時こうするから、私たちも同性のとき抱きつくことが多いの。
「体を揺らしていると、だんだん体から力が抜けてくる。力が抜ける。力が抜ける」
「・・・」
 もう霞ちゃんの体はぐにゃぐにゃ。催眠深度はかなり深いわよ。
 幻視が見えるくらい深くするため、体を硬直させては脱力させることを繰り返す。繰り返すごとに、催眠深度が深くなっているのが見て取れる。

「霞ちゃん、ゆっくり目を開けて。目を開けても、催眠は解けてないよ。深〜い深〜い催眠状態のまま」
「・・・」
 霞ちゃんの目は虚ろ。どこにも焦点が合っていない。
「私の手を見て。薄っすら光ってくる。淡い銀色の光に包まれてくる・・・。ほら、光ってるの見える」
「(こくん)」
 うん、幻視で私の手が光っていると認識してくれた。

「これで、私の手は魔法の手になったの。だから、こうやって肩に手を置くと、パジャマを通り越して、皮膚も通り越して、神経を直接触れるの」
「ひゃん」
 肩に手を置いただけなのに、霞ちゃんは変な声を上げた。
「触っているところが、だんだん温かくなる。触っているところだけじゃなく、回りも温かくなってくる・・・凄く温かい。温かくて気持ち良い・・・ほら、温かいでしょ?」
「(こくん)」
 肩全体を軽く揉んであげる。
「こうして揉んでいると、あっと言う間に凝りがほぐれるよ。肩が軽くなるよ」
「んっ、ん」
 親指に力を入れるたび、霞ちゃんから甘い声が漏れる。別にエッチぃ事してないんだけど、なんだか萌えてくる。
「ほら、分かる? 今、私の指が霞ちゃんの体の中を揉んでるのよ」
「(こくん)」
 今言った体の中って、肩の事なんだけど・・・。アソコじゃないんだけどね。

・・・子宮も揉んで良いって言ったよね・・・。

「パジャマ脱いじゃおーか。その方が、気持ち良いよ」
「・・・」
 霞ちゃんがパジャマの上を脱ぐ。可愛いおっぱいが現われる。
 いつもお風呂一緒に入って、何度も見てるんだけどベットの上で見るのは初めてかも・・・。
 肩越しに、霞ちゃんの可愛いおっぱいを眺める。心の中にもやもやした物が立ちこめる。さっき読んだエッチ小説の内容が頭をよぎる。

「女の子はね、おっぱいの重さで肩が凝るの。だから、おっぱいを揉んだ方が肩凝りは治るの」
「・・・あっ、あん・・・」
 今度の甘い声は、完全にアノ声だ。頭の中でこんなことしちゃダメって警鐘が鳴るけど、我慢できない。
 霞ちゃんの柔らかいおっぱいに触れてしまった。触れるだけでなく、軽くだけど揉んでいる。

・・・霞ちゃんのおっぱい・・・柔らか〜い・・・。

 霞ちゃんは幼児体型。おっぱいはサイズ的には小さい。でも、不思議な事にとても柔らかい。
 冗談で他の女の子のおっぱいも触った事あるけど、霞ちゃんが一番柔らかい。

「ほら、おっぱいを揉まれてると、だんだんエッチな気分になってくる。エッチな気分になってくる」
「・・・あっ、ん、あん・・・」
 触っている私の方も、エッチな気分になってきた。
 前に茜が言ってたけど、女の子は自分が気持ち良くなるより、相手に感じてもらっていると思う方が、気持ち良くなれるって。茜の場合は、御子くんが自分の体を触って気持ち良くなってくれていると思うと、何倍も感じてくるらしい。
「とっても気持ち良いでしょ? おっぱい揉まれるのはとっても気持ち良いの。自分で触るより何倍も気持ち良くなるの」
「・・・あ、ひゃ、ん・・・」
 霞ちゃんはオナニーしてるかどうか分からない。でも、意味は通じてると思う。
 男の子は十中八九オナニーするけど、女の子はしない子も多いの。霞ちゃんは、どうなんだろう。
「気持ち良いでしょ?」
「・・・ふわぁ、あ、うん・・・」
 返事かどうか分からないけど、頷いたような気がする。

「私の手を良く見て。だんだんと霞ちゃんの胸に、私の手がめり込んでいくよ。だんだんめり込んでいく。ほら、指先がめり込み出した。指全体がめり込んだ・・・」
「・・・あっ、あっ・・・」
 霞ちゃんの目が驚きの表情をしている。幻視で、胸にめり込んでいるように見えていると思う。
「・・・もうすぐ、心臓に届くよ。私の手が霞ちゃんの手を掴む。霞ちゃんは心臓を掴まれても、ぜんぜん苦しくないの。苦しいどころか気持ち良いの。おっぱいを揉まれるよりも、何倍も気持ち良いの・・・ほら、心臓を掴んだ。とっても気持ち良いでしょ」
「・・・ひゃ、あ、あん!」
 一瞬、霞ちゃんの体が跳ねた。そして、一気に脱力した。霞ちゃんの体から、甘い香りが立ち上ったような気がする。

