2年前のわたくしの声でございます。 いろんなところに京都訛りがあります。 ピアノはへたくそです。ごめんなさい。 練習不足と、電子ピアノ不慣れと、何よりももとから下手なのです。ごめんなさい。 あと、e-mol を「イー・モール」とか読んでいますが正しくは「エー・モール」です。 緊張でドイツ語読み忘れてました。ごめんなさい。 ドイツ語とフランス語の発音へたくそです。ごめんなさい。 塚本公平君、いろいろごめんなさい。それからありがとう。 詩は03/02/25のpoenique内「即興ゴルコンダ」、出題は私、このときの一位はだんとつに塚本君でした。 音響をして下さった片野さん、編集をして下さった沼谷さんにも、ありがとうを。 + 日曜朝、七色カフェにて 塚本公平 僕らは飛行機で飛んでくる 朝 日を浴びて 立っている *ポエム専門店 a poet's poems cafe 「さよなら仏蘭西」Jugend-stil "aufwiedersehen FR" ある秋の日、君がつぶやいた。噴水の横にはカルテット、男女男、―女。 白い手袋をはめた君の手はコーヒーの上にそっとおかれ、僕は話し始めよ うとした言葉を閉じて、終った演奏に三度目の拍手をした。 「メトロノーム、a-dur」 まだ覚え始めた指が黒い指板の上を滑っていく。上手く弾けないチェロに 怒ったのかビオラの男が弦を激しくはじいている。開かれたビオラのケース が女の下半身のように、光ったコインを集め、朝露に濡れて、 「よろこんでください」 戦争が終りました、と赤いネッカチーフを巻いた青年が広場に飛び込んで くる。ベンチには汚れたカンバスを抱える画家がなけなしの酔いを温めてい た。卵が一つ、画かれている。 「ワルツを踊る人」 通りを隔てた、真鍮の門のある大きな家では朝の祈りが始まっていた。テ ーブルの上では陶器の女が裾を翻し、優雅にワルツを踊っている。うつむく 人々の膝に黄色いナプキンが厳かにかけられていた。 「幾千もの」 連立するアパートの煉瓦。わたしたちはその一つでしかない、とある音楽 家が腕を振り上げ叫びたてる。そうしてアパートの窓から青い旗が取り出さ れた幾千ものしわがれた手が呼応するように窓の縁をさめざめと叩いていた。 「通りを横切る女が」 その下で拾ったパンを耳にあて、小麦を齧った椋鳥の鳴声をいとおしそう に聞き入っている。女は紫の唇を震えさせ、それでもパンを食べようとはせ ずに、子どもたちのために、開けた襟の温かな胸の中に仕舞い込む。 「e-mor 喝采」Jugend-stil "aufwiedersehen FR" 君はコーヒーのカップを取り上げ、広場をゆっくりと眺めている。僕は座 りこみ、君の先を見ている。長い戦争が東の空から明けようとしていた。照 射が始まろうとする、君は眩しそうに眼を細め、つぶやいた。 *bonjour, dimanche 僕らは落下傘部隊が下りてくるのを 見ている 子どもたちが 駆け出した 公園の先に緑青の銅像が 錆びれて 立っていた それが 尊い僕ら 僕ら は 銃器を下ろして 疲れた肩を休めて ついに 朝 日の中に 立って いた