『Do you have …… ?』



その生き物は突然、僕の前に現れた。
「お前は何を持ってる?」
人類の存亡は僕にかかっていた。
「お前の持っているもの次第で助けてやらんでもない」
目の前には神と名乗る男とも女ともつかない人・・・・・いや、生物が立っている。


「あの・・・・なんで僕に聞くんですか?」
「お前が人間の中で突然変異でもなんでもない平均的な能力の持ち主だからだ」
「つまり僕が人間代表なんですか?」
神と名乗る生物はうなずく。


周りを見ると、ありとあらゆる生き物が僕の周りを囲む。
「地球をくれてやって、貴様らの時間で言う何億年という時間が過ぎた。もはや地球は定員一杯だ。そこでお前達生き物がえた能力を見て、消す生き物、残る生き物を決めようと思ってな。で?お前は何を持っている」
「・・・・・・・」


「なぜ黙っている。では聞くが、鳥達のように自らの力で羽ばたくことが出来るか?」
「・・・・・・出来ません」
「それではチーターのように自分の力で速く走る事は出来るか?」
「・・・・・・出来ません。でも、道具を使えば出来ます」
「駄目だ!!我は『自分の力で』と言っているだろうが!!」


その後、幾つもの問答があったけど、全て答える事ができなった。
人間は無力だった。
「何だ、人間には何も無いのか?」
明らかに嘲りの表情を見せる神。僕は焦りを隠せなかった。
人間は自らは何も出来ない。無い、無い、無い・・・・・。


「では、審判の時だ」
神は自らの手を天に向けた。僕は目を瞑る。
しかし、何も起きない。
僕は恐る恐る目を開けた。
そこにはさっきまで囲んでいた動物達が居なくなっていた。


「この地球で能力を得た生物は皆消した。この場所には能無し以外、住んではいけないのだ」
「えっ?じゃあ、消した動物は・・・・・・」
「次のステージへと旅立った」
「ステージ?」
「あぁ、少なくともこんな所より、高尚な場所だ。お前たちは、しばらくここで暮らすがいい。能無しには似合いの場所だ」


そう言って神は姿を消した。
それ以来、空を見ても鳥は居いない。というか、人間以外、地球上にはいなくなった。
それでも人間は暮らしてる。
自らの力で。他には何も無いのだから。



終わり



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