・・・これって、もしかして・・・。

「霞ちゃん、今、逝っちゃった?」
「(こくん)」
 初めて、女の子を逝かせちゃった。もちろん、男の子を逝かせちゃった事もないけど。
「女の子って何度でも逝けるんだよ。ほら、心臓を揉んでるとまた気持ち良くなってくる」
「・・・ひゃ、あ、ん・・・」
 また、もそもそと左手でおっぱいを可愛がる。霞ちゃんには心臓を揉まれている幻視が見えてると思う。
 空いている右手で、自分のパジャマの前ボタンを外す。おっぱいをパジャマから出して、霞ちゃんの背中に擦りつける。

・・・ひゃ、気持ち良い・・・。

 今までお風呂でふざけ合ってる時、霞ちゃんの背中におっぱいが当たった事はあった。今はその時に感じた数倍、ううん、数十倍の快感を感じる。

「どんどん気持ち良くなる。自分で触るより何倍も気持ち良い。もう、霞ちゃんは快感の虜。この快感以外何も考えられない」
「・・・あ、ひゃ、ふぁ・・・」
 右手もかすみちゃんの胸に戻し、両手で愛してあげる。背中に私のおっぱいを強く擦りつける。うなじに舌を這わせる。霞ちゃんの髪が私の口に入るけど、それも私にとっては快感になる。
 霞ちゃんは涎も流し出した。でも、汚いなんて思わない。顎から首筋に垂れてきた涎を手にとって、それをおっぱいに擦りつけてあげる。ぬるぬる感が気持ち良い。

「今から五つ数えると、霞ちゃんは気持ち良く逝っちゃう。今まで感じた事のない快感で逝く・・・一つ・・・心臓を揉まれるのは気持ち良い・・・二つ・・・いつものオナニーより気持ち良い・・・三つ・・・私とエッチするのは快感・・・四つ・・・次で逝っちゃう、今まで感じた事のない快感で逝っちゃう・・・五つ、はい!」
「・・・ひゃ、ふぁ、あ、ん、ふー、あっ、あ、ん、あーー!」
 耳元で暗示を与える。暗示の合間に、耳たぶにキスしたり甘噛してあげる。舌を伸ばして耳の穴まで可愛がってあげる。
 数を増やすたび、指先に込める力を大きくする。おっぱいの形が変わるくらい力を込める。
 五つの声と共に、霞ちゃんは逝った。体をピーンと突っ張らせて逝った。私も同時に逝けた。
 霞ちゃんの体が小刻みに痙攣している。顔には至福の表情が浮かんでいる。

・・・もっと、感じさせたい・・・。

 霞ちゃんの体をゆっくりベットに横たえる。ほっぺやおっぱいにキスする。それだけで、霞ちゃんの体が小さく震える。甘い息を漏らしている。
 私は邪魔なパジャマの上を脱ぎ去っておく。

「女の子の口は性感帯。好きな人の舌を受け入れると、気持ち良くなれるの」
「・・・(ん、んー)・・・」
 霞ちゃんの口にむしゃぶりつく。深く深く舌を挿し込む。これは私のファーストキス。霞ちゃんに取ってはファーストキスじゃないけど・・・。
「好きな人とキスしたら、こんなに気持ち良くなれるの。私とキスしたら気持ち良くなれるの」
「・・・(はぁーん)・・・」
 暗示のあと、またキスをする。舌を一生懸命動かす。霞ちゃんの全てを味わうように。霞ちゃんも舌を絡めてくる。
「これで、霞ちゃんのお口は私の物。霞ちゃんはもう私以外の人とキスしちゃダメ。その代わり、私とキスしたら、今みたいに気持ち良くなれるの」
 これは、前、茜から聞いた暗示。御子くんに茜がかけられた暗示。
 暗示を与えてはキスをする。キスをしては暗示を与える。

「今から、私の舐めるところ、手で触れるところ、全てが霞ちゃんの性感帯になるの。私が触れればいつでも感じる性感帯になるの」
「・・・あっ・・・」
 舌先で弄るように霞ちゃんの唇を舐める。そして、顎、ノド、鎖骨、おっぱいと徐々に下に移動する。
「ここは女の子の特権。ここは特に感じやすくなるの。舐められただけで逝っちゃうくらい感じやすくなるの」
「・・・あっ、ん、あぅん・・・」
 堅く尖らせた舌で、おっぱいの先っぽを舐める。

