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保持 清 弁護士
 
 
今日日本の教育現場に生じている様々な問題は、深く考察するならば日本の教育体制そのものを、ひいては健全な次世代の育成を根本的に壊滅させるような危機的要素を孕んでいる。

昨今内閣は教育改革と称して各方面の教育の在り方を見直す姿勢を示して、様々な提言が検討されていることは知られる通りである。しかし、優れた提言や愚劣な提言が頻出する中から恐らく「教育基本法の見直し」のような愚劣な提言ばかりが生き延び、真に次世代の事を憂いえた提言は、たちまちにして日の目を見ること無く葬り去られる。

1970年代には児童生徒の非行がピークに達したと言われている。1980年代にはさらに児童生徒の非行の実態が自他に対する破壊的・攻撃的な傾向を示す、人格破壊と言われるような行動が目立って来たとされていれる。破壊的な少年少女の魂は、特殊な少年少女に特別な事ではなく、児童生徒一般に蔓延している心理的土壌の悲惨な状況を示しているのである。

教育現場の教師らや教育学者らは、早い時期から管理教育の持つ破壊的影響から児童生徒を守るべく、管理教育に対して種々な批判的実践を試みたり理論的批判を行って来た。それらに共通する意識として、児童生徒が置かれた精神的風土に対する科学的分析から、教育の現場では子供の主体性を回復することが必要であると唱えられたのである。

子供は本来能動的に外部に働きかけ主体である自分と客体である外部との葛藤の中で、様々な事を認識し学んで行く(直接的経験学習)という天性の素質を備えているもである。子供は外界の様々な現象(他人も含めて)に働きかけ、それを扱い作り壊し反応を確かめる事(情報のやり取り)を通じて、様々な知識をす修得して行くのである。人間が学習するという事は本来そいうものである。子供は心理学的発達の段階においては特にそうなのである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大口 昭彦 弁護士
<一> 3年前、千葉地裁に分限処分取消請求の行政訴訟を提起するに当たって、中村さんは「広く、分限制度それ自体と戦う社会的運動を呼び掛け、その広がりの中で裁判を進め、勝利していきたい。」と語っていました。ゆえに裁判においては、本件事実の具体的問題について争うことはもちろん、分限制度そのものについて、まず、議論を展開しました。


<二> 以降の情勢の展開は、中村さんの認識・方針提起の正しかったことが、ますます明らかになってきています。
 すなわち例えば、東京都においては不適格教師」に対する攻撃が激化し、事実上の「人活センター」が設置され、選別・排除のシステムが機能し始めています。
 「不適格」なる極めて曖昧な要件による排除のシステムは、管理者の支配の為の有力な道具となることが誰の目にも明かです。
 このことが大規模・全体性的に展開された典型が国鉄分割民営化問題です。営利主義・企業至上主義に肯んぜぬ職員は、「意識改革が足りない」・・・つまり「JR体制なるものに不適格」であるとして、定員を割ってさえも企業外に排除し、街頭に放り出しました。
 このような「<不適格>思想」が権力者・支配者の武器であることは、国鉄分割民営化に際しての、中曽根元首相の「国労・総評を崩壊させるためにやった」旨の、あけすけな回顧録(雑誌「AERA」インタビュー)に、明白です。


<三> 「選別の容認」・・・ここに人民の後退退廃の究極の原因が存在しています。
 子供達への選別という「教育」を拒否した中村さんは、必然的に教育行政者から選別され排除されました。中村さんが、本件裁判を選別の思想そのものに対する闘争と位置づけたことは、当然であり問題の核心を突くものであり、それゆえ究極の勝利への道の第一歩を踏み出すものであったと考えます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
加城 千波 弁護士
 
 分限とか何とか堅苦しいことは抜きにして、私が中村さんの裁判にかかわってみようと思ったのは実に単純な動機からである。
 『シロとクロとわんぱくたち』の中村さんのような人に教員でいてもらいたい、と強烈に思ったからである。そして、中村さんのような教員が排除される現実に、かなり深刻な不安を感じたからである。

 子供たちは動物が好きである。好きでいとおしむ気持ちに理屈なんかない。でも、今の子供たちははなから、学校で犬を飼えるなんて想像もしていないのではないか。昔(?)、教室で犬を飼ってた学校があったんだよ、という事実に、子供たちは何と反応するだろうか。

 私が知る限りで、1人だけ少し中村さんに似たような教員がいた。それまでの学校内の決め事にはことごとく異を唱え、規定の授業時間を無視して子供を校外に連れ出していたし、水泳指導のやり方なんかもすっかり変えてしまった。
 ものすごく厳しかったけど、子供に絶大な信頼を得ていたことはいうまでもない。ただ、保護者の多くはこの教員を嫌った。批判を繰り返して、たった1年いただけで、他校に転勤にさせた。
 しかし多くの子供たちが、卒業文集にこの教員(A先生)との1年間の思い出を書いた。運動会や学芸会より、A先生の言葉やしぐさを強く心に留めていたのである。この事実を、親や学校はどう受け止めたのだろう。
 もしもA先生が、日の丸君が代にも正面から反対し、全員の通知表に「大変よい」を印して、しかも面白い映画を作ったり本を書いていたりしていたら、分限処分を受けたかもしれない。
 彼はよく言葉では、「通知表なんか意味がない」と言っていたけれど。

 すべて私の勝手な思い込みかもしれないが、子供と共存できる教員が排斥される現実は悲しくてしかたない。だから、中村さんの闘いに、少しでも寄り添っていたいと思うのである。
 かつてA先生を転勤させ今は定年退職した元教頭は、何かの行事の際来賓として子供たちに「動物を育てる心、生き物をはぐくむ心を大切にしてください」と言った。もしそれが本心なら、現場で分かち合えないのは、制度の問題なのだろうか。時に不思議な来賓挨拶であった。

 不況や政治向きのことにかまけて、昨今議論も低調気味である。だけど、どうしたって教育のあり方は一番肝心なことではないか。少しずつ、勉強しながら歩いていきたいと、改めて思うこの頃である。
     
 
 
弁護士さんの見解
分限処分に集まる悪徳役人と権力犯罪
反分限運動10年と
入会の方法
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わんちゃん先生のあゆみと権力犯罪を犯す悪徳役人
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