「もっと気持ち良くなりたい?」
「(こくん)」
 お臍の辺りまで舐めたあと、来た道を逆に辿り、再び唇の周りを舐めながら問い掛ける。
「パジャマ、脱いじゃおうか。全部脱いだら、もっと気持ち良くしてあげる」
「・・・」
 パジャマのズボンと、一緒に下着も脱がせる。霞ちゃんも腰を上げて協力してくれる。
 決して、私が一方的に脱がせているわけじゃない。霞ちゃんも脱ぎたがっている・・・はず。
 パジャマと下着を、霞ちゃんの足から抜き去る。私も素早く、パジャマと下着全てを脱ぎ去る。

・・・濡れてるね。えへへ。

 私もだけど霞ちゃんも、下着だけでなくパジャマのおマタのところにまでエッチな染みが出来てる。

「霞ちゃん、好きだよ」
「(ん、んー)」
 体を重ねてキスをする。
「私は霞ちゃんが好き・・・霞ちゃんも私の事が好き・・・」
「・・・あん、はぁ、んっ・・・」
 何度もキスしては暗示をかけ、暗示をかけてはキスをする。体重をかけないようにヒジで支えながら、おっぱいの先っぽ同士が擦れるように押し付ける。
「霞ちゃんは私が好きだから、こんなに気持ち良くなれるの」
「・・・ん、あん、ふぁ・・・」
 霞ちゃんの体にキスを繰り返しながら、徐々に下に降りる。おっぱいにはキスマークも残す。

「ここが、女の子の一番気持ち良くなれるところ」
「・・・ひゃ・・・」
 アソコにキスする。霞ちゃんの体が跳ねる。
「霞ちゃんのここは、私の物。私以外には見せちゃダメ、触らせちゃダメ」
「・・・ひゃ、んっ、ひゅ・・・」
 舌全体を使って舐めたり、舌の先だけを尖らせて突ついたりする。その度、霞ちゃんは可愛い鳴き声をあげる。
 舌だけじゃなく鼻も使う。鼻でクリトリスを撫でたりする。
 霞ちゃんは処女、だから指は入れない。もちろん、ちょっと位入れても処女膜は傷つかないのは知ってる。でも霞ちゃんを不安がらせたくない。

「霞ちゃん、これから五つ数えると、気持ち良〜く逝っちゃうよ。逝っちゃったら、霞ちゃんはもう、私しか愛せなくなっちゃうの。でもその代わり、私とエッチな事したら、いつでも気持ち良〜く逝けるようになるの。分かった?」
「・・・あ、ふぁ、ん、うん・・・」
 舌と指を総動員して、霞ちゃんを愛してあげる。
「一つ・・二つ・・・とっても気持ち良い・・・三つ・・・霞ちゃんは私の事が好き・・・四つ・・・私しか愛せない・・・五つ。はい!」
「・・・ふぁ、ひゃ、好き、あっ、トッコ、好き、ああん、トッコ・大好き、あっ、あーー!」
 数を進めるごとに強く刺激してあげる。五つの声と共に、クリトリスを強く捻りあげる。
 霞ちゃんの体がピンと突っ張って、小さな痙攣を繰り返している。そして脱力して、ベットに崩れ落ちる。

★★★★★★★★★★★★

「今から10数えると、霞ちゃんは、催眠から覚める。催眠から気持ち良く目覚めるよ。一つ・・・二つ・・・三つ・・・意識が少しハッキリしてきた・・・四つ・・・五つ・・・徐々に手足に力が戻ってきた・・・六つ・・・七つ・・・意識はもうハッキリしてるよ・・・八つ・・・手足に力が行き渡っている・・・九つ・・・次で完全に催眠が解ける、気持ち良く目覚める・・・十。はい(パン)。催眠から覚めたよ」
 霞ちゃんはゆっくり目を開けた。

「・・・トッコ、酷い・・・」
「・・・」
 霞ちゃんが枕に顔を押し付けている。霞ちゃんを泣かせてしまった。
 もう明日から、ううん、今晩から口を聞いてくれないかもしれない。
「子宮マッサージしてって言ったのに・・・」
「・・・」
 謝りたいけど、何を言えば良いのか思いつかない。

 茜と御子くんが最初に結ばれたとき、御子くんは「僕は謝らない」なんて言ったらしいけど、私にはそんなセリフは言えない。
 あれは、茜と御子くんが元々愛し合ってたから言えた事。
 私は霞ちゃんが好き、だけど、霞ちゃんは私の事を友達以上には見ていない。

・・・霞ちゃんとの友情すらなくしてしまった・・・。

「トッコ、何したか分かってる?」
「・・・ごめん・・・」
 ごめんの一言で許してもらえるなんて思っていない。霞ちゃんも真剣に怒っている。その証拠に、いつもの間延びしたしゃべり方をしていない。
「私、言ったよね。子宮のマッサージしてって・・・」
「・・・ごめん・・・」
 その通り。子宮のマッサージしてって言われただけなのに、無理やりもっとエッチな事をした。「ごめん」としか言えない。
 処女までは奪っていないけど、そんなのただの詭弁。今日した事は立派なレイプ。
「トッコの・・・バカ・・・」
「・・・」
 霞ちゃんにバカなんて言われたのは初めて。ショックで目眩がする。

「・・・なんで・・・なんで、子宮のマッサージしてくれなかったの・・・」
「・・・(えっ?)・・・」
「子宮のマッサージ期待してたのに・・・トッコのバカ」
「・・・」
 霞ちゃんが私を抱きしめてくる。泣いていると思っていたけど、霞ちゃんは泣いていない。むしろ、笑っている。
「へっへー。やっとエッチしてくれたね」
「・・・」
 頭、真っ白。霞ちゃんの言葉が理解できない。
「トッコ、かなかな告ってくれないんだもん。茜チンと同じ手使っちゃったぁ」
「・・・怒ってないの?」
「怒ってるよぉ。子宮のマッサージもして欲しかったのにぃ」
 怒りのベクトルが違うけれど、怒ってないのはホントらしい。いつもの間延びしたしゃべり方に戻ってるから。

「そうじゃなくって・・・エッチしちゃった事・・・無理やりに・・・」
「なんでぇ、私ぃ、トッコの事、大好きだよぉ。いつ告ってくれるのか待ってたのぉ・・・」
 じゃあ、じゃあ、両思いだったの? 私の片思いじゃなかったの?
「トッコ言ったよね、私の事好きだって。あれ、告白だよね、ね、ね」
「・・・うん・・・」
「じゃ、付き合ってあげる。トッコが私の事好きだったら、付き合ってあげる」
 霞ちゃんは私に抱きついたまま、頭をごしごし擦り付ける。これ、茜も御子くんによくしてる甘えたポーズ。
「トッコ、もう断れないよぉ。だって、既成事実できちゃったもん。トッコが私に手ぇ出したのぉ」
「・・・うん・・・」
 なんだか押し切られたような気がする。霞ちゃんと付き合えるのは嬉しいけど。

★★★★★★★★★★★★

 後で、いろいろ聞いたら、霞ちゃんは京子さんに相談してたらしい。京子さんと言うのは茜のお兄さんの婚約者さん。

 霞ちゃんは、京子さんに相談する時、私だって言わないでいたらしいんだけど・・・。

 京子さんは霞ちゃんの相手が男の子と当然思い込んでいて、女の子からは絶対に告ってはいけない、それとなく好意を示しても決定的に好きと思わせる態度は取ってはいけないとか、いろいろ助言していたらしい。

 最後には『親が留守の時に「寂しいから家に来て」と誘い、襲わせて既成事実を作れ!』と言うこと。そしてその既成事実を盾に、付き合いを迫れと言ったらしい。
 京子さんの「襲わせて」と言うのは、キスレベルだろうけど・・・ね。

「もう、トッコ、私以外の人とエッチしたらダメだからね」
「・・・うん・・・」
「私が寂しいって言ったら、いつでも泊まりに来ること」
「・・・うん・・・」
 霞ちゃんにいろいろ約束させられる。

「・・・あと、毎日ぃ、私にお弁当作ってくることぉ」
「・・・」
「それで、お昼は私を膝の上にダッコして食べるのぉ」
「・・・」
 それって、茜が御子くんにしてる事じゃない。しかも、微妙に霞ちゃんが楽になる方ばっかり選んでるし。

「・・・霞ちゃん、なんか、調子に乗ってない・・・」
「そ、そんな事ないよぉ・・・私にエッチな事したのぉ、だーれ?」
「うっ」
 それを言われると辛いかも・・・。

 霞ちゃんって、天然に見えてホントは、かしこいのよ〜!
 これから、ずっと霞ちゃんに振りまわされる自分の姿が目に浮かぶ。

「えへへ、これから、ずっと、ずーーっと、仲良くしてね(ちゅ)」
「・・・」
 霞ちゃんがほっぺにキスしてくる。それだけで、何でも言う事聞いてあげたくなる。

・・・これって、惚れた弱みってヤツなのね・・・。

もう一つの友達以上、兄弟未満 終